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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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異議2013900387 | 審決 | 商標 |
不服201219291 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を取消(申立全部取消) W44 審判 一部申立て 登録を取消(申立全部取消) W44 審判 一部申立て 登録を取消(申立全部取消) W44 |
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管理番号 | 1285663 |
異議申立番号 | 異議2013-900176 |
総通号数 | 172 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-04-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2013-05-31 |
確定日 | 2014-03-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5562719号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5562719号商標の指定商品及び指定役務中、第44類「美容,理容」についての商標登録を取り消す。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5562719号商標(以下「本件商標」という。)は、「リモウサロン」の片仮名を標準文字で表してなり、平成24年10月18日に登録出願、第3類「頭髪用及び頭皮用化粧品」及び第44類「美容,理容」を指定商品及び指定役務として、同25年2月15日に登録査定され、同年3月1日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4766711号商標(以下「引用商標」という。)は、「理毛」の文字を標準文字で表してなり、平成14年2月15日に登録出願、第44類「理容,美容,理容・美容に関する助言,理容・美容に関する情報の提供」を指定役務として、同16年4月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由(要旨) 申立人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第44類「美容,理容」について、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、この登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第71号証を提出した。 第4 当審において通知した取消理由(要旨) 1 本件商標は、「リモウサロン」の文字からなるところ、その構成中「サロン」の文字部分は、申立人提出の証拠によれば、「(服飾・美容)の店」「名士の集まり」「美術展覧会」などの意味を有する語(甲第4号証ないし甲第18号証)であり、美容業界においては、美容院について「ビューティー・サロン」、理容室・美容室について「ヘア・サロン」、全身美容の美容院について「エステティック・サロン」及びつめのおしゃれや手入れをする美容室を「ネイル・サロン」と称していることは良く知られていることから、指定役務との関係においては、「サロン」の文字部分は「店」の意味で理解されるもの、すなわち、美容・理容の役務を提供する場所を意味すると理解され、自他役務の識別標識としての機能を有さない部分といえる。 そうとすると、本件商標は、その構成前半部の「リモウ」の文字部分が独立して認識され、ここから自他役務の出所を識別する場合も少なくないというのが相当である。 してみると、本件商標は、構成全体から「リモウサロン」の称呼が生じるほかに、「リモウ」の文字部分から、「リモウ」の称呼が生じ、辞書等に掲載されていない語であることから、特定の観念は生じないものである。 2 引用商標は、「理毛」の文字からなるものであるから、これより「リモウ」の称呼が生じ、辞書等に掲載されていない語であることから、特定の観念は生じないものである。 3 そこで、本件商標と引用商標の類否を検討するに、外観においては、両商標は片仮名と漢字の相違はあるものの、共に標準文字で表された特徴のない書体であることからすると、両商標の外観上の差異は大きいとはいえない。 次に、称呼においては、共に「リモウ」の称呼を共通にし、観念においては、共に特定の観念を生じないから、比較することはできない。 してみれば、本件商標と引用商標とは、外観においては大きな差異を有さず、観念においては相紛れるおそれはなく、称呼においては同一であり、取引の実情において、漢字の読みを片仮名で表示することが一般に行われていることを考慮すると、両者は、相紛れるおそれのある類似の商標と認められる。 また、本件商標の指定役務は、引用商標の指定役務に包含されていることが明らかである。 したがって、本件商標の指定商品及び指定役務中、第44類「美容,理容」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。 第5 商標権者の意見 1 本件商標は全体として一体不可分であることについて 本件商標は、「リモウサロン」の文字を標準文字で表したものであり、「リモウ」の文字部分や「サロン」の文字部分が独立して認識されるものではなく、同書同大かつ等間隔に表してなるものであるから、外観上まとまりよく一体的に書されている構成であり、本件商標は、視覚上一体不可分の商標として需要者に認識される。 また、本件商標は、その構成音数が6音と比較的短いこともあり、語呂が良く、淀みなく一連に称呼し得るものである。 このように、本件商標は、全体として一体不可分のものと把握するのが自然であり、外観、称呼及び観念を総合的に考慮した場合には、引用商標とは非類似の商標である。 2 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反するものではない。 第6 当審の判断 1 商標法第4条第1項第11号該当性について 本件商標についてした前記第4の取消理由は妥当であるから、本件商標の指定商品及び指定役務中、第44類「美容,理容」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものといわざるを得ない。 2 商標権者の意見について 商標権者は、本件商標は、外観上まとまりよく一体的に書されていること、称呼も6音と比較的短く、淀みなく一連に称呼し得るものであることから、全体として一体不可分のものとして把握するのが自然であり、本件商標の「リモウ」の文字部分が独立して認識されることはなく、引用商標とは非類似である旨主張している。 ところで、商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は、同一又は類似の商品又は役務に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、その商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきものであり、複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて、商標の構成部分の一部を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは、その部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認められる場合などを除き、許されないというべきである(最高裁 平成19年(行ヒ)第223号 平成20年9月8日 第二小法廷判決)。 そこで、これを本件商標についてみると、本件商標の構成中「サロン」の文字は、前記第4で明示したとおり、指定役務との関係においては、「店」の意味で理解されるもの、すなわち、役務を提供する場所を意味するものとして理解されると判断するのが相当であるから、当該文字部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないものといわなければならない。 してみれば、本件商標は、その構成中「リモウ」の文字部分を抽出し、他人の商標と比較することが許されるものというべきであり、該文字が独立して出所識別標識としての機能を果たし得るものである。 したがって、商標権者の意見は採用できない。 3 結び 以上のとおり、本件商標は、申立に係る、第44類「美容、理容」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものといわざるを得ないから、同法第43条の3第2項の規定により、登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2014-01-20 |
出願番号 | 商願2012-84252(T2012-84252) |
審決分類 |
T
1
652・
261-
Z
(W44)
T 1 652・ 263- Z (W44) T 1 652・ 262- Z (W44) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 中束 としえ |
特許庁審判長 |
村上 照美 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 高橋 幸志 |
登録日 | 2013-03-01 |
登録番号 | 商標登録第5562719号(T5562719) |
権利者 | 株式会社アンテナ |
商標の称呼 | リモウサロン、リモーサロン |
代理人 | 有吉 修一朗 |
代理人 | 遠藤 聡子 |
代理人 | 吉田 研二 |
代理人 | 石田 純 |
代理人 | 森田 靖之 |