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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201316605 審決 商標
不服201316761 審決 商標
不服201317252 審決 商標
不服20137406 審決 商標
不服201320466 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W03
管理番号 1285621 
審判番号 不服2013-19489 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-07 
確定日 2014-03-25 
事件の表示 商願2012- 94859拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「日本の美白力」の文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料」を指定商品として、平成24年11月22日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
(1)本願商標は、「日本の美白力」の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるものであるが、構成中の「美白」の文字は、「肌の美しく白いこと。」の意味を、「力」の文字は「ききめ、効果、効能」等の意味を有する語であって、指定商品を取り扱う業界においては、「美白力」の文字が「美白の効果」程の意味合いで用いられている実情があり、また、肌を美しく白くするための商品が多数製造・販売されていることから、本願商標は、その全体として、「日本製品の美白の効果」程の意味合いを想起させるものである。
そうとすれば、本願商標は、これをその指定商品中「美白用の商品」に使用したときは、単に、「美白効果のある日本製の商品」程の意味合いを指称するものとして、商品の広告、宣伝に用いられる表示の一種であること程度を理解するのみであって、結局、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(2)仮に、本願商標が上記(1)の理由に該当しないとしても、本願商標は、登録第4995091号商標(以下「引用商標」という。)と類似であって、その指定商品と同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用商標は、「美白力」の文字と「SHISEIDO」の文字を二段に書してなり、平成18年2月13日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成18年10月13日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)「美白力」の文字について
「美白力」の文字中、「美白」は、「肌の美しく白いこと」(広辞苑第6版)を意味する語であり、同構成中の「力」は、「能力」(同)を意味する語である。そして、特に化粧品は、肌等を美しくするために成分等を工夫し、製品化がされているところであり、当該商品に係る業界において、「(製品、成分等について)美白にする能力」程の意味合いの語として「美白力」の文字が普通に使用されているものである。
(2)商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「日本の美白力」の文字をまとまりよく一体的に表してなるものであり、我が国の国名である「日本」の文字と前記「美白力」の文字を助詞「の」により組み合わせてなるものである。
そして、「美白力」の文字は、前記のとおり、「美白にする能力」を意味する語であって、特定の製品等を表すものではなく、また、「日本」と「美白力」とは、その意味合いからみて具体的な関連性を有するものではない。
そうとすると、本願商標は、その構成全体から、特段の意味合いを生ずるものではなく、かつ、その構成中の「日本」及び「美白力」の各文字部分を捉えて認識されるとすべき事情もうかがえないものである。
また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、「日本の美白力」の文字が特定の意味合いを表すものとして使用されている事実もない。
そうとすると、本願商標は、その構成全体をもって、特定の意味合いを生ずることのない一種の造語であるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記(2)のとおり、構成全体をもって一体不可分の商標であり、構成中の「美白力」の文字部分を抽出して、自他商品の識別標識としての機能を果たすものということはできない。
また、「美白力」の文字は、前記(1)のとおり、「美白にする能力」程の意味合いを認識させるものであることから、「美白力」の文字と「SHISEIDO」の文字からなる引用商標において、「美白力」の文字部分が、それ単独で自他商品の識別標識としての機能を果たすものではない。
そうとすれば、本願商標及び引用商標において、その構成中の「美白力」の文字部分が共通することをもって、両者を類似の商標ということはできない。
他に、本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおりであるから、本願については、原査定の拒絶理由を検討しても、その理由によって拒絶すべきものとすることはできない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2014-03-12 
出願番号 商願2012-94859(T2012-94859) 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (W03)
T 1 8・ 262- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中束 としえ 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 田中 亨子
谷村 浩幸
商標の称呼 ニッポンノビハクリョク、ビハクリョク、ビハクリキ 
代理人 永井 冬紀 
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