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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
管理番号 1285560 
審判番号 不服2013-19265 
総通号数 172 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-04-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-10-03 
確定日 2014-03-10 
事件の表示 商願2012-83077拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「業務用テレビゲーム機用プログラム,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,レコード,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,電子出版物」を指定商品として、平成24年10月15日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第1568522号の1商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和52年12月27日登録出願、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同58年2月25日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成16年6月30日に指定商品を第9類「業務用テレビゲーム機」及び第28類「遊園地用機械器具(業務用テレビゲーム機を除く。)」を含む第6類、第7類、第9類、第12類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第5053632号商標(以下「引用商標2」という。)は、「SUNSAY」の欧文字を横書きしてなり、平成18年9月1日登録出願、第9類「電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,メトロノーム,レコード,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年6月8日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、3つの白抜き五稜星の頂点が互いに接するように放射状に配置した星図形(以下「放射状星図形」という。)2つ、「R&D」の文字と思しきモノグラム図形(以下「モノグラム図形」という。)1つ、右下の頂点を重ねるように大きさの異なる3つの五稜星を重ね合わせた星図形(以下「重ね合わせ星図形」という。)4つ及び後部に位置する「s」と「i」がやや図案化された「Sansei」の欧文字を白抜きで表した黒丸図形(以下「黒丸図形」という。)1つをほぼ同じ大きさで表し、これらを上下4段に2つずつ規則的に配置した構成からなるものである。
そして、黒丸図形中の「Sansei」の欧文字は、通常直ちに特定の観念を認識させるものではないものの、該文字から生じる「サンセイ」の読みを含む商号等が我が国において比較的多く採択使用されていることよりすれば、本願商標は、該文字部分から生じる「サンセイ」の称呼のほかに、該文字部分の態様やその他の部分が発揮する情報も軽視することはできないものである。
そうすると、放射状星図形及び重ね合わせ星図形がそれぞれ3つの五稜星からなることから、これらの部分より「三つ星」程の観念が生じるとみることもでき、「Sansei」の欧文字は、三つの星に通ずる「三星」の語を欧文字表記したものと理解されることも少なくないというのが相当である。
してみれば、本願商標は、黒丸図形中の「Sansei」の欧文字に相応して、「サンセイ」の称呼が生じることを否定するものではないものの、これに接する取引者、需要者が常に黒丸図形中の「Sansei」の欧文字のみに着目するものとはいい難いものであるから、その構成全体をもって取引に資されるものというのが自然であって、その構成全体から「三つ星」程の観念をも生じるものというのが相当である。
(2)引用商標1及び2について
引用商標1は、別掲2のとおり、先頭に位置する「S」がやや図案化された「SANSEI」の欧文字を横書きしてなるところ、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、その構成文字に相応して、「サンセイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
次に、引用商標2は、「SUNSAY」の欧文字を横書きしてなるところ、「SUNSAY」の欧文字が英単語としてよく知られた「SUN」及び「SAY」の語を結合したものと看取、想起されるものではあるが、その構成文字全体としては、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、その構成文字に相応して、「サンセイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標1及び2との類否について
本願商標と引用商標1及び2との類否について検討するに、これらは、共に「サンセイ」の称呼が生じるものであるから、称呼において、共通するものである。
しかしながら、本願商標及び引用商標1は、それぞれの構成中に、文字つづりを同じくする「Sansei(SANSEI)」の欧文字を有するものの、図案化されている文字部分が異なるものであることに加え、図形部分の有無という相違を有するものであり、また、本願商標及び引用商標2は、それぞれの構成中の欧文字部分の文字つづりが異なるものであることに加え、図形部分の有無という相違を有するものであるから、本願商標と引用商標1及び2とは、外観において、明確に区別し得るものである。
そして、観念においては、本願商標からは「三つ星」程の観念が生じるのに対し、引用商標1及び2からは特定の観念が生じないものであり、観念において相紛れる特段の事情があるものともいえないから、両商標は、観念上、相紛れるものとはいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、「サンセイ」の称呼を共通にするとしても、外観において明確に区別でき、観念において紛れるものではないことから、これらの商標に係る指定商品を取り扱う取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すると、両商標は、商品の出所の誤認、混同を生ずるおそれのない非類似の商標であると判断するのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 引用商標1(登録第1568522号の1商標)


審決日 2014-01-30 
出願番号 商願2012-83077(T2012-83077) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
T 1 8・ 263- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 正樹小出 浩子 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 原田 信彦
山田 和彦
商標の称呼 サンセイ、サンセー、アアルアンドデイ、アアルデイ 
代理人 後藤 憲秋 

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