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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W12 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W12 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W12 |
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管理番号 | 1284372 |
異議申立番号 | 異議2013-900140 |
総通号数 | 171 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2014-03-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2013-05-10 |
確定日 | 2014-01-06 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5556673号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5556673号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5556673号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成24年7月30日に登録出願,同25年1月8日に登録査定,第12類「タイヤ」を指定商品として,同年2月8日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5121476号商標(以下「引用商標」という。)は,「デュラン」の片仮名と「DURAN」の欧文字とを上下二段に表してなり,平成19年6月19日に登録出願,第12類「航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として,同20年3月21日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は,本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号,同第10号及び同第15号に違反してなされたものであるから,同法第43条の2第1号により,取り消されるべきである旨申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第37号証を提出した。 本件商標は,その構成中,ややデザイン化された「DURUN」の文字を配したロゴマーク部分が看者に対し,視覚上支配的な印象を与えるところ,当該部分からは「デュラン」の称呼が自然に生ずる。 これに対し,引用商標は,「デュラン」の称呼を生ずる。 したがって,本件商標と引用商標とは,「デュラン」の称呼を共通にする類似の商標である。 なお,仮に,本件商標の構成中の片仮名部分から「ドゥラン」の称呼が生じたとしても,該「ドゥラン」も引用商標から生ずる「デュラン」の称呼と非常に相紛らわしく類似する。 また,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは,同一又は類似である。 さらに,引用商標は,申立人により長年にわたり使用されてきたことにより,本件商標に係る指定商品の取引者・需要者の間で,広く知られるに至っている商標であるから,本件商標がその指定商品に使用された場合には,商品の出所につき混同を生じるおそれがある。 以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同第10号及び同第15号に該当する。 4 当審における取消理由 当審において,商標権者に対して平成25年9月18日付けで通知した取消理由の内容は,以下のとおりである。 (1)本件商標について 本件商標は,別掲のとおり,「DURUN」の欧文字と,該文字よりやや大きな文字で「ドゥラン」片仮名とを,2?3文字程度に大きく間を空けて配し,その下段に,淡い青色の横長四辺形のなかに橙色の放物線様の図形と,ややデザイン化された「DURUN」の欧文字及び「・」の記号とを表した図形(以下「図形部分」という。)を配置した構成よりなるものである。 そして,かかる構成にあっては,上段の「DURUN」,「ドゥラン」の文字及び図形部分は,いずれも自他商品識別力を有するものというべきであり,かつ,図形部分において,中央に大きく表された「DURUN」の文字が注目される部分といえるから,該文字部分も自他商品の識別標識としての機能を有するものと認められる。 そうとすれば,本件商標は,「ドゥラン」の文字より「ドゥラン」の称呼を生じ,上段の「DURUN」の文字及び図形部分中の「DURUN」の文字(以下,両者をまとめて「DURUN」という場合がある。)から,親しまれた英語風の読み方により「デュラン」の称呼を生じるものと認められる。 また,「DURUN」及び「ドゥラン」の各文字は,特定の語義を有しない造語をいえるものであるから,本件商標は,特定の観念が生じないものである。 (2)引用商標について 引用商標は,「デュラン」の片仮名と「DURAN」の欧文字とを上下二段に表してなるところ,上段の片仮名は,下段の欧文字の読みを表したものと無理なく理解させるから,その構成各文字に相応して「デュラン」の称呼を生ずるものである。 また,該「DURAN」の欧文字は,特定の語義を有しない造語をいえるものであるから,引用商標は,特定の観念が生じないものである。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,上記のとおり,本件商標は,「DURUN」,「ドゥラン」の文字と図形部分とを表してなるのに対し,引用商標は,「デュラン」の片仮名と「DURAN」の欧文字とを上下二段に書した構成からなるものであるから,両商標は,その構成全体においては相違するものの,「DURUN」と「DURAN」の欧文字部分の比較においては,いずれも5文字からなるものであり,語頭から「DUR」及び5文字目の「N」を共通にし,4文字目の「U」と「A」文字の違いのみであることから,外観上,近似した印象を与えるものである。 そして,称呼においては,本件商標と引用商標とは,「デュラン」の称呼を共通にするものであり,また,本件商標から生ずる「ドゥラン」の称呼と引用商標から生ずる「デュラン」の称呼とを比較しても,相違する語頭の「デュ([dju])」と「ドゥ([du])」の音は,弱音の半母音[j]の有無にすぎず,極めて近似した音であることから,これらを一連に称呼するときは,語調,語感が近似し,互いに聴き誤るおそれがあるものである。 次に,観念においては,本件商標と引用商標からは,いずれも特定の観念が生じないものであるから,観念上,比較することができないものである。 そうとすれば,本件商標と引用商標とは,観念において比較できないとしても,欧文字部分において外観上近似するものであり,同一又は類似の称呼を生ずる,類似の商標と認められる。 そして,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品と同一又は類似のものである。 したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。 5 商標権者の意見 前記4の取消理由に対し,商標権者は,何ら意見を述べるところがない。 6 当審の判断 本件商標についてした前記4の取消理由は,妥当なものと認められる。 したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから,商標法第43条の3第2項の規定により,取り消すべきものである。 よって,結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 <本件商標> 色彩は,原本参照。 |
異議決定日 | 2013-11-19 |
出願番号 | 商願2012-65540(T2012-65540) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Z
(W12)
T 1 651・ 261- Z (W12) T 1 651・ 263- Z (W12) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 小松 孝 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 井出 英一郎 |
登録日 | 2013-02-08 |
登録番号 | 商標登録第5556673号(T5556673) |
権利者 | 株式会社ASTORY |
商標の称呼 | ドゥランドゥラン、デュランドゥラン、ドゥラン、デュラン |
代理人 | 加藤 ちあき |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 渡辺 光 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 佐竹 勝一 |
代理人 | 田中 伸一郎 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 富岡 英次 |
代理人 | 辻居 幸一 |