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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X03
管理番号 1284317 
審判番号 取消2013-300087 
総通号数 171 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2014-03-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2013-02-05 
確定日 2014-01-27 
事件の表示 上記当事者間の登録第5270083号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5270083号商標(以下「本件商標」という。)は、「Pierarejeunne」の欧文字及び「ピエラレジェンヌ」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成21年2月6日に登録出願され、第3類「化粧品」を指定商品として、同年10月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成25年2月22日である。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項により、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由、答弁に対する弁駁、口頭審理における陳述及び上申書において、要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証の1及び2を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品について、継続して過去3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
被請求人の提出した証拠からは、被請求人と株式会社アップワード(以下「アップワード」という。)との間に何らかの関係があることが推認されるにとどまり、被請求人がアップワードに対して本件登録商標の通常使用権を許諾しているかどうかは不明である。
被請求人は、アップワードが本件商標を付した化粧品(以下、「本件使用商品」という。)の製造販売元であり、アップワードが本件使用商品を株式会社アクト(以下「アクト」という。)に寄託し、アクトがインターネット上のホームページにおいて一般消費者に本件使用商品を販売していると説明しているところ、乙第4号証をみると、「ピエラレジェンヌ」又は「Pierarejeunne」の商標が付された化粧品が販売され、当該サイトには「製造販売元 株式会社 アップワード」との記載はあるものの、そのサイトとアクトとの関係を示すような記載はない。
また、乙第5号証の1ないし3の写真の化粧品が乙第4号証のウェブサイトにおいて販売されたものかどうかまでは判断できない。
さらに、乙第6号証、乙第7号証の1及び2をみると、被請求人からアクトに対して納品書や請求書が出されていることは確認できる。しかしながら、被請求人によれば、本件使用商品の製造販売元は通常使用権者であるアップワードであったはずなのに、ここで何ら契約関係を説明することなく唐突に被請求人とアクトとの間の商取引の事実を説明されても、本件使用商品の製造販売の事実にどのようにつながるのか理解できない。
以上のとおり、被請求人の答弁書における説明と、乙第4号証ないし乙第7号証から把握される事実には、そのつながりが不明な箇所が多々あり、被請求人又は通常使用権者が本件商標を商品「化粧品」について使用していることを被請求人が証明できているとはいえない。
3 口頭審理陳述要領書
被請求人が追加で提出した乙第9号証ないし乙第12号証をみても、アップワードと被請求人との関係を明らかにするものは含まれておらず、被請求人がアップワードに対して本件商標の通常使用権を許諾しているかどうかは不明である。
また、被請求人は、アップワードの製造した本件使用商品を仕入れてアクトに販売していたのであるから、通常使用権者の有無とは無関係に被請求人自身が本件商標を使用していたことは明らかであると主張する。しかしながら、被請求人がアップワードから本件使用商品を仕入れていたことは、これまでに提出された証拠のどこにも開示されていないし、被請求人が仕入れていたと主張する化粧品がどのようなものなのか、その化粧品に本件商標が使用されているのかどうかも一切明らかにされていない。
乙第10号証には、流通経路の存在を示すような記載は一切存在しておらず、被請求人による本件商標の使用や本件商標の黙示の使用許諾をどのように容易に推測できるとしているのか、被請求人の論理展開は意味不明である。
乙第12号証は、株式会社希松(以下「希松」という。)からアップワードに対して送られたもののようであるが、希松がどのような会社なのか、被請求人は何ら説明を行っておらず、乙第12号証の位置付けが不明である。
被請求人は、納品書、請求書に記載された「ピエラレジェンヌプラチナE.G.F.エッセンス30ml」は、新たに提出するウェブサイトの写しから判明するように、被請求人を中心とした化粧品販売網における流通対象の「Pierarejeunne」表示の化粧品そのものであると理解することができる、アップワードから被請求人、アクト、株式会社オーエムエフ(以下「オーエムエフ」という。)へと転々と流通した化粧品は取りも直さず乙第10号証ウェブサイトで広告された化粧品であると理解できる旨主張する。しかしながら、同ウェブサイトで販売されている商品は、その外観からすると乙第11号証に示されている商品と同一のように見受けられるが、乙第11号証をみる限り、この商品は請求人が販売する商品のようにも思われ、少なくとも被請求人の名称の表記はない。確かに製造販売元はアップワードとなっているが、アップワードと被請求人との関係を証明していない以上、この商品の存在をもって被請求人による本件商標の使用を証明したとは結論付けられない。
以上のとおり、追加で提出された乙第9号証ないし乙第12号証の内容を考慮しても、被請求人又は通常使用権者が商品「化粧品」についての本件商標の使用をしていることを証明できていない。
4 上申書
口頭審理における被請求人の陳述内容からすると、被請求人は、商標権者である被請求人自らが本件商標を使用していたことを立証しようとしており、使用権者による本件商標の使用はないと認めていることから、これ以降は被請求人による本件商標の使用について以下述べる。
被請求人が提出した各種帳票類においては、「ピエラレジェンヌ」という文字の含まれる商品名の記載はあるものの、それら帳票類は取引関係を示すものでしかなく、本件商標をどのような態様で「化粧品」について使用をしているかまでは判断がつかない。
乙第4号証及び乙第10号証からは、本件商標そのものではないものの、「ピエラレジェンヌ」又は「Pierarejeunne」の商標が付された化粧品が販売されていることは把握できるが、その販売主体はオーエムエフであって、被請求人ではない。
乙第17号証からは、被請求人とオーエムエフとの間において「ピエラレジェンヌという化粧品」についての取引関係があることは理解できるが、それが乙第4号証及び乙第11号証に示された化粧品と同一であるかどうかはわからないし、そのことを説明する取引書類も提出されていない。
乙第14号証ないし乙第16号証は、3年以上過去のものであり、本件商標の使用を証明する書類としては不適当である。
乙第7号証の1及び2、乙第18号証の1ないし乙第20号証の2の帳票類に記載された商品と乙第4号証及び乙第10号証で示された化粧品とが同一であることが重要なのであって、被請求人は何らその点については主張、立証していない。
以上のとおり、追加で提出された乙第13号証ないし乙第20号証の2の内容を考慮しても、被請求人が商品「化粧品」についての本件商標を使用していることが証明できていない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由、口頭審理における陳述及び上申書において、要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第20号証(枝番を含む。)を提出した。
1 答弁の理由
(1)通常使用権者について
被請求人は、アップワードに本件商標の通常使用権を許諾している。アップワードは通常使用権者であって、被請求人の関連会社であり、両社の代表取締役、取締役、監査役とは重複している。両社の関係については、被請求人及びアップワードの履歴事項全部証明書(乙2及び乙3)にて明らかである。
アップワードは、本件使用商品の製造販売元であり、本件使用商品は、被請求人により通販会社のアクトに所定数量預けられ、アクトがインターネット上ホームページ(乙4)において一般消費者に販売している。
(2)本件商標の使用形態について
乙第5号証の3の写真のとおり、本件使用商品の箱の裏面には、上段に英文字で「Pierarejeunne」と横書きし、下段に片仮名で「ピエラレジェンヌ」と横書きし、セラムローション、化粧水と横書きしており、本件商標をその指定商品「化粧品」に使用していることが明らかである。
アクトが販売した本件使用商品の販売数量や在庫数量については、アクトが月末に、被請求人に報告しており、乙第6号証、乙第7号証の1及び2は、平成24年9月30日ないし同25年2月28日付けの委託商品在庫報告書、納品書(控)及び請求書の写しであって、乙第8号証は、平成22年2月ないし同25年3月の間の売上取引明細表の写しであるところ、平成24年9月30日付け委託商品在庫報告書(乙6)によれば、「品名:セラムローション120ml 4個、エッセンスクリーム30g 4個、リムーブパック55g 1個」を販売している。
このアクトの販売に基づいて、被請求人は、納品書及び請求書を発行しており、平成24年9月30日付け納品書(乙7の1)には、「販売金額28,245円」と記載されており、また、平成24年9月30日付け請求書(乙7の2)には、「請求金額28,245円」と記載されている。
さらに、平成24年9月30日の売上については、売上取引明細表の14頁(乙8)に「9月委託販売売上精算分 合計28,245円」と記載されており、乙第6号証ないし乙第8号証により本件使用商品を販売していることは明らかである。
したがって、これらを総合的に判断することにより、本件商標を使用していることが明らかである。
2 口頭審理陳述要領書
(1)本件使用商品の取引流通状況について
アップワードは、取締役が被請求人と重複していることから分かるように、被請求人と資本提携にある関係会社であって(乙2及び乙3)、薬事法上の製造販売業許可証を福岡県において取得し、被請求人からの製造委託を受けて本件使用商品の製造を行っている。
被請求人は、本件商標の所有者であり、請求人との取引が破たんした後には本件使用商品の総販売元となっている。
なお、本件使用商品の販売元の表示が、請求人との取引が破たんした後も元の販売元の表示である請求人の名称のままの商品で被請求人が販売していたのは、請求人との取引が破たんする前から製造販売元の表示は「株式会社アップワード」、販売元の表示は「ピエラレジェンヌ株式会社」となっていたためであり、被請求人が在庫品をそのままの表示で販売することになっていたからである。この間の事情は、請求人と被請求人との間で別途提起された無効審判請求の審決書(乙9)に詳記されている。
アクトは、化粧品販売会社であり、被請求人から本件使用商品を仕入れてアクトの関係会社であるオーエムエフに販売する問屋機能を有する会社である。
オーエムエフは、主にウェブサイトの楽天市場で通販を行っている企業であり、アクトから本件使用商品を仕入れウェブサイトの楽天市場で一般ユーザーに販売している最終販売会社である。
(2)乙第2号証及び乙第3号証について
被請求人は、アップワードの製造した本件使用商品を仕入れてアクトに販売していたのであるから、通常使用権許諾の有無とは無関係に被請求人自身が本件商標を使用していたことは明らかである。
(3)乙第5号証について
乙第5号証の写真に関して、撮影した化粧品の容器の底部には、その製造時期が分かるように黒色数字や記号(0A22)が表示されており(乙11)、この数字、記号の表示と出荷可否決定に関する報告書(乙12)により、その製造日時を知ることができ、写真の化粧品は、2008年1月16日に製造後の出荷決定がされたものであることが分かる。
(4)乙第7号証について
納品書及び請求書の写し(乙7)には、化粧品「EGFセラムローション120ml」のほかに、化粧品「ピエラレジェンヌプラチナE.G.F.エッセンス30ml」の表示もあり、かかる名称の化粧品も販売していたことが明らかであるから、今後は、後者の表示の化粧品(以下、「本件使用商品A」という。)の流通で取引関係を説明する。
アップワードから被請求人、アクト、オーエムエフへ流通した本件使用商品Aは、その関係者間の取引書類に同じ発音表記の「ピエラレジェンヌ」を一部に含んだ商品名称「ピエラレジェンヌプラチナE.G.F.エッセンス30ml」が表記されていれば、取引書類に表記のものが乙第10号証のウェブサイトの化粧品であること、すなわち、両者は、社会通念上同一のものと認めることができると解釈することの方が一般的である。
よって、「被請求人とアクト」の間の納品書や請求書などの取引書類に表示の「ピエラレジェンヌプラチナE.G.F.エッセンス30ml」が乙第10号証のウェブサイトに掲載の「Pierarejeunne」表示、あるいは「Pierarejeunne Platinum E.G.F.Essence Cream 30g」の表示の化粧品であることが容易に理解できる。
(5)口頭審理における陳述
被請求人は、口頭審理における陳述により、アップワードが通常使用権者であることの主張を撤回した。
3 上申書
(1)本件使用商品Aのメーカーから被請求人に至るまでの流通経路について
アップワードは、薬事法上の製造、販売許可(乙15)を得ている会社であるが、実際には本件使用商品Aの製造、販売を行っている会社ではなく、実際のメーカーは、希松である。
そして、希松で製造された本件使用商品Aは、問屋機能を有する株式会社マツモト交商(以下「マツモト交商」という。)をとおして被請求人へ納品される。この間の取引については、被請求人からマツモト交商への発注書(乙16)で確認できる。
その発注書の発注品名の欄には、「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」、納品希望日は、「2008年1月18日」と記載されており、マツモト交商から被請求人に宛てた請求明細書(乙14)には、商品名欄に「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム30g」、請求日付として、「2008年1月18日」が記載されているため、「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」という同一化粧品の発注及び納品請求が証明でき、マツモト交商と被請求人との間に本件使用商品Aの販売取引が成立していたことが証明される。
(2)本件使用商品Aの被請求人からウェブサイトによるオーエムエフの販売に至るまでの流通経路について
乙第7号証の1、2の納品書、請求書は、被請求人との取引口座のあるアクトと被請求人との間の経理上の取引書類となっており、しかも、この納品書、請求書中には取引日付として「平成24年9月30日」の記載や化粧品「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」の記載があることから、この特定の化粧品がアクトと被請求人との間で経理上取引され、現実はオーエムエフがウェブサイトで販売したことが分かる。
同時に、オーエムエフの取締役の陳述書(乙17)により商品流通経路が説明されている。
(3)被請求人の顧客及び商品コードについて
上記の化粧品販売の流通経路以外にも、被請求人は、本件使用商品Aを顧客の健康アドバイザー華に販売していた。得意先元帳及び請求書(乙18)に、健康アドバイザー華への販売に関する詳細が記載されている。
なお、被請求人の販売システムにおいて、本件使用商品Aは、被請求人の商品として、5719番目に登録されたものであって、被請求人が本件使用商品Aをマツモト交商から仕入れ入力をする時と、被請求人が販売する時に使用するものと同じであって、被請求人のマツモト交商からの仕入先元帳(乙19)で使用している商品コード「000005719」の「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」とアクトに販売した「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」とも同じ商品コード(乙7及び乙8)であり、同じ商品であることが分かる。
さらには、請求人に対する販売の際にも同じ商品コードを使用しており、それは、請求人に対する得意先元帳や請求書の控え(乙20)をみれば明らかである。
(4)小括
以上のとおり、本件使用商品Aの実際の製造は、希松が行い、薬事法上の製造販売元として被請求人の関連会社であるアップワードを表示し、それを被請求人がマツモト交商より仕入れ、当初は、請求人に販売していたところ、その後、請求人が被請求人に対し代金の支払を怠り、所在不明となったため、被請求人は、残された商品を安全に転売するため、自ら本件商標を取得し、アクトや健康アドバイザー華に転売し、請求人の不払いにより被った損害を少しでも減らすべく努力してきたのであるから、以上の経緯からみれば、被請求人が本件商標を使用して販売していることは明らかである。

第4 当審の判断
1 本件商標の使用について、被請求人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第7号証の1は、商標権者がアクトに宛てた平成24年9月30日付け、同年10月31日付け、同年11月22日付け、同月30日付け、同年12月31日付け、平成25年1月10日付け、同月31日付け、同年2月28日付けの「納品書(控)」(写し)であり、商品コード及び商品名の欄に「000005719」、「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」、数量の欄に「4」、「4」、「18」、「4」、「4」、「10」、「1」、「2」との記載がある。
(2)乙第7号証の2は、商標権者がアクトに宛てた平成24年9月30日付け、同年10月31日付け、同年11月30日付け、同年12月31日付け、平成25年1月31日付け、同年2月28日付けの「請求書(控)」(写し)であり、納品日の欄を平成24年9月30日、同年10月31日、同年11月22日、同年11月30日、同年12月31日、平成25年1月10日、同年1月31日及び同年2月28日とする部分の商品名の欄に「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」、「000005719」、数量の欄に「4」、「4」、「18」、「4」、「4」、「10」、「1」、「2」との記載がある。
(3)乙第9号証は、請求人と被請求人との間で別途提起された登録第5270083号商標の商標登録無効審判事件(平成25年9月24日確定)の審決(写し)であり、その「第2 請求人の主張 2 無効理由 (1)イ 請求人と被請求人の関係について」において、「(ア)請求人は、平成19年8月の会社設立前後より被請求人に対して請求人商品の製造を依頼し、被請求人は、請求人の依頼を受けて請求人商品の製造を行い、請求人に納入する立場にあった。」、「(ウ)また、本件訴えに係る訴状に添付された証拠方法の一つである『ピエラレジェンヌ支払遅延に伴う打ち合わせ』と題する書面の第2頁には、『当社も予定の入金がない上に、倉庫代も嵩んでおり、最悪、商品はラベルを貼り替えて転売が出来ないか検討を始めている。ついては契約を解除し、販売権を放棄してもらう必要がある。』との記載がある。当該書面は被請求人側で作成された書面であるところ、請求人商品は請求人の依頼により製造したものであり、請求人商品を第三者へ転売するにあたっては、請求人の許諾を得た上で、『ピエラレジェンヌ』及び『Pierarejeunne』なる商標とは異なる商標を付す必要があったことを、被請求人が本件商標に係る登録出願前に認識していたことが明らかである。」との記載がある。
(4)乙第11号証は、化粧品の包装箱、容器の写真であり、第1葉上段の写真に示された箱の正面には、「Pierarejeunne」、「Platinum E.G.F.Essence」及び「Cream 30g」の文字、第1葉下段の写真に示された箱の裏面には、「Pierarejeunne」、「ピエラレジェンヌ E.G.F.エッセンス」、「(保湿クリーム) 30g」、「販 売 元: ピエラレジェンヌ株式会社」及び「製造販売元: 株式会社 アップワード」等の文字、第2葉上段の写真に示された容器の正面には、「Pierarejeunne」、「Platinum E.G.F.Essence」及び「Cream 30g」の文字、第2葉下段の写真に示された容器の裏面には、「ピエラレジェンヌ E.G.F.エッセンス 30g」、「保湿クリーム」、「販 売 元: ピエラレジェンヌ株式会社」及び「製造販売元: 株式会社 アップワード」等の文字の記載がある。
(5)乙第13号証は、アップワードの代表取締役の平成25年9月30日付けの「陳述書」であり、「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」の表示の化粧品について、「2.株式会社ツツミプランニングは、ピエラレジェンヌ株式会社より平成19年7月に本件化粧品の開発を依頼され、同年10月8日に本件化粧品の注文を受けました。その際、ピエラレジェンヌ株式会社は、薬事法上必要な製造販売業の許可を取得していませんでしたので、株式会社ツツミプランニングより当社に本件化粧品の製造販売元としての表示と薬事法上の管理を行うよう依頼を受けました。」、「3.本件化粧品については、株式会社希松で製造し、株式会社マツモト交商を通じて株式会社ツツミプランニングが仕入れ、製造販売元の表示を当社として、ピエラレジェンヌ株式会社に販売することになりました。したがいまして、本件化粧品については、薬事法上は株式会社希松より、当社に検査合格通知が出され、当社がその後の薬事法上の管理を行うという流れになっており、直接仕入れには関与しておりません。」と記載されている。
(6)乙第14号証は、マツモト交商が商標権者に宛てた「請求明細書」(写し)であり、日付の欄に「08/01/18」、商品名の欄に「ピエラレジェンヌ プラチナEGF エッセンスクリーム 30gイリ」、数量の欄に「994.00個」との記載がある。
(7)乙第16号証は、商標権者がマツモト交商に宛てた2007年11月14日付け「発注書」(写し)であり、品名の欄に「ピエラレジェンヌ プラチナEGFエッセンスクリーム」、数量の欄に手書きで「994」との記載がある。
(8)乙第17号証は、オーエムエフの取締役の平成25年9月30日付けの「陳述書」であり、ピエラレジェンヌ化粧品の取引経緯及び販売方法について、「平成21年の4月頃に株式会社ツツミプランニングの代表者堤巌氏より、大量に在庫になって困っているピエラレジェンヌという化粧品があるので、何とかして販売して欲しいとの相談を受け、買い取りは出来ないが、売れた分だけ支払う委託販売であれば可能ということでその販売を引き受けることにしました。(中略)また株式会社オーエムエフにおいて、平成21年12月楽天市場にウェブサイトを開設し、その他の食品や化粧品と共に販売を始めたところ、平成21年10月より、徐々に注文が入るようになり、毎月、販売した分だけを株式会社ツツミプランニングに報告し、請求してもらう委託販売と言う形で現在も販売を続けております。(中略)株式会社オーエムエフは、株式会社ツツミプランニングとの取引口座がないため、私が別に運営していて、以前から株式会社ツツミプランニングと取引のあるアクトを通じて、ピエラレジェンヌ化粧品の仕入れを行い、株式会社オーエムエフにおいて販売をしております。」と記載されている。
(9)乙第18号証の2は、商標権者が健康アドバイザー華に宛てた平成21年1月31日付け、同年3月31日付け、同年7月31日付け、同23年6月30日付け及び同年12月31日付けの「請求書(控)」(写し)であり、納品日の欄を平成21年1月9日、同23年6月22日及び同年12月14日とする部分の商品名の欄に「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」、「000005719」、数量の欄に「1」、「2」、「4」との記載がある。
(10)乙第20号証の2は、商標権者がピエラレジェンヌ株式会社(東京都港区北青山在)に宛てた平成20年1月31日付け及び同年2月29日付けの「請求書(控)」(写し)であり、納品日の欄を平成20年1月18日とする部分の商品名の欄に「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」、「000005719」、数量の欄に「180」との記載、納品日を同年2月29日とする部分の商品名の欄に「ピエラレジェンヌプラチナEGFエッセンスクリーム30g」、「000005719」、数量の欄に「814」との記載がある。
2 前記1で認定した事実によれば、以下のとおり、判断できる。
商標権者は、平成19年7月に請求人から本件使用商品Aの開発を依頼され、また、本件使用商品Aは、希松が製造し、マツモト交商を通じて商標権者が仕入れ、製造販売元は、アップワードの表示で請求人に販売することになっており(乙13)、商標権者は、平成20年(2008年)1月18日に本件使用商品Aをマツモト交商より994個仕入れ、商品コード「000005719」を用いて、同日に本件使用商品Aを請求人へ180個納品したことが認められる(乙14及び乙20の2)。
その後、商標権者は、請求人からの本件使用商品Aに係る代金入金が途絶え、倉庫代もかさむことから、在庫となった本件使用商品Aの代金の回収のために、本件使用商品Aを販売する必要性があったというべきである(乙9及び乙17)。
以上の事情からすれば、本件使用商品Aは、その箱や容器に、製造販売元としてアップワード、販売元として請求人の名称が記載されていることは不自然とはいえない。
また、商標権者が平成23年12月14日に健康アドバイザー華へ4個納品した本件使用商品A及び平成25年1月31日にアクトへ1個納品した本件使用商品Aに関する各種取引書類には、同じ商品コード「000005719」が用いられており(乙7、乙18の2)、これは、商標権者が請求人に納品した本件使用商品Aに用いたものと同じであるから、上記した取引の経緯を踏まえれば、本件使用商品Aは、乙第11号証の写真の態様であると推認することができる。
さらに、本件使用商品Aの箱の正面には「Pierarejeunne」及び「Platinum E.G.F.Essence」の文字、箱の裏面には「Pierarejeunne」及び「ピエラレジェンヌ E.G.F.エッセンス」の文字、容器の正面には「Pierarejeunne」及び「Platinum E.G.F.Essence」の文字、容器の裏面には「ピエラレジェンヌ E.G.F.エッセンス 30g」及び「保湿クリーム」の文字が付されており、これらの「Pierarejeunne」と「ピエラレジェンヌ」の文字部分は、本件商標と同一の称呼が生じるものであって、本件商標と社会通念上同一のものと認められる(乙11)。
そうとすると、商標権者は、業として保湿クリームである本件使用商品Aを、乙第11号証の写真の商品の態様で、平成23年12月14日及び平成25年1月31日に、健康アドバイザー華及びアクトに譲渡していたと認められ、本件商標と社会通念上同一の商標を商品又は商品の包装に付していたというのが相当である。
3 請求人の主張について
被請求人は、商標権者による本件商標の使用を立証するにあたり、乙第1号証ないし乙第20号証の2を提出しているが、各帳票類においては、「ピエラレジェンヌ」の文字が含まれる商品名の記載はあるものの、各帳票類は取引関係を示すものでしかなく、本件商標をどのような態様で本件指定商品について使用をしているかまでは判断がつかないから、各帳票類は、本件商標が本件指定商品について使用されていることを示す直接的な証拠とはいえない旨主張する。
しかしながら、上記2のとおり、平成20年1月18日に、製造販売元としてアップワード、販売元としてピエラレジェンヌ株式会社の名称が記載された乙第11号証の写真の化粧品を、商標権者がマツモト交商より仕入れ、請求人に納品していたことが認められる(乙14及び乙20の2)。そして、商標権者と請求人との取引が破たんした後、その化粧品が在庫となっており、平成23年12月14日に健康アドバイザー華へ納品した化粧品及び平成25年1月31日にアクトへ納品した化粧品に関する各種取引書類には、一貫して、同じ商品コード「000005719」が用いられている(乙7及び乙18の2)。
そうとすると、商標権者が要証期間内である平成23年12月14日に健康アドバイザー華へ納品した化粧品及び平成25年1月31日にアクトへ納品した化粧品は、乙第11号証の写真に表された保湿クリームである本件使用商品Aと認めるのが自然である。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
4 結論
以上のとおり、被請求人は、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品「化粧品」に含まれる「保湿クリーム」について本件商標の使用をしていたことを証明したものというべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2013-12-04 
結審通知日 2013-12-06 
審決日 2013-12-19 
出願番号 商願2009-8113(T2009-8113) 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 飯田 亜紀 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 山田 和彦
原田 信彦
登録日 2009-10-02 
登録番号 商標登録第5270083号(T5270083) 
商標の称呼 ピエラレジェンヌ、ピエラレジュンヌ 
代理人 大窪 克之 
代理人 早川 裕司 
代理人 村雨 圭介 
代理人 市川 泰央 
代理人 松尾 憲一郎 
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