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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W2425 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W2425 |
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管理番号 | 1283322 |
審判番号 | 不服2013-16199 |
総通号数 | 170 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2014-02-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2013-08-22 |
確定日 | 2014-01-24 |
事件の表示 | 商願2012-82946拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第24類及び25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成24年10月15日に登録出願,その後,指定商品については,原審における同25年3月28日付け手続補正書により,第24類「農業用のトンネル栽培・ハウス栽培・育苗用不織布,農業用不織布,織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製椅子カバー,織物製壁掛け,カーテン,テーブル掛け,どん帳」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」に補正されたものである。 2 引用商標 原査定において,本願商標から「エアー」の称呼及び「空気,大気」の観念をも生ずるとした上で,本願商標は称呼及び観念を共通にする類似の商標であるから,商標法4条1項11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した商標は,以下(1)?(6)のとおりのものであり,いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第502137号商標 「AIR」及び「エアー」の文字を上下2段に横書きしてなり,昭和31年7月21日に登録出願,第36類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同32年5月18日に設定登録され,指定商品については,平成19年11月7日に,第24類ないし第26類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第577467号商標 「AIR」の文字を横書きしてなり,昭和35年3月12日に登録出願,第61類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同36年7月10日に設定登録され,指定商品については,平成14年9月11日に,第25類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされたものである。 (3)登録第4165216号商標 「エアー」の文字を横書きしてなり,平成8年11月11日に登録出願,第24類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同10年7月10日に設定登録され,商標登録の取消し審判により,指定商品中「織物製壁掛け,織物製ブラインド,カーテン,テーブル掛け,どん帳」について取り消すべき旨の審決がされ,同17年1月11日にその確定審決の登録がされたものである。 (4)登録第4232012号 「エアー」の文字を横書きしてなり,平成8年11月11日に登録出願,第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同11年1月22日に設定登録されたものである。 (5)登録第4290812号 別掲2のとおりの構成からなり,平成8年10月8日に登録出願,第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同11年7月2日に設定登録されたものである。 (6)登録第4327964号 別掲2のとおりの構成からなり,平成8年3月5日に登録出願,第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同11年10月22日に設定登録されたものである。 以下,上記(1)?(6)をまとめて引用商標という。 3 当審の判断 本願商標は,別掲1のとおり,わずかに彩色された四角形の内部に,「Coolcatch」の文字を横書きし(このうち「l」の文字は,「レ」の文字のように下部を右にはねてデザイン化されている。),その下段に,水色の緩やかな波状の曲線を背景として,「Air」の文字を小さく書してなるものであるところ,このうち「Coolcatch」の文字は,上段に,本願商標の大部分の割合を占めるようにして大きく書されていることから,需要者に対し強く支配的な印象を与えるものといえる。 これに対し,本願商標の構成中「Air」の文字は,「エアー(空気)」を理解させる親しまれた語であり,繊維の通気性が優れている素材を「エアー素材」と称したり,通気性・断熱性等の効果を得るために用いられる空気を「エアー」と表している事実が見受けられる(別記参照)ことからすれば,本願商標の指定商品との関係において,自他商品を識別する機能が強いものとはいえないばかりでなく,その文字が上段の文字に比して極めて小さく,下段に書されていることも相まって,需要者に対し強い印象を与える部分とはいい難いものといえる。 そうすると,本願商標は,その構成全体又は「Coolcatch」の部分をもって取引に資されることはあっても,「Air」の部分のみをもって取引に資されることはないというのが相当であるから,「エアー」の称呼及び「空気,大気」の観念は生じないというべきである。 してみれば,本願商標から「エアー」の称呼及び「空気,大気」の観念をも生ずるとし,その上で,本願商標は引用商標と称呼及び観念を共通にする類似のものであるから,商標法4条1項11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) (色彩については,原本を参照されたい。) 別掲2(登録第4290812号商標及び登録第4327964号商標) 別記 (1)「BABY.net」のウェブサイト 「ネット生地を用いた『ベビーシッターバランスエアー』はベビーとママに嬉しい通気性に優れた爽やかなエアー素材です。」と記載されている(http://www.o-baby.net/items/item_info/GoodsDetails.aspx?ohincd=709514)。 (2)「ベッドアンドマットレス」のウェブサイト 「空気を身につけた構造体/エアー素材は繊維が三次元状に複雑に絡み合ってできており,その見た目を例えるならば,樹脂でできた白いインスタントラーメンのような構造体です。…夏も爽やか/通気性抜群」と記載されている(http://www.bedandmattress.jp/SHOP/jb302p3-s.html)。 (3)「フランスベッド株式会社」のウェブサイト 「高通気マットレスAW-90は,湿気の多い日本の環境を考慮しながら開発されたマットレス。内部の素材密度を抑えて,エアー空間を広げることで,通気性に優れた構造を実現しています。空気の層が沢山あるから,内部に湿気がこもりにくい。つまり風通しがよい。湿気の問題を最大限に考慮しました。」と記載されている(http://www.francebed.co.jp/iryofukushi/products/aw-90/)。 (4)「3M」のウェブサイト 「3Mの不織布テクノロジー/細かい繊維を複雑に絡み合わせることで,空気を多く含んだ中綿をつくります。…多くのエアーを含み,高い断熱性を実現することができます。」と記載されている(http://solutions.3m.com/wps/portal/3M/ja_JP/Thinsulate_Insulation/Homepage/Product_Information/ProductLineup/PL3/)。 (5)「繊維ニュース」のウェブサイト 「東洋紡は2009春夏向けスポーツ素材…を新たに開発した。…中空ポリエステル長繊維と綿,レーヨンを複合した長短複合糸使い。エアーを多く含む構造により,優れた吸水性とともに,軽量でソフトな風合いを実現した。」と記載されている(http://202.214.18.226/seninews/viewArticle.do?data.articleId=205548&data.newskey=d61023c41a759d315a364898f5422213)。 |
審決日 | 2014-01-08 |
出願番号 | 商願2012-82946(T2012-82946) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W2425)
T 1 8・ 262- WY (W2425) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 佐藤 淳 |
特許庁審判長 |
村上 照美 |
特許庁審判官 |
守屋 友宏 梶原 良子 |
商標の称呼 | クールキャッチエアー、クールキャッチエア、クールキャッチエヤ、クールキャッチ、エアー |
代理人 | 特許業務法人森本国際特許事務所 |