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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W09
管理番号 1281423 
審判番号 不服2013-10173 
総通号数 168 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2013-12-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-06-03 
確定日 2013-11-11 
事件の表示 商願2012-44163拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「NOOK SIMPLE TOUCH」の文字を標準文字で表してなり、第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成24年6月1日に登録出願され、指定商品については、審判請求と同時に提出した同25年6月3日付け手続補正書において、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,レコード,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,コンピューター及びコンピューターソフトウェア,電子書籍リーダー・手持ち式コンピュータ・モバイルコンピュータ・タブレットコンピュータを含む、ダウンロード可能な電子出版物を読み、表示し、受取り、購買し、共有し、貸与し、アクセスし、記録するための、電子応用機械器具及びその部品」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、以下(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標の指定商品中、「書籍・電子書籍・雑誌・新聞・テキスト・画像・デジタルウェブサイトコンテンツ及び有線・無線のインターネットアクセスを介して音楽を特集したデジタルメディアといったダウンロード可能な電子出版物を読み、表示し、受取り、購買し、共有し、貸与し、アクセスし、記録するための、持ち運び可能な電子機器」等の商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため本願は政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定したものと認めることもできないから、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)本願商標は、次のアないしカの登録商標と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 登録第1680423号の1商標(以下「引用商標1」という。)は、「ヌック」の文字を横書きしてなり、昭和55年11月17日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同59年4月20日に設定登録された登録第1680423号商標について、平成8年8月5日に分割移転登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録され、同17年6月29日に指定商品を第7類、第9類、第11類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
イ 登録第2540483号の1商標(以下「引用商標2」という。)は、「ヌック」と「NOOK」の文字を上下二段に書してなり、平成2年1月22日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同5年5月31日に設定登録された登録第2540483号商標について、同8年8月5日に分割移転登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録され、同17年2月2日に指定商品を第7類、第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
ウ 登録第2540484号の1商標(以下「引用商標3」という。)は、「NOOK」の文字を横書きしてなり、平成2年1月22日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同5年5月31日に設定登録された登録第2540484号商標について、同8年8月5日に分割移転登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録され、同16年12月15日に指定商品を第7類、第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
エ 登録第2540485号の1商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成2年7月27日に登録出願され、第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同5年5月31日に設定登録された登録第2540485号商標について、同8年8月5日に分割移転登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録され、同16年12月15日に指定商品を第7類、第9類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされたものである。
オ 登録第3164140号商標(以下「引用商標5」という。)は、「ヌーク」の文字を横書きしてなり、平成5年7月23日に登録出願され、第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同8年6月28日に設定登録され、その後、同18年9月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
カ 登録第4669821号商標(以下「引用商標6」という。)は、「SimpleTouch」の文字を横書きしてなり、平成14年9月19日に登録出願され、第9類「配電用又は制御用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具(画像処理装置および液晶表示装置を含む。),トランジスター,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。),電子計算機用プログラム」を指定商品として、同15年5月9日に設定登録され、その後、同24年11月20日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
上記の登録商標は、いずれも現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願商標の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、その内容及び範囲が明確で、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定されたものと認められる。
その結果、本願商標の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 引用商標1ないし5について
本願商標の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標1ないし5の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除され、引用商標1ないし5の指定商品と類似しないものとなった。
イ 本願商標と引用商標6との類否について
本願商標は、「NOOK SIMPLE TOUCH」の文字を標準文字で表してなるところ、構成中「NOOK」の文字は「(部屋などの)隅」等の意味、「SIMPLE」の文字は「簡単な」等の意味、「TOUCH」の文字は「触る」等の意味を有する語であるとしても、構成全体として特定の意味を有さない造語として認識されるものである。
また、各構成文字は、同書、同大に外観上まとまりよく一体に表されていて、しかも構成文字全体から生ずる「ヌークシンプルタッチ」の称呼も格別冗長であるとはいい難く、よどみなく一連に称呼できるものである。
そうとすれば、本願商標に接する取引者・需要者が、本願商標から殊更「NOOK」の文字を捨象し、「SIMPLE TOUCH」の文字部分のみをもって取引に資するとはいえなく、本願商標は、構成全体をもって一体不可分のものと認識し、把握されるものであり、その構成文字全体に相応して、「ヌークシンプルタッチ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標が、「SIMPLE TOUCH」の文字部分も独立して認識されることを前提として、その上で、本願商標と引用商標6とが類似するものとした原査定は、妥当とはいえない。
(3)以上のとおり、本願商標の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものであり、かつ、本願商標は、同法第4条第1項第11号に該当しないものであるから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
別掲

登録第2540485号の1商標(引用商標4)




審決日 2013-10-28 
出願番号 商願2012-44163(T2012-44163) 
審決分類 T 1 8・ 91- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 矢澤 一幸 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 根岸 克弘
手塚 義明
商標の称呼 ヌークシンプルタッチ、ヌックシンプルタッチ、ヌーク、ヌック、シンプルタッチ 
代理人 特許業務法人深見特許事務所 

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