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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201311619 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1279034 
異議申立番号 異議2013-900104 
総通号数 166 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-10-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-04-19 
確定日 2013-09-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5550096号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5550096号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5550096号商標(以下「本件商標」という。)は、「焼肉ランチ」の文字を標準文字で書してなり、平成24年5月28日に登録出願、第30類「焼肉用調味料,焼肉用ウースターソース,焼肉用たれ,焼肉用しょうゆ,焼肉用ドレッシング,焼肉用うま味調味料」を指定商品として、同年11月21日に登録査定、同25年1月18日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、「焼肉ランチ」の文字を普通に用いられる方法で表示したにすぎず、これをその指定商品に使用するときは、取引者、需要者をして、「焼肉を主とする昼食(定食)に適した調味料」程の意味合いを理解し、商品の用途を一般的に表示したものと認識するにすぎないものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ず、かつ、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としない商標であるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第28号証を提出した。

3 当審の判断
(1)申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実を認めることができる。
「焼肉」の語は、「肉を焼いたもの。また、牛・豚などの肉や内臓にたれをつけ、直火で焼きながら食べる料理。」を意味し、また、「ランチ」の語は、「洋風の簡単な食事。特に昼食。一皿の、盛り合わせ定食。」を意味する語であること(甲2、甲3)、検索エンジンGoogleで「焼肉ランチ」を検索すると、約843,000件ヒットし、焼肉店等が、特に昼食時に提供する焼肉を主菜とした定食の一つとして紹介されている事例が多いこと(甲4)、また、家庭でも焼肉を主菜とし、これに御飯や味噌汁などを添えた料理を「焼肉ランチ」と称している場合もあること(甲5、甲6)、調味料を取り扱う分野では、一般家庭用や業務用として、用途や食材等に合わせた様々な調味料が製造され、市場に出回っており、「焼肉のたれ」と称する焼肉用の調味料も多数販売されている実情にあること(甲8?甲12)、また、一般家庭においては、昼食の準備にかかる時間を短縮する傾向にあり、昼食向けの簡単な料理等がインターネットで紹介されていること(甲14、甲15)、飲食店で提供される「焼肉ランチ」と称する料理は、肉(未調理)、御飯、スープ、野菜などのセットが定食として提供されたり、調理済みの肉と御飯等のセットが定食や弁当として提供又は販売されていること(甲16?甲19)、さらに、2011年12月18日付けの中日新聞(甲20)には、「レース名物の『焼肉ランチ』ソース単独で販売 鈴鹿」の見出しの下、「【三重県】鈴鹿市阿古曽町のステーキ店『神戸屋』は鈴鹿サーキットの名物メニュー『焼肉ランチ』のソースだけの販売を始めた。焼肉ランチは、店主の堀千秋さんが、サーキットのレースの際に二十五年以上にわたって出張販売してきた。豚肉とキャベツを炒め、ご飯に乗せたシンプルな料理・・・ファンから『味の決め手のソースを手に入れたい』との声が上がり、単独で販売することに。・・・独自に研究を重ねて味付けしたソースで、その名も『焼肉ランチ』にした。」との記事が掲載されたこと。
(2)上記(1)で認定した事実によれば、「焼肉ランチ」の語は、「たれにつけた牛・豚などの肉や内臓を直火で焼きながら食べる料理を主菜とし、これに御飯、スープ、野菜などをセットとして提供する定食」なる意味合いを表し、飲食物を提供する分野においては、上記意味合いを表すものとして普通に使用されていること、また、一般の家庭でも、市販の各種調味料などを用いて焼肉を作り、これを主菜とした料理について「焼肉ランチ」と称している場合もあること、などが認められる。
さらに、飲食物を提供する分野においては、特にサラリーマン等が多い地域の場合は、時間の限られた昼休みに、できるだけ多くの顧客が利用できるように、調理済みの焼肉と御飯やスープ等をセットとして提供する定食を「焼肉ランチ」と称する場合があることも認め得るところ、「たれにつけた牛・豚などの肉や内臓を直火で焼きながら食べる」焼肉にしても、あるいは、「調理済みの」焼肉にしても、これら料理に用いる各種肉などには、自家製又は市販の調味料が用いられていることは疑う余地がなく、また、上記のように、家庭で作る焼肉にも、市販の調味料等が用いられている場合が多いことも明らかである。
しかしながら、本件商標は、「焼肉」と「ランチ」の文字が一体不可分に結合した「焼肉ランチ」の文字からなるものであり、該文字は、上記のとおり、未調理又は調理済みの肉(焼肉)を主菜とし、これに、御飯、スープ、野菜などをセットとして提供される定食を意味するものとして一般に理解されている場合が多いといえるから、これを焼肉用の調味料を主とする本件商標の指定商品について使用しても、商品の用途、品質、使用の方法等を直接的、かつ、具体的に表示するものとはいえない。また、本件商標が、その指定商品ついて、申立人が主張するように、「焼肉を主とする昼食(定食)に適した調味料」の意味合いをもって、商品の用途、品質等を表示するものとして、調味料等を取り扱う分野において、本件商標の登録査定時に普通に使用されていたと認めるに足りる証拠は見いだせない。
なお、2011年(平成23年)12月18日付けの中日新聞(甲20)には、鈴鹿市阿古曽町のステーキ店が、豚肉とキャベツを炒め、ご飯に乗せた「焼肉ランチ」なる料理に使用するソース、すなわち、豚肉とキャベツを炒める際に使用するソースについて、「焼肉ランチ」と名付けて販売を開始した、とする記事が掲載されたことは、上記(1)認定のとおりであるところ、当該店舗の店主は、本件商標の商標権者であり、ほかに、ソース等の調味料について、その用途等を表示するためのものとして、「焼肉ランチ」の語を使用している事実を認めるに足りる証拠は見当たらない。
(3)以上によれば、本件商標がその指定商品の用途、品質等を直接的、かつ、具体的に表示するものということはできないから、本件商標は、その指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る商標といわなければならない。
なお、申立人は、本件商標が自他商品の識別機能を有しないとする主張の根拠の一つとして、審決例(甲23、甲24)及び「ランチ」の文字を含む商標についてその登録出願が拒絶された事例(甲第25?甲28)を挙げるが、本件商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは、本件商標の構成態様及びその指定商品等に基づいて個別具体的に検討、判断されるものであるところ、上記審決例及び拒絶例は、本件商標とは商標の構成態様が異なる上、その指定商品も、調味料のみでなく、ほかの商品も含まれているもの又は調味料以外の商品であるから、申立人の挙げる事例に係る商標についての判断が、本件における判断を左右するものではない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2013-09-03 
出願番号 商願2012-42276(T2012-42276) 
審決分類 T 1 651・ 13- Y (W30)
最終処分 維持  
前審関与審査官 冨澤 美加 
特許庁審判長 水茎 弥
特許庁審判官 梶原 良子
田中 敬規
登録日 2013-01-18 
登録番号 商標登録第5550096号(T5550096) 
権利者 堀 千秋
商標の称呼 ヤキニクランチ、ランチ 
代理人 工藤 莞司 
代理人 長谷川 芳樹 
代理人 森川 邦子 
代理人 黒川 朋也 
代理人 小暮 君平 
代理人 水谷 綾乃 
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