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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2013900089 審決 商標
異議2013900101 審決 商標
異議2013900077 審決 商標
異議2013900057 審決 商標
異議2013900044 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W33
管理番号 1279023 
異議申立番号 異議2013-900048 
総通号数 166 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-10-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2013-02-15 
確定日 2013-08-31 
異議申立件数
事件の表示 登録第5535476号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5535476号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5535476号商標(以下「本件商標」という。)は、「/」の記号を含む「Macka 634 wine/Bordeaux」の欧文字(以下、単に「欧文字」という。)からなり、平成24年2月10日に登録出願され、第33類「フランス国ジロンド県内の限定地域産のぶどう酒」を指定商品として、平成24年9月27日に登録査定、同年11月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、その構成中「Bordeaux」の文字は、ぶどう酒の著名な原産地統制名称であって、その使用が厳格に管理・統制されている世界的に著名な地名である。
本件商標は、厳格に管理統制されている原産地統制名称として著名な標章「Bordeaux」の高い名声・信用・評判にフリーライドし、前記原産地統制名称の高い名声・信用・評判の稀釈化を引き起こすものであり、原産地とかけ離れた特定個人が自己の商標として登録し使用するに適さないというべきであり、また商取引の秩序を乱し、さらには、国を挙げてぶどう酒の原産地名称または原産地表示の保護に努めているフランス国民の感情を害するおそれがあることから、国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するから、その登録は商標法第43条の3第2項により取り消されるべきものである。

3 当審の判断
商標登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、厳格に管理統制されている原産地統制名称として著名な標章「Bordeaux」の高い名声・信用・評判にフリーライドし、前記原産地統制名称の高い名声・信用・評判の稀釈化を引き起こすものであり、原産地とかけ離れた特定個人が自己の商標として登録し使用するに適さないというべきであり、また商取引の秩序を乱し、さらには、国を挙げてぶどう酒の原産地名称または原産地表示の保護に努めているフランス国民の感情を害するおそれがあることから、国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為というべきである旨、主張しているので、以下、検討する。
(1)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について
本件商標は、前記1のとおり、「Macka 634 wine/Bordeaux」の欧文字からなるものである。
そして、申立人の提出に係る証拠によれば、本件商標の構成中「Bordeaux」の文字(語)は、フランス南西部のジロント県の県都、港湾・工業都市の地名であり、フランスの代表的なぶどう酒の産地であって同地で作られるぶどう酒をも意味する語であること、フランス国において、原産地統制呼称法により、生産地域、製法、生産量など所定の条件を備えたぶどう酒についてだけ使用できる原産地統制名称であること、ぶどう酒について世界的に著名であり、我が国において数多くの辞書、辞典、事典、書籍及び雑誌などにおいてボルドーについての説明がなされていること、世界の名酒事典及び一流品を紹介する雑誌などにおいてボルドー産の具体的製品が紹介されていること、我が国の2001年における「ボルドー地方で作られるぶどう酒」の輸入量が世界第7位で13万hlと多いことなどが認められ、これらを総合すると、我が国において、「フランスのボルドー地方で作られるぶどう酒」を意味するものとして一般需要者の間に広く知られていたというべきである。
また、フランスボルドー地方のぶどう生産者及びぶどう酒製造者が永年その土地の気候、風土を利用して優れた品質のぶどう酒の生産に努めてきたこと及びフランス国が国内法令を制定し、1935年以降、同国の政府機関であるINAO(原産地名称国立研究所)等が中心となって原産地名称を統制、保護してきた結果、原産地表示である「BORDEAUX」の著名性が獲得されたものであることが認められる。
しかしながら、本件商標は、その構成中に、「Bordeaux」の文字を含むとしても、前記1のとおり、当該文字の地名に相応する「フランス国ジロンド県内の限定地域産のぶどう酒」について使用するものである。
そうとすると、本件商標は、フランスの原産地統制名称として著名な標章「Bordeaux」の高い名声・信用・評判にフリーライドし、その原産地統制名称の高い名声・信用・評判の稀釈化を引き起こすものということはできず、また、本件商標権者が自己の商標として登録し使用するに適さないともいえず、商取引の秩序を乱し、さらには、国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為ということはできない。
その他、本件商標が「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当するとすべき事由は見当たらない。
したがって、本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2013-08-23 
出願番号 商願2012-13213(T2012-13213) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W33)
最終処分 維持  
前審関与審査官 豊田 緋呂子 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 内藤 順子
小川 きみえ
登録日 2012-11-16 
登録番号 商標登録第5535476号(T5535476) 
権利者 石川 允朗
商標の称呼 マッカロッピャクサンジューヨンワインボルドー、マッカロクサンヨンワインボルドー、マッカロッピャクサンジューヨンワイン、マッカロクサンヨンワイン、マッカロッピャクサンジューヨン、マッカロクサンヨン、マッカ、ロッピャクサンジューヨンワインボルドー、ロクサンヨンワインボルドー、ロッピャクサンジューヨンワイン、ロクサンヨンワイン、ボルドーワイン、マッカムサシワイン、マッカムサシ、ムサシワイン 
代理人 佐藤 俊司 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 池田 万美 
代理人 田中 克郎 

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