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審判番号(事件番号) データベース 権利
異議2012900305 審決 商標
異議2012900259 審決 商標
異議2012900254 審決 商標
異議2013900030 審決 商標
異議2012900316 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
審判 全部申立て  登録を維持 X0809
管理番号 1274089 
異議申立番号 異議2012-685009 
総通号数 162 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2013-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2012-06-05 
確定日 2013-04-18 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1070094号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1070094号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1070094号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(A)のとおりの構成からなり、2011(平成23)年1月4日に国際商標登録出願され、第8類「Curling tongs,crimping irons,hand implements for hair curling non-electric,electric and non-electric hair clippers for personal use,electric and non-electric depilation appliances,beard clippers,eyelash curlers.」及び第9類「Electrically heated hair-curlers,electric make-up removing appliances,electric hair curling irons,electrically heated hair straighteners,electrically heated hair rollers,electrically heated curling brushes for styling hair.」を指定商品として、平成23年12月26日に登録査定、同24年3月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
なお、これらの登録商標を一括していう場合は、以下「引用商標」という。
(1)登録第2587058号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(B)のとおりの構成からなり、昭和56年10月26日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録され、その後、同15年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年3月17日に指定商品を第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電池,電線及びケーブル」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第2587059号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(C)のとおりの構成からなり、昭和59年2月14日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録され、その後、同15年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年3月17日に指定商品を第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電池,電線及びケーブル」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第2587060号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(D)のとおりの構成からなり、昭和59年2月14日に登録出願、第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年10月29日に設定登録され、その後、同15年11月4日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年3月17日に指定商品を第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電池,電線及びケーブル」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(4)登録第5206114号商標(以下「引用商標4」という。)は、「JDL」の欧文字を標準文字で表してなり、平成20年7月17日に登録出願、第7類「製本機械」、第9類「電子計算機,電子計算機用プログラム,その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,電池,電線及びケーブル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済ビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第16類「あて名印刷機,印字用インクリボン,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,郵便料金計器,輪転謄写機,紙製包装用容器,紙類,文房具類,印刷物,書画,写真,写真立て」を指定商品として、同21年2月20日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標の登録の取消しを求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第29号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標に類似するものであって、その登録に係る指定商品と類似する商品について使用するものである。
本件商標は、別掲(A)のとおり、「JDL」の欧文字からなり、その構成態様に相応して「ジェイディエル」の称呼を生ずるものである。
一方、引用商標は、前記2のとおり、「JDL」又は「JDL」を要部とする商標であることから、それぞれ「ジェイディエル」の称呼を生ずるものであり、本件商標と引用商標とは、称呼において明らかに同一又は類似するものである。
また、本件商標は、国際分類第9版に基づいて、我が国への指定がなされているが、国際分類第9版に対応する「類似商品・役務審査基準」の備考においては、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」及び第9類「電気式ヘアカーラー」は、第9類「テレビジョン受信機,ラジオ受信機,音声周波機械器具,映像周波機械器具」に類似するものである。
これを本件についてみるに、本件商標に係る指定商品のうち、第8類「電気式及び非電気式散髪用バリカン,電気式及び非電気式脱毛器具」は、「電気かみそり及び電気バリカン」に、第9類「電熱式ヘアカーラー,電気式頭髪カール用アイロン,電熱式縮毛矯正器,電熱式ヘアローラー,整髪用の電熱式カールブラシ」は、「電気式ヘアカーラー」にそれぞれ該当するものであるところ、引用商標に係る指定商品のうち、第9類「電気通信機械器具」は、「テレビジョン受信機,ラジオ受信機,音声周波機械器具,映像周波機械器具」の全てを含むものであるから、本件商標は、引用商標に係る指定商品と類似する商品について使用するものである。
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似の商標であって、その登録に係る指定商品と類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
(2)商標法第4条第1項第8号について
ア 「JDL」について
申立人が上記引用商標以外にも「JDL」又は「JDL」を含む数多くの登録商標を有しているところ、引用商標3等からも容易に理解されるように、「JDL」は、申立人の会社名である「株式会社日本デジタル研究所(『J』apan 『D』igital 『L』aboratory)」から創案されたものであり、「株式会社日本デジタル研究所」を表示するものとして、また「株式会社日本デジタル研究所」の略称として広く認識されているものである。
イ 「JDL」の著名性について
申立人は、1968年の創業以来、40数年の長きにわたり、財務会計システム及びソフトウェアの開発・提供を行っているが、その商品(製品)の販売活動においては、テレビ・新聞・雑誌・ウェブ・交通広告・屋外広告等を通じて大規模な宣伝広告を行ってきている。
ウ 小括
以上のとおり、「JDL」は、本件商標の登録出願日以前から現在に至るまで、申立人の業務に係る商品に付随して、また、その提供元の名称ないし略称として、テレビ・新聞・雑誌・その他の媒体において広く取り上げられており、この結果、本件商標の登録出願時(2011年1月4日)及び登録査定時(2011年12月26日)において、「株式会社日本デジタル研究所(Japan Digital Laboratory)」の略称である「JDL」が「株式会社日本デジタル研究所」を指し示すものとして、広く一般に受け入れられていたことは明らかな事実である。
なお、「JDL」が「著名な略称」に該当するか否かの判断においては、本件商標に係る指定商品の需要者を基準とすることは相当ではなく、その略称が本人を指し示すものとして一般に受け入れられているか否かを基準とすべきであることは、我が国の最高裁判所の判示するところである。
したがって、本件商標が申立人の著名な略称「JDL」を含む商標であること、及び申立人が本件商標の出願人に承諾を与えていないことは明らかであり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
(3)商標法第4条第1項第7号について
前述のように、「JDL」なる標章は、「株式会社日本デジタル研究所」を表示するものとして、また「株式会社日本デジタル研究所」の略称として需要者の間に広く認識されているものである。
また、当該標章は、「株式会社日本デジタル研究所(『J』apan 『D』igital 『L』aboratory)」から創案されたものであり、造語としてその独自性が認められるものである。
本件商標は、申立人の標章「JDL」に酷似しており、これが偶然に一致したとは考え難いものである。すなわち、本件商標は、他人の創案に係る周知な標章を剽窃するものであり、該標章の名声及び顧客吸引力に便乗しようとする意図が容易に見受けられるものである。
申立人とは何ら関係のない第三者が本件商標の登録を受けることは、公正な競業秩序を乱すおそれがあり、また、申立人の「JDL」標章に形成されたある種の企業イメージを理由なく利用するものであって、商取引上の信義則にも反するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
ア 「JDL」の著名性について
上記の通り、申立人は、自己の業務に係る商品「電子応用機械器具及びその部品(電子計算機及びその周辺機器、電子計算機用プログラム)」等について、「JDL」の文字からなる商標及び「JDL」の文字を含む商標を広く使用しており、これらの商標及び「JDL」の標章は、申立人の業務に係る商品とともに需要者の間に広く認識されるに至っている。
イ 商品の混同について
証拠資料等に記載のように、申立人は、近年、中小企業や個人事業者向けの「電子計算機用プログラム(PC経理ソフト)」の開発・提供にも力を注いでおり、これらの商品は家電量販店やインターネット上のウェブショップにおいても販売されている。
また、PC経理ソフトや同種のソフトウェアの需要者は、性別・年齢を問わないものである一方、企業等において経理業務に従事するものの大部分が女性であることも容易に推察され得るものである。
これらの事実を勘案すれば、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接した需要者は、あたかも、「JDL(株式会社日本デジタル研究所)」の業務に係る商品、あるいは、「JDL(株式会社日本デジタル研究所)」と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品であるかのごとく理解し、商品の出所の混同を生ずるおそれがあることは明らかである。
したがって、本件商標は、申立人の業務に係る商品等と混同を生ずる商標であり、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきものである。
(5)商標法第4条第1項第19号について
ア 「JDL」の著名性及び本件商標について
引用商標及び申立人を指し示す「JDL」の標章が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、日本国内で全国的に知られているものであり、大きな名声を得ていたことは、上記の事実から明らかである。また、本件商標は、引用商標に酷似するものである。
不正の目的について
引用商標及び申立人の使用する「JDL」の標章は、申立人自らの創案によって採択されたアルファベット3文字からなる一種の造語であることは前記のとおりである。
また、本件商標の名義人の名称「ZHEJIANG JINDELI ELECTRICAL APPLIANCES CO., LTD.」から、その略称を創案する場合には、「ZHEJIANG」、「JINDELI」等の各単語の先頭の文字を取り出して、「ZJEA」とするのが自然であるところ、「J」、「D」、「L」の文字だけを抜き出し、かつ、「JDL」の並び順を採択することは極めて不自然であるといわざるを得ない。
してみれば、本件商標は、申立人をはじめとして多くの関係者の長年の努力によって築き上げられた名声、ひいてはそれに伴う信用を毀損させるものであり、不正の目的をもって使用をするものであると認められるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものであり、その登録は取り消されるべきものである。
(6)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同項第8号、同項第7号、同項第15号及び同項第19号に違反して登録されたものであり、商標法第43条の2第1号の規定により取消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)申立人の「JDL」に係る商標及び標章の著名性について
申立人の提出に係る証拠及び職権による調査によれば、申立人は、主に財務会計ソフトウェア及びその専用コンピュータシステムの開発・製造・販売を行っている法人であり、1968年に設立され、現在に至っていることが認められる。そして、申立人の英語表記を「Japan Digital Laboratory Co., Ltd.」、略称を「JDL」としていることが認められる。
また、申立人に係る上記業務の広告、宣伝が、引用商標1ないし3を付して、新聞、雑誌、ウェブサイト等において相当程度行われ、それに係る業界の取引者、需要者の間において、引用商標1ないし3が一定程度知られていることは認められる。
しかしながら、引用商標1ないし3並びに引用商標4及び「JDL」の文字からなる標章が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されていると認めるに足りる証拠はない。まして、「JDL」の文字が、申立人の著名な略称として一般に受け入れられていると認めるに足りる証拠もない。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
申立人は、本件商標に係る指定商品中の「Electric and non-electric hair clippers for personal use,electric and non-electric depilation appliances.」(参考訳:電気式及び非電気式散髪用バリカン,電気式及び非電気式脱毛器具)及び「Electrically heated hair-curlers,electric hair curling irons,electrically heated hair straighteners,electrically heated hair rollers,electrically heated curling brushes for styling hair.」(参考訳:電熱式ヘアカーラー,電気式頭髪カール用アイロン,電熱式縮毛矯正器,電熱式ヘアローラー,整髪用の電熱式カールブラシ)と引用商標に係る指定商品中の「電気通信機械器具」に包含される「テレビジョン受像機,ラジオ受信機,映像周波機械器具」とが類似するものであることを前提に、本件商標は、引用商標と類似するものであると申立てている。
そこで、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲(A)のとおりの構成からなるところ、欧文字の3文字を図案化したものであると看取させるものであり、「j」、「D」及び「L」の文字を極太に表し、「D」の文字に当たる部分について一部欠けた部分を存在させ、全体を一体的に表したものと理解、認識させるものである。そして、本件商標は、「j」、「D」及び「L」の文字をモチーフにして構成されていることから「ジェイディエル」の称呼が生ずることを否定するものではないものの、上記のとおりの特徴ある態様をもって強く印象を与えるものといえることから、それを離れて「ジェイディエル」の称呼のみで取引に資されることはないとみるのが相当である。また、本件商標から特定の観念が生ずることはない。
他方、引用商標1は、別掲(B)のとおりの構成からなるところ、欧文字の3文字を図案化したものであると看取させるものであり、「j」、「D」及び「L」の文字を袋文字風に丸みを付けないで表し、「D」の文字に当たる部分について輪郭以外を青色で着色させ、全体を一体的に表したものと理解、認識させるものである。そして、引用商標1は、「j」、「D」及び「L」の文字をモチーフにして構成されていることから「ジェイディエル」の称呼が生ずることを否定するものではないものの、上記のとおりの特徴ある態様をもって強く印象を与えるものといえることから、それを離れて「ジェイディエル」の称呼のみで取引に資されることはないとみるのが相当である。また、引用商標1から特定の観念が生ずることはない。
同じく、引用商標2は、別掲(C)のとおり、引用商標1の標章の下部に「日本デジタル研究所」の文字を付加した構成からなるものである。そして、引用商標2から生ずる称呼及び観念は、「ニホンデジタルケンキュージョ」又は「ニッポンデジタルケンキュージョ」の称呼及び「日本デジタル研究所」の観念が生ずるほか、引用商標1と同様である。
同じく、引用商標3は、別掲(D)のとおり、引用商標1の標章の下部に「Japan Digital Laboratory」の文字を付加した構成からなるものである。そして、引用商標3から生ずる称呼及び観念は、「ジャパンデジタルラボラトリー」の称呼及び「日本デジタル研究所」程の観念が生ずるほか、引用商標1と同様である。
同じく、引用商標4は、「JDL」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、該構成文字に相応して、「ジェイディエル」の称呼を生じるが、特定の観念が生ずることはない。
そうすると、本件商標と引用商標1ないし3とは、共に「j」、「D」及び「L」の文字をモチーフにして商標が採択されている構成である又はそれを含む構成であることは理解させるものの、それぞれが強く印象を与える特徴を有する態様であることから、これらは十分に外観上区別できるものである。本件商標と引用商標4とについても、本件商標の特徴ある態様によって、両商標が外観上区別できるものである。
また、本件商標及び引用商標1ないし3からは、「ジェイディエル」の称呼が生ずることを否定するものではないものの、それぞれ、該称呼のみで取引に資されることはないとみるのが相当であることから、共通の称呼が生ずるのみでこれらの商標が相紛れるということはできない。本件商標と引用商標4とについても、本件商標が「ジェイディエル」の称呼のみで取引に資されることはないから、両商標は、称呼上相紛れるということはできない。
さらに、本件商標及び引用商標1ないし4は、図案化された「jDL」の文字に相当する部分又は「jDL」の文字から特定の観念が生ずることはないことから、本件商標と引用商標1ないし4とが、それぞれ観念において紛れるおそれがあるということはできない。
してみれば、本願商標と引用商標1ないし4とは、外観において区別できる差異を有しているものであって、称呼において共通する場合があるとしても、その称呼のみによって相紛れることがないものであり、観念においても紛れることはないものであるから、これらの商標に係る指定商品を取り扱う取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して考察すれば、商品の出所について混同を生じさせるおそれのある類似の商標とはいえないと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第8号該当性について
申立人は、本件商標が申立人の著名な略称「JDL」を含む商標である旨述べているが、申立人の提出に係る証拠によれば、上記(1)のとおり、「JDL」の文字からなる標章が、本件商標の登録出願時に我が国において、申立人の著名な略称を指し示すものとして一般に受け入れられていたとの事実は、これを認めるに足りる証拠はない。
そして、本件商標は、上記(2)のとおり、欧文字の3文字を図案化したものであると看取させるものであり、「jDL」の文字をモチーフにして商標が採択されているものの、全体を一体的に表した特徴ある態様からなるものと理解、認識させるものであり、これをもって特定の略称である「JDL」又は「jDL」の文字を想起させるものではない。ましてや、本件商標が申立人に係る「JDL」の標章を想起、理解させるものであると到底いえるものではない。
してみれば、本件商標が申立人の著名な略称を含むものであるとする申立人の主張は、採用することはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものとはいえない。
(4)本件商標の商標法第4条第1項第15号及び同項第19号該当性について
上記(1)のとおり、引用商標1ないし3並びに引用商標4及び「JDL」の文字からなる標章が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されていると認めるに足りる証拠はない。
また、本件商標と引用商標とは、上記(2)のとおり、非類似の商標である。本件商標と「JDL」の文字からなる標章とについても、本件商標と引用商標4とが非類似のものであると判断したことと同様に、非類似の商標である。
してみれば、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する需要者が申立人や引用商標を想起、連想することはなく、該商品を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
また、申立人の提出に係る証拠のいずれを見ても、商標権者が本件商標を不正の利益を得る又は他人の著名商標に蓄積された信用若しくは名声にフリーライドするなどの不正の目的をもって使用すると認めるに足る事実は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同項第19号に該当するものとはいえない。
(5)本件商標の商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は、本件商標が、申立人の標章「JDL」に酷似しており、これが偶然に一致したとは考え難く、本件商標は、他人の創案に係る周知な標章を剽窃するものであり、該標章の名声及び顧客吸引力に便乗しようとする意図が容易に見受けられるものである旨述べているが、本件商標と「JDL」の文字からなる標章とは、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標4とが非類似のものであると判断したことと同様に、非類似の商標である。
また、「JDL」の文字からなる標章が、本件商標の登録査定時において、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されていると認めるに足りる証拠がないことは、上記(1)のとおりである。
してみれば、商標権者が不正の利益を得るために使用する目的で本件商標を登録出願し、商標登録を受けたものということはできないから、かかる行為が、直ちに公正な取引秩序を乱すものであって、ひいては商標法の精神に反し、商取引の秩序に反するものともいえない。
その他、本件商標が、不正な意図をもって登録出願されたものとして、その経緯において著しく社会的妥当性を欠くものがあるということもできない。
したがって、本件商標は、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標といえないから、商標法第4条第1項第7号に該当するものではない。
(6)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同項第8号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】




なお、上記(B)ないし(D)における色彩については、原本を参照のこと。
異議決定日 2013-02-28 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (X0809)
T 1 651・ 23- Y (X0809)
T 1 651・ 263- Y (X0809)
T 1 651・ 271- Y (X0809)
T 1 651・ 261- Y (X0809)
T 1 651・ 222- Y (X0809)
T 1 651・ 22- Y (X0809)
最終処分 維持  
前審関与審査官 杉本 克治 
特許庁審判長 寺光 幸子
特許庁審判官 山田 和彦
酒井 福造
登録日 2011-01-04 
権利者 ZHEJIANG JINDELI ELECTRICAL APPLIANCES CO., LTD.
商標の称呼 ジェイデイエル 
代理人 特許業務法人三枝国際特許事務所 
代理人 特許業務法人北青山インターナショナル 
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