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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X16 審判 査定不服 外観類似 登録しない X16 |
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管理番号 | 1274028 |
審判番号 | 不服2012-19048 |
総通号数 | 162 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-06-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-09-28 |
確定日 | 2013-05-07 |
事件の表示 | 商願2011- 71233拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「sisa」の欧文字を標準文字で表してなり、第16類「紙製包装用容器,紙箱,印刷物,書籍,日記帳,絵はがき,紙製文房具,アルバム,カード,文房具類,しおり,シール,ステッカー」を指定商品として、平成23年10月5日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) (1)原査定は、「本願商標は、次の(2)の登録商標と同一又は類似の商標であって、その指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。 (2)登録第2064618号商標(以下「引用商標」という。) 引用商標は、「CISA」の欧文字及び「シサ」の片仮名を二段に横書きしてなり、昭和61年4月22日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和63年7月22日に設定登録、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、また、平成21年8月26日に指定商品を第16類「印刷物,写真」とする指定商品の書換登録がされたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標は、「sisa」の欧文字を標準文字で表してなり、「シサ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 一方、引用商標は、「CISA」の欧文字及び「シサ」の片仮名を二段に横書きしてなり、その構成文字に相応して「シサ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両者は全体としては相違するものの、欧文字部分の比較においては、大文字と小文字との違いがあるとしても、いずれも4文字からなる構成において、そのうち「I(i)」、「S(s)」及び「A(a)」の3文字を共通にするものであるから、近似した印象を与えるものである。 次に、称呼においては、両者は「シサ」の称呼を共通にするものであり、また、観念においては、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから比較することはできない。 してみれば、本願商標と引用商標の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、「シサ」の称呼を共通にし、外観において欧文字部分の4文字中3文字を共通にし、観念において明確に区別することができない両者は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 そして、本願の指定商品中「印刷物」は、引用商標の指定商品中「印刷物」と同一の商品であり、また、本願の指定商品中「書籍,日記帳,絵はがき」は、引用商標の指定商品中「印刷物」の範ちゅうに含まれる商品である。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。 (2)請求人の主張について ア 請求人は、本願商標から「視差」、すなわち「2つの違った場所から同一物を見た時の視方向の差。そこから生ずる視覚像の差異、両眼で対象を見たときに生ずる両眼視差などを意味し、それらによって遠近や奥行に知覚が生ずる(広辞苑第六版)」の観念が生じる旨主張している。 しかしながら、「視差」を「sisa」と表記することは一般的とはいえず、また、「シサ」の読みに相当する語として「示唆」もあることからすると、本願商標から常に「視差」の観念が生じるとはいえないものであり、この点の請求人の主張は採用できない。 イ 請求人は、引用商標から「公認情報システム監査人(CISA:Certified Information Systems Auditor)という資格」の観念が生じる旨主張しているが、引用商標が当該資格の略称として一般に知られているとの事情は見いだせないから、この点の請求人の主張も採用できない。 ウ また、請求人は、本願商標を「ポストカード」に使用し、郵便局を始めとする店舗やイベント会場で販売され、テレビや出版物に取り上げられた旨主張している。 しかしながら、請求人が本願商標を「ポストカード」に使用し、販売していることは認められるものの、テレビのニュース及び発行部数等が不明な出版物に取り上げられたのは、それぞれ1回ずつであり、これらによっては、本願商標が需要者の間に広く認識されているとまでは認めることができない。 そうとすれば、この点を考慮したとしても、本願商標と引用商標との類否については上記のとおり判断するのが相当である。 (3)以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2013-03-12 |
結審通知日 | 2013-03-13 |
審決日 | 2013-03-26 |
出願番号 | 商願2011-71233(T2011-71233) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(X16)
T 1 8・ 261- Z (X16) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 宗像 早穂、鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
山田 啓之 前山 るり子 |
商標の称呼 | シサ、シーサー、サイサ |
代理人 | 前田 健一 |