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審決分類 審判 判定  属さない(申立て不成立) Z42
管理番号 1272699 
判定請求番号 判定2012-600043 
総通号数 161 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標判定公報 
発行日 2013-05-31 
種別 判定 
2012-11-01 
確定日 2013-03-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第4606867号商標の判定請求事件について、次のとおり判定する。 
結論 役務「美容,理容」に使用するイ号標章は、登録第4606867号商標の商標権の効力の範囲に属しない。
理由 1 本件商標
本件登録第4606867号商標(以下「本件商標」という。)は,「CUTBOX」の文字を標準文字で表してなり,平成13年3月15日に登録出願され,第42類「美容,理容」を指定役務として,同14年9月27日に設定登録されたものである。

2 イ号標章
株式会社オクトバス(以下「被請求人」という。)が,役務「美容,理容」(以下「使用役務」という。)に使用する標章は,別掲のとおり「only cut boxxx」(以下「イ号標章」という。)の文字からなるものである。

3 請求人の主張
請求人は,「被請求人が美容,理容に使用するイ号標章は,本件商標の商標権の効力の範囲に属する」との判定を求め,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証を提出した。
(1)イ号標章の説明
被請求人は,平成17年4月頃より,「only cut boxxx」の文字からなるイ号標章を美容理髪店の広告とし,インターネットに掲載し,福岡県内で美容理髪の役務を提供している(甲1)。
請求人は,平成13年3月頃より,「美容,理髪」について本件商標の使用を開始し,その後も継続して使用し,現在26店舗に使用している。本件商標は,請求人が永年使用した結果,遅くとも被請求人がイ号標章を使用し役務の提供し始めた平成17年4月頃までには,請求人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されるに至ったものである。
(2)イ号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明
本件商標は,「CUTBOX」の文字よりなるものであるから,「カットボックス」の称呼と「(髪を)切る仕切られた席」ないし「(髪を)切る小さな箱型の建物」の概念を生ずるものである。
他方,イ号標章は,「only cut boxxx」の文字からなり,「only」には,「ただひとつの」の意味があるが,その要部は「cut boxxx」であり,「cut boxxx」の文字部分より「カットボックス」の称呼と「(髪を)切る仕切られた席」ないし「(髪を)切る小さな箱型の建物」の概念を生ずるものである。
したがって,本件商標とイ号標章とは,外観が相違するとしても「カットボックス」の称呼,「(髪を)切る仕切られた席」ないし「(髪を)切る小さな箱型の建物」の観念を共通にし,役務の提供について混同を生じさせるおそれがあるから,類似の標章というべきである。
そして,本件商標に係る指定役務中第44類「美容,理髪」とイ号標章の使用役務「美容,理髪」とは同一であるから,同一の役務に使用するものである。
以上のとおり,イ号標章は本件商標と類似する標章であり,その使用役務と指定役務も同一の役務であるから,被請求人が「美容,理髪」に使用するイ号標章は,本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。

4 被請求人の答弁
被請求人は,結論同旨の判定を求めると答弁し,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として乙第1号証(審判体注:被請求人は「甲第1号証」としているが、これは「乙第1号証」の誤記と認め、以下「乙第1号証」とする。)を提出した。
理由
(1)イ号標章について
イ号標章「only cut boxxx」は,同書・同形・同大・同間隔にて横書きし,外観上も分離することなく一体不可分のものであると認識・把握することができるものであり,「オンリーカットボックス」と一連に称呼され,特定の観念を有するものではない。また,イ号標章は,役務としての理容に使用しているものである。
しかも,イ号標章は,登録第5447503号商標(以下「登録商標」という。)である(乙1)。すなわち,登録商標と本件商標とは,特許庁において非類似であると判断されたものであり,被請求人は,この登録商標を指定役務の範囲において使用しているものである。
(2)イ号標章と本件商標との対比
イ号標章の称呼「オンリーカットボックス」と本件商標の称呼「カットボックス」とは,異なる。また,イ号標章の外観「only cut boxxx」と本件商標の外観「CUTBOX」とは異なる。
イ号標章は造語であり,特定の観念を有しておらず,仮にイ号標章に観念をつけるとしたら,「only」から想起する「唯一」の意味合いと,造語の「cut boxxx」からイメージした「切る箱」とを組み合わせた「唯一切る箱」の意味合いを有すると推量した場合であっても,イ号標章の意味合いと,本件商標から想起する「切る箱」の意味合いとは,明らかに観念上も異なる。
以上の点から,イ号標章と本件商標とは,称呼上,外観上,観念上において,非類似であることは明白である。
したがって,イ号標章は,本件商標とは非類似であり,イ号標章は,本件商標の商標権の効力の範囲に属さないものである。
(3)イ号標章と事案を同じくする登録例
「OnlyFlex」と「FLEX」,「オンリーマイン\only mine」と「MINE」等のように,イ号標章と事案を同じくする商標が登録になっている。
「only○○」の形態の登録商標と「○○」の形態の登録商標とが併存しているということは,「only○○」の形態の商標は,指定商品との関係があるにもかかわらず,一体不可分の商標であると認識すべきものであると判断されたからに他ならない。
したがって,上記と事案を同じくするイ号標章の場合も一体不可分の標章で,本件商標とは非類似であると判断されて然るべきものである。
(4)むすび
上述した理由により,イ号標章は,本件商標の商標権の効力の範囲に属さない,との判定を求めるものである。

5 当審の判断
(1)本件商標とイ号標章との類否について
本件商標は,「CUTBOX」の欧文字を同じ書体・同じ大きさ・等間隔に配してなるものであるから,その構成文字に相応し「カットボックス」の称呼を生じ,「切る箱」ほどの観念を生ずるものである。
次に,イ号標章は,別掲のとおり「only」「cut」「boxxx」の同じ書体・同じ大きさの欧文字を,半角程度の間隔をあけ,まとまり良く一体的に表してなるものであるところ,その構成中の「only cut」の部分は,平易な英語であって「オンリーカット」と読めるが,「boxxx」は,既成の語ではなく,読みを特定することができないから,全体から生ずる称呼及び観念を直ちに特定することはできない。
一方,「boxxx」が平易な英語「box」を含むこと,当事者双方がこれから「ボックス」の称呼を生ずると主張することから,イ号標章から「オンリーカットボックス」の称呼を生ずるとみることもできる。
しかしながら,イ号標章は,その構成の一体性や,「boxxx」の部分が直ちに読みを特定できないことなどから,「cut boxxx」の部分のみを抽出し,当該部分をもって取引に資されるとはいえない。
したがって,イ号標章は,「オンリーカット」又は「オンリーカットボックス」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
そこで,本件商標とイ号標章を比較すると,本件商標が「CUTBOX」の6文字からなるのに対し,イ号標章は,「only cut boxxx」の12文字からなるものであるから,外観上明らかに相違するものである。
また,本件商標から生ずる「カットボックス」の称呼とイ号標章から生ずる「オンリーカット」又は「オンリーカットボックス」の称呼は,音構成,構成音数等において著しい差異が認められるから,称呼上相紛れるおそれはない。
さらに,イ号標章からは観念を生ずるものではないから,両者は観念上比較することができず,互いに相紛れるおそれはない。
したがって,本件商標とイ号標章とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても,相紛れるおそれのない非類似の商標である。
なお,請求人は,「本件商標は,永年使用した結果,請求人の業務にかかる役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されるに至ったものである。」旨主張するが,その主張を裏付ける証拠の提出はなく,当該主張をもって,本件商標とイ号標章の類否の判断に何らの影響を及ぼすものではない。
(2)むすび
以上のとおり,本件商標とイ号標章とが類似するものでない以上,本件商標の指定役務とイ号標章を使用する役務との類否を判断するまでもなく,イ号標章は,本件商標の商標権の効力の範囲に属しない。
よって,結論のとおり判定する。
別掲 別掲(イ号標章)

判定日 2013-03-18 
出願番号 商願2001-30330(T2001-30330) 
審決分類 T 1 2・ 04- ZB (Z42)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 平松 和雄 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 冨澤 武志
小川 きみえ
登録日 2002-09-27 
登録番号 商標登録第4606867号(T4606867) 
商標の称呼 カットボックス、ボックス、ビイオオエックス 
代理人 市川 泰央 
代理人 松尾 憲一郎 
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