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審決分類 |
審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない Y41 |
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管理番号 | 1272550 |
審判番号 | 取消2012-300081 |
総通号数 | 161 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-05-31 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2012-02-04 |
確定日 | 2013-03-18 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4972334号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第4972334号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成17年7月20日に登録出願、第41類「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関する資格付与のための資格試験の実施及び資格の認定・資格の付与,ビジネスコーチングに関するセミナーの企画・運営又は開催,ビジネスコーチングに関する電子出版物の提供,ビジネスコーチングに関する教育研修のための施設の提供,ビジネスコーチングに関するコンテストの企画・運営又は開催」を指定役務として、同18年7月21日に設定登録された。 第2 請求人の主張 請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。 〈請求の理由〉 本件商標は、その登録日から既に3年以上を経過しており、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれも使用した事実は存しない。 したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録の取消しを免れないものである。 第3 被請求人の答弁 被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第7号証を提出した。 〈理由〉被請求人は、本件審判請求の予告登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定役務について本件商標を使用している。 1 広告における使用 乙第1号証は、被請求人が主催するビジネスコーチングスクールの案内パンフレットであり、この案内パンフレットの表紙左下には、本件商標と同一の商標が表示されている。また、最終ページには開講スケジュールが記載されており、この案内パンフレットで紹介されているビジネスコーチングスクールは、2011年1月開講分として2011年1月15日(土)?3月27日(日)に、2011年4月開講分として2011年4月9日(土)?6月19日(日)に東京都内で開催されることが確認できる。 ビジネスコーチングスクールは、本件審判請求に係る指定役務に含まれる「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの企画・運営又は開催」に該当する役務である。そして、案内パンフレットは、上記役務に関する広告であるから、当該パンフレットに登録商標を表示して頒布する行為は、商標法第2条第3項第8号の商標の使用に該当するものである。 この案内パンフレットからはその頒布時期を直接理解することはできないものの、セミナー等の案内は開催日の数ヶ月前になされるのが一般的であることから、2010年(平成22年)秋頃から2011年(平成23年)春頃にかけて頒布されていたものと推認できる。 2 セミナーテキストにおける使用 乙第2号証は、被請求人が2011年7月6日に開催した「マーシャル・ゴールドスミス式 リーダーシップ1dayセミナー」と題するビジネスコーチングに関するセミナーにおいて受講者に配布したテキストである。このテキストの表紙左下には、本件商標の図形部分と文字部分の配置と色彩に若干変更を加えたにすぎない社会通念上同一の商標が表示されている。 当該セミナーは、本件審判請求に係る指定役務に含まれる「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの企画・運営又は開催」に該当する役務であり、かかるセミナーで受講者に配布されるテキストに登録商標を付すことは、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付すことであるから、被請求人による上記行為は、商標法第2条第3項第3号の商標の使用に該当するものであり、そして、このセミナーの開催場所は東京都内(財団法人機械産業記念事業財団。以下「TEPIA」という。)である(乙3)。 乙第4号証は、被請求人が2011年7月7日に開催した「マーシャル・ゴールドスミス直伝 エグゼクティブコーチスクール」と題するビジネスコーチングに関するセミナーにおいて受講者に配布したテキストである。このテキストの表紙左下には、本件商標の図形部分と文字部分の配置と色彩に若干変更を加えたにすぎない社会通念上同一の商標が表示されている。 当該セミナーは、本件審判請求に係る指定役務に含まれる「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの企画・運営又は開催」に該当する役務であり、かかるセミナーで受講者に配布されるテキストに登録商標を付すことは、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付すことであるから、被請求人による上記行為は、商標法第2条第3項第3号の商標の使用に該当するものであり、そして、このセミナーの開催場所は東京都内(TEPIA)である(乙5)。 3 講座テキストにおける使用 乙第6号証は、被請求人が2012年2月11日に開催した第23期ビジネスコーチスクール本講座第2講において受講者に配布したテキストであり、乙第7号証は、同講座での追加配付資料である。テキスト及び追加配付資料の各頁右上には、本件商標が表示されている。この講座は、本件審判請求に係る指定役務に含まれる「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの企画・運営又は開催」に該当する役務である。 そして、かかる講座で受講者に配布するテキスト等に登録商標を付すことは、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付すことであるから、被請求人による上記行為は、商標法第2条第3項第3号の商標の使用に該当するものであり、そして、この講座の第2講の開催場所は東京都内(TEPIA)であることが記載されている(乙6、2頁)。 4 以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の予告登録(平成24年2月21日)(審決注:「平成24年2月17日」は誤記と認められる。)前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定役務について登録商標を使用しているから、その商標登録を取り消すことはできない。 したがって、本件審判請求は成り立たない。 第4 当審の判断 1 被請求人の提出した証拠によれば、以下の事実が認められる。 (1)乙第2号証は、2011年7月6日開催の「マーシャル・ゴールドスミス式 リーダーシップ1dayセミナー」、乙第4号証は、2011年7月7日開催の「マーシャル・ゴールドスミス直伝 エグゼクティブコーチスクール」のテキストであって、いずれも職場における(リーダーに対する)コーチングに係るテキストと認められるものであるから、上記テキストは、ビジネスコーチングに関するテキストといえるものである。そして、両テキストの表紙左下には、青地に白抜きで、本件商標と同形状の図形及び文字が上下二段に配された標章(以下「使用商標1」という。)が表示されているところ、該使用商標1は文字と図形の配置及び大きさの比率並びに色彩において本件商標との相違はあるものの、同一の形状及び文字構成からなるものであるから、使用商標1は、本件商標と社会通念上同一の商標といえるものである。なお、乙第4号証はその表紙に商標権者の名称等が表示されていることから、商標権者に係るものであることは明らかであり、そして、乙第2号証には作成者等を示す表示はないものの、以下のとおり商標権者のホームページ上において当該セミナーの開催案内が行われていることからすれば、商標権者に係るものであることが十分に推認できるものである。 そして、乙第3号証の商標権者のホームページ上のセミナー案内によれば、乙第2号証に関するセミナーの開催概要として、会場が東京都港区所在のTEPIAであることが記載されている。同じく、乙第5号証は、乙第4号証に関するセミナーの開催案内であるが、会場が同所在のTEPIAであることが記載されている。 乙第6号証は、2012年2月11日開催の第23期ビジネスコーチスクール本講座第2講のテキストと、また、乙第7号証は、同講座での追加配付資料と認められるところ、テキスト及び追加配付資料の各頁右上には、本件商標と同一の商標(以下「使用商標2」という。)が表示されている。そして、テキスト2頁目には会場が東京都港区所在のTEPIAであることが記載されている。なお、乙第6号証の追加配付資料である乙第7号証の表紙に商標権者の名称及び住所が表示されていることからすれば、両証拠が商標権者に係るものであることは明らかである。 (2)以上によれば、商標権者は、2011年7月6日及び7月7日並びに2012年2月11日に東京都内で開催したビジネスコーチングに関するセミナー及びビジネスコーチスクールで使用するテキストに本件商標と同一あるいは社会通念上同一と認められる使用商標1及び2を付する行為を行ったと認められるものであり、当該行為は、役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物に標章を付する行為(商標法第2条第3項第3号)に該当するものである。 そして、上記ビジネスコーチングに関するセミナー及びビジネスコーチスクールの開催は、本件請求に係る指定役務中の「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの開催」の範ちゅうに属する役務である。 (3)してみれば、商標権者は、本件審判の請求の登録(平成24(2012)年2月21日)前3年以内に、日本国内において、請求に係る指定役務中第41類の「ビジネスコーチングに関する知識の教授,ビジネスコーチングに関する指導員の指導及び育成,ビジネスコーチングに関するセミナーの開催」について、本件商標と同一あるいは社会通念上同一の商標を使用していたといえるものである。 2 請求人は、前記第3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。 3 むすび 以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る指定役務の範ちゅうに属する役務について、本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本件商標)(色彩は原本参照) |
審理終結日 | 2013-01-23 |
結審通知日 | 2013-01-25 |
審決日 | 2013-02-05 |
出願番号 | 商願2005-71812(T2005-71812) |
審決分類 |
T
1
31・
1-
Y
(Y41)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 大橋 洋子 |
特許庁審判長 |
野口 美代子 |
特許庁審判官 |
堀内 仁子 豊瀬 京太郎 |
登録日 | 2006-07-21 |
登録番号 | 商標登録第4972334号(T4972334) |
商標の称呼 | ビジネスコーチ |
代理人 | 児島 敦 |