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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W28 審判 査定不服 外観類似 登録しない W28 審判 査定不服 観念類似 登録しない W28 |
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管理番号 | 1272532 |
審判番号 | 不服2012-24051 |
総通号数 | 161 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-05-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-12-04 |
確定日 | 2013-03-11 |
事件の表示 | 商願2012-21457拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「風林火山鯉のぼり」の文字を標準文字で表してなり、第28類「こいのぼり」を指定商品として、平成24年3月21日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第3216070号商標(以下「引用商標」という。)は、「風林火山」の文字を横書きしてなり、平成5年12月20日に登録出願され、第28類「遊戯用器具,ビリヤ?ド用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲ?ム,チェス用具,チェッカ?用具,手品用具,ドミノ用具,マ?ジャン用具,おもちゃ,人形」を指定商品として、同8年10月31日に設定登録され、その後、平成18年10月17日に、存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、前記1のとおり、「風林火山鯉のぼり」の文字を標準文字で表してなるものである。 そして、本願商標の構成中、後半の「鯉のぼり」の文字部分は、本願商標の指定商品である「こいのぼり」を表すものであって、その指定商品の普通名称を表す語であることからすれば、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。 そうとすると、本願商標は、その構成中、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る部分は、「風林火山」の文字部分にあり、該文字部分は、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと判断するのが相当である。 してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して、「フウリンカザンコイノボリ」の称呼を生ずるほか、「風林火山」の文字部分より、「フウリンカザン」の称呼及び「武田信玄が用いた軍旗に記された『孫子』の句『疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山』の略記、またその旗」(「広辞苑第六版」岩波書店)の観念を生ずるというべきである。 (2)引用商標について 引用商標は、前記2のとおり、「風林火山」の文字を横書きしてなるところ、これよりは、「フウリンカザン」の称呼及び「武田信玄が用いた軍旗に記された『孫子』の句『疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山』の略記、またその旗」の観念を生ずるものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について そこで、本願商標と引用商標を比較するに、両商標の外観についてみると、それぞれの全体構成においては区別できるとしても、本願商標の要部である「風林火山」の文字部分と引用商標とは、「風林火山」の文字を同じくするものであるから、外観上、近似した印象を与えるものである。 そして、称呼については、両商標は、「フウリンカザン」の称呼を、観念については、「武田信玄が用いた軍旗に記された『孫子』の句『疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山』の略記、またその旗」の観念を、それぞれ共通にするものである。 また、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものである。 以上からすれば、本願商標と引用商標とは、全体として相紛れる類似の商標とすべきである。 (4)請求人の主張について 請求人は、「本願商標は『風林火山鯉のぼり』と標準文字で一連に横書きしてなるものであるので、本願商標は、『風林火山』及び『鯉のぼり』の個所のみを個々に分離して類否を判断すべきではない」旨主張しているが、前記(1)のとおり、本願商標は、その構成中の「風林火山」の文字部分が、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであり、他方、「鯉のぼり」の文字部分が、自他商品の識別標識としての機能を果たすものではないことからすれば、本願商標は、その構成中の「風林火山」の文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないものというべきであって、当該「風林火山」の文字部分を引用商標と対比して、商標そのものの類否を判断することが本件においては適切なものというべきである。 また、請求人は、過去の登録例(審判請求書において提示された3)a)ないしp))を挙げ、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、商標の類否の判断は、過去の登録例に拘束されることなく、対比する両商標の構成態様及びその指定商品との関係から個別かつ具体的に判断されるべきものである。加えて、請求人の挙示する事例は、本件の審理に係る商標とは構成を異にする商標に係る事例であって、本件の審理に適切なものということはできない。 よって、請求人のかかる主張は採用することはできない。 (5)まとめ したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
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審理終結日 | 2013-01-17 |
結審通知日 | 2013-01-18 |
審決日 | 2013-01-29 |
出願番号 | 商願2012-21457(T2012-21457) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W28)
T 1 8・ 263- Z (W28) T 1 8・ 261- Z (W28) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 岩本 和雄 |
特許庁審判長 |
大橋 信彦 |
特許庁審判官 |
前山 るり子 小林 正和 |
商標の称呼 | フーリンカザンコイノボリ、フーリンカザン |
代理人 | 土橋 博司 |