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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 取り消して登録 X03 |
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管理番号 | 1271114 |
審判番号 | 不服2012-20199 |
総通号数 | 160 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-10-15 |
確定日 | 2013-02-27 |
事件の表示 | 商願2011-84285拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「MARSHMALLOW ROSE SCENT」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成23年11月24日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同24年5月25日付け手続補正書により、第3類「バラの香りを有するせっけん類,バラの香りを有する歯磨き,バラの香りを有する化粧品,バラの香りを有する香料類」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第2051468号商標(以下「引用商標」という。)は、「マシュマロ」の片仮名を横書きしてなり、昭和60年11月21日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として同63年6月24日に設定登録されたものである。その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、指定商品については、平成20年8月20日に、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、上記1のとおり「MARSHMALLOW ROSE SCENT」の文字からなるところ、その構成中、「MARSHMALLOW」、「ROSE」及び「SCENT」の各文字の間に半角分の間隔が空いているとしても、同じ書体、同じ大きさで表されているものであり、外観上まとまりよく一体に看取されるものである。そして、構成全体から生じる「マシュマロローズセント」の称呼もやや冗長ではあるが、よどみなく一連に称呼し得るものである。 また、本願商標の構成中前半の「MARSHMALLOW」の文字は「アオイ科の多年草(ウスベニタチアオイ)」及び「マシュマロ(洋菓子)」を意味する語であり、本願指定商品に係る取引業界においては、マシュマロから抽出したコラーゲンが原材料として使用されるほか、柔らかいふんわりとした質感や色彩等を表すものとして使用されているものである。 そして、「ROSE」(ローズ)の文字は、「ばら、ばらの花、薔薇色(淡紅色)」等を意味する語として一般に知られているものであり、商品等の色彩や、香りの種類を表すものとして使用されているものである。 また、「SCENT」の文字は、「匂い、香り」を意味する語であるが、本願指定商品に係る取引業界において、商品の香りを表す場合に普通に使用されているとする事情はなく、「香り」を意味する語として「FRAGRANCE(フレグランス)」が使用されていることが認められる。 そうすると、「ROSE SCENT」の文字部分を捉えてみた場合、「ばらの香り」の意味合いを暗示させるものということはできても、直ちに商品の品質を表示するものとして認識されるとまではいうことができない。 そうとすれば、本願商標において、「MARSHMALLOW」の文字部分は、自他商品識別標識としての機能はそれほど強いものとはいえないものであり、かつ、「ROSE SCENT」の文字部分は、商品の品質を表示するものとして認識されるものではなく、さらに本願商標の態様は、前記のとおり、まとまりよく一体的に表されてなるものであることにかんがみれば、本願商標は、その構成全体をもって一体不可分のものと理解、認識されるとみるのが相当である。 そうとすると、「MARSHMALLOW」及び「ROSE SCENT」の各語が、本願指定商品に係る取引業界において、商品の原材料、質感、色彩及び香り等を表す語として使用される場合があるとしても、かかる構成よりなる本願商標にあっては、「MARSHMALLOW ROSE SCENT」の構成文字が一体不可分のものとして理解、認識されるものというべきであるから、本願商標からは「マシュマロローズセント」の一連の称呼のみを生じ、特段の観念は生じないものであって、単に「マシュマロ」の称呼及び観念は生じないものといわなければならない。 してみれば、本願商標から「MARSHMALLOW」の文字部分を分離、抽出し、その上で、本願商標と引用商標とが「マシュマロ」の称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとした原査定の判断は、妥当なものとはいえない。 さらに、本願商標と引用商標とが類似するというべき事情は見いだせない。 以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2013-02-15 |
出願番号 | 商願2011-84285(T2011-84285) |
審決分類 |
T
1
8・
26-
WY
(X03)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 津金 純子 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 豊瀬 京太郎 |
商標の称呼 | マシュマロローズセント、マシュマロローズ、マシュマロ、ローズセント、セント |
代理人 | 岡村 憲佑 |