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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項8号 他人の肖像、氏名、著名な芸名など 登録しない X25 |
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管理番号 | 1271074 |
審判番号 | 不服2012-6172 |
総通号数 | 160 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2013-04-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-04-06 |
確定日 | 2013-02-07 |
事件の表示 | 商願2011- 10489拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として、平成23年2月17日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願商標は、イタリア国ナポリ在の「Mario Valentino S.p.A」社の社長の氏名である「VINCENZO VALENTINO」の文字よりなるものであり、かつ、その者の承諾を得たものとはいえない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。 (2)本願商標は、その構成中に、イタリア国のデザイナー「Valentino Garavani」氏のデザインに係る「被服」等の各種商品に使用され、本願商標の登録出願前より、我が国においても取引者及び需要者の間に広く認識されている商標「VALENTINO」の文字を有してなるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、これがあたかも前記デザイナーあるいは同人と何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといえる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、V字型の図形とこの図形の上下を逆にしたものを左右に並べて組み合わせた図形を上段に、ややデザイン化した「VINCENZO VALENTINO」の欧文字を下段に書してなるものである。 そして、構成中の欧文字は、イタリアのナポリ在の「Mario Valentino S.p.A」社の社長の氏名である「VINCENZO VALENTINO」と同じ綴り文字よりなるから、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に規定する「他人の氏名を含む商標」に該当するものである。 さらに、請求人は、本願商標の登録を受けることについて、同氏の承諾を確認できる内容の書面(承諾書等)を提出しておらず、その承諾を得たものとは認められない。 請求人は、同氏の氏名の綴りについて、同氏及び同氏が社長を務める「Mario Valentino S.p.A」社が、平成23年5月10日に刊行物提出書の資料4として提出したパスポート(写し)及びその翻訳が信用できるものか疑問である旨主張している。 しかしながら、パスポートの写しは必ずしも鮮明ではないものの、これが信用できないとする証拠はなく、また、同氏の氏名は、姓が「VALENTINO」、名が「VINCENZO」であることは確認できるものであって、また、同社のホームページ(http://mariovalentino.it/site/en/)でも、「story」の項目において、「・・・Today, the Company is led by Vincenzo Valentino,・・・」の記載がされており、該文字の綴りよりなる氏名は、同氏の本名であると認められるものである。 また、請求人は、本願商標の構成について、下段の文字は一連一体にしてなる「VINCENZOVALENTINO」であって、氏名として表されるスペースを配した「VINCENZO VALENTINO」ではないから、他人の氏名そのものではない旨主張している。 しかしながら、本願商標の文字部分は、仮に、「VINCENZO」と「VALENTINO」の文字の間に明確なスペースを伴って記載されたものではないとしても、同氏の名「VINCENZO」及び同氏の姓「VALENTINO」の文字は同じ綴りからなるものであって、同氏の氏名を無理なく認識できるものであるから、本願商標は、他人の氏名を含む商標であるというのが相当である。 よって、請求人の主張はいずれも採用することはできない。 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当するものといわざるを得ない。 したがって、その他の拒絶の理由について検討するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第8号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標![]() |
審理終結日 | 2012-07-24 |
結審通知日 | 2012-08-17 |
審決日 | 2012-09-04 |
出願番号 | 商願2011-10489(T2011-10489) |
審決分類 |
T
1
8・
23-
Z
(X25)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎、白鳥 幹周 |
特許庁審判長 |
水茎 弥 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 松田 訓子 |
商標の称呼 | ビンチェンツォバレンティーノ、ビンチェンツォバレンティノ、ビンチェンツォバレンチノ、ビンチェンツォ、ビンセンゾ、バレンティーノ、バレンティノ、バレンチノ、ブイブイ |
代理人 | 高橋 康夫 |