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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 X03 |
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管理番号 | 1269679 |
異議申立番号 | 異議2012-900146 |
総通号数 | 159 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2013-03-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2012-06-01 |
確定日 | 2013-01-18 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5474886号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5474886号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5474886号商標(以下「本件商標」という。)は,「Q10αクリーム」の文字を横書きしてなり,平成23年6月1日に登録出願,第3類「コエンザイムQ10を配合してなるクリーム状の化粧品」及び第29類「動植物から抽出したエキスを主成分とする液状・粉状・顆粒状・錠剤状・及びカプセル状の加工食品」を指定商品として,同24年1月31日に登録査定,同年3月2日に設定登録されたものである。 2 登録異議申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標は商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから,その指定商品中,第3類「コエンザイムQ10を配合してなるクリーム状の化粧品」は,同法第43条の2第1号により,取り消されるべきものである旨申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第18号証を提出した。 (1)本件商標は,英文字,数字,ギリシャ文字及びカタカナで「Q10αクリーム」と横書きしてなるものである。 (2)本件商標とその指定商品との関連をみるに,「Q10」の語は,指定商品の原材料として使用されている「コエンザイムQ10」を表す語として広く使用され,認識されていることから,何人も「コエンザイムQ10を原材料とした商品」を直感する。 また,「α」の文字は,単に商品の記号,符号等として普通に使用されるギリシャ文字であり,この文字と,基礎化粧品である「クリーム」を表す語として普通に使用されている「クリーム」の語とを「αクリーム」と表した語からは,「α印のクリーム」を直感させるにすぎないものである。 (3)すなわち,「Q10」及び「αクリーム」からなる本件商標「Q10αクリーム」をその指定商品に使用するときは,「コエンザイムQ10を原材料とするα印のクリーム」を直感させ,単に商品の原材料,品質を表すにすぎないものであって,自他商品の識別力がなく,商標法第3条第1項第3号に該当する。 3 当審の判断 (1)申立人提出に係る甲第1号証ないし甲第18号証によれば,以下の事実を認めることができる。 ア 甲第1号証は,「YAHOO!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「クリームQ10」,「加齢とともに減少するαリポ酸とコエンザイムQ10を配合したクリーム。」との記載がある。 イ 甲第2号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「セルリバイタル エッセンス Q10α」,「加齢による肌悩みをケアする・・・,コエンザイムQ10,アスタキサンチンなどを配合したエッセンス。」との記載がある。 ウ 甲第3号証及び甲第4号証は,「コーセーコスメニエンス」のウェブサイトであるところ,商品名に「アクティブターンαクリーム」,甲第3号証には「『コエンザイムQ10』,・・・など様々な成分を配合し,・・・」,甲第4号証には「『アクティブターンαクリーム』は,・・・エイジング対策のためのクリーム。また,『αリポ酸』に加え『コエンザイムQ10』や,・・・を贅沢に配合したという。」との記載がある。 エ 甲第5号証は,「株式会社ジェイメック」のウェブサイトであるところ,「フルーツαクリーム+ <クリーム>」及び「美肌の味方,ビタミンA・B・C・Eとこだわりの天然ハーブをふんだんに配合。」との記載がある。 オ 甲第6号証は,「豊凛化粧品」のウェブサイトであるところ,製品名に「【保湿クリーム】リフレッシュメントクリームα」,商品説明に「美肌づくりに欠かせないセラムプロテイン,コラーゲン,更に漢方などを配合したクリームです。」との記載がある。 カ 甲第7号証は,「トニーモリー〔韓国コスメTONYMOLY〕」のウェブサイトであるところ,「ジーンサイエンスαクリーム」,商品説明に「米抽出ステムセルアクチベーター135mg成分配合。」との記載がある。 キ 甲第8号証は,「ザセム〔韓国コスメThe Same〕」のウェブサイトであるところ,「ドクタービューティー イオンホワイトニングαクリーム」,商品説明に「AHA,・・・ラミナリア抽出物が配合されたクリーム。」との記載がある。 ク 甲第9号証は,「佐野クリニック」のウェブサイトであるところ,「ナノαクリーム」と記載して商品が紹介されている。 ケ 甲第10号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「リフナイトクリームα」,「肌の生まれ変わりに働きかけ,弾力のあるハリ肌に導くα?リポ酸,コエンザイムQ10を配合したクリーム。」との記載がある。 コ 甲第11号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「マルチAGコントロールWS α」,「新規成分α?リポ酸を上限まで配合し,コエンザイムQ10も上限まで配合。」との記載がある。 サ 甲第12号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「ボディローションα」,「α?リポ酸と植物エキス(引き締め成分)を配合。」との記載がある。 シ 甲第13号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「エッセンシャルクリーム」,「肌本来のはたらきを高めるコエンザイムQ10と,α?リポ酸配合のクリームです。」との記載がある。 ス 甲第14号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「アクアコラーゲンゲル エンリッチリフトEX」,「α?リポ酸,コエンザイムQ10が,肌表面をなめらかにし跳ね返るような弾力感を生み出します。」との記載がある。 セ 甲第15号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「Re美 化粧水」,「米由来の原料からつくられたグルコシルセラミド,コエンザイムQ10,チオクト酸(αリポ酸)も配合し,年齢を重ねた肌を健やかに整えます。」との記載がある。 ソ 甲第16号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「モイスチャーローション」,「α,βのWアルブチンに加えてコエンザイムQ10を配合。」との記載がある。 タ 甲第17号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「リファイニングトナー」,「コエンザイムQ10やαリポ酸,ビタミンA・E・D配合で肌に栄養を補給し,・・・。」との記載がある。 チ 甲第18号証は,「Yahoo!JAPAN.BEAUTY」のウェブサイトであるところ,製品名に「メディカルアイラッシュ」,「コエンザイムQ10・αリポ酸,ビタミンEなどを配合し・・・。」との記載がある。 甲第1号証ないし甲第4号証,甲第10号証,甲第11号証,甲第13号証ないし甲第18号証によれば,紹介する「クリーム」等の化粧品に「コエンザイムQ10」が配合されている旨の記載があり,なかでも甲第1号証及び甲第2号証には,「Q10」の文字が,製品名においても使用されているものということができる。 そして,甲第2号証ないし甲第12号証によれば,「α」のギリシャ文字が,「アクティブターンα」,「フルーツα」等のように「クリーム」の商品名に使用されているものである。 (2)商標法第3条第1項第3号該当性について 本件商標は,前記1のとおり,「Q10αクリーム」の文字からなるところ,構成各文字は,同じ書体,同じ大きさをもって一体的にまとまりよく表されているものである。 ところで,申立人の提出した証拠によれば,コエンザイムQ10が化粧品の原材料として一般的なものであること(甲第1号証ないし甲第4号証,甲第10号証,甲第11号証,甲第13号証ないし甲第18号証),コエンザイムQ10を原材料とする商品の商品名等に「Q10」の文字が使用されていること(甲第1号証及び甲第2号証),化粧品の製品名にギリシャ文字「α」が使用されていること(甲第2号証ないし甲第12号証)が認められる。 しかしながら,本件商標は,その構成中「Q10α」は,アルファベット,数字及びギリシャ文字からなることから,有機的に結びついて看取されるものであり,さらに,前記のとおり,構成全体が一体的な構成態様からなるものであって,「Q10」の文字が「コエンザイムQ10」を表すものとして用いられ,「クリーム」の文字が商品名,品質を表すものであること等を考慮しても,「Q10αクリーム」の文字からなる本件商標について,直ちに申立人説示の意味合いを認識させるものとはいい難く,むしろ構成全体をもって格別の意味合いを認識させることのない一種の造語として認識し,把握されるとみるのが自然である。 そうとすれば,本件商標は,これをその指定商品中,第3類「コエンザイムQ10を配合してなるクリーム状の化粧品」について使用しても,商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものであり,その商品の原材料,品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということができない。 したがって,本件商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。 (3)むすび 以上のとおり,本件商標は,第3類「コエンザイムQ10を配合してなるクリーム状の化粧品」について商標法第3条第1項第3号に該当しないものであるから,その登録は,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきである。 よって,結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2013-01-08 |
出願番号 | 商願2011-37316(T2011-37316) |
審決分類 |
T
1
652・
13-
Y
(X03)
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最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 山田 正樹 |
特許庁審判長 |
関根 文昭 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 内山 進 |
登録日 | 2012-03-02 |
登録番号 | 商標登録第5474886号(T5474886) |
権利者 | 浜理薬品工業株式会社 |
商標の称呼 | キュウイチゼロアルファクリーム、キュウテンアルファクリーム、キュウジューアルファクリーム、キューテンアルファークリーム、キュウイチゼロアルファ、キュウテンアルファ、キュウジューアルファ、キューテンアルファー、アルファクリーム |
代理人 | 赤岡 迪夫 |
代理人 | 赤岡 和夫 |