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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 X31
審判 全部申立て  登録を維持 X31
審判 全部申立て  登録を維持 X31
審判 全部申立て  登録を維持 X31
管理番号 1264504 
異議申立番号 異議2011-685024 
総通号数 155 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-11-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2011-11-10 
確定日 2012-08-10 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1067857号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1067857号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第1067857号商標(以下「本件商標」という。)は、「PROACTIVE PLUS」の欧文字を横書きしてなり、2010年8月2日にAustraliaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2011年(平成23年)2月2日に国際商標登録出願、第31類「Foodstuffs for animals.」を指定商品として、平成23年7月21日に登録査定、同年9月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第4353553号商標(以下「引用商標」という。)は、「PRO ACTIV」の欧文字を横書きしてなり、平成10年7月23日に登録出願、「肉製品,加工水産物」を含む第29類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同12年1月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議申立ての理由(要旨)
本件商標は、欧文字で「PROACTIVE PLUS」と書して成り、語尾の「PLUS」の語は商品の品質等を賞賛する語として一般的に使用されている識別力の弱い部分であるから、本件商標は全体から生じる「プロアクティブプラス」のほかに、要部である「PROACTIVE」から「プロアクティブ」の称呼が生じる。これに対し、引用商標は、欧文字で「PRO ACTIV」と書して成るものであって、その構成より「プロアクティブ」の称呼が生じるものであるから、本件商標と引用商標は類似する。
さらに、本件指定商品の「飼料」には「魚かす,肉粉」が包含されるものであり、それぞれ引用商標の指定商品に包含される「加工水産物,肉製品」を製造する過程で生じるものであって、両者は生産部門においてオーバーラップするものであるから、互いに類似する。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記1のとおり、「PROACTIVE PLUS」の文字を書してなるところ、その構成は、中間部分に半角程度の間隔を有しているものの、すべての文字が同じ書体、同じ大きさでまとまりよく一体的に表されており、また、前半の「PROACTIVE」は「率先した、順向性の」の意味を、後半の「PLUS」は「加えて、プラスして」の意味を有するものであり、構成全体としては「率先性に加えて、順向性に加えて」程の意味合いを想起させるものであって、前後の文字における軽重の差を見いだすことはできない。
そして、これより生ずる「プロアクティブプラス」の称呼も格別冗長ではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「PROACTIVE」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「プロアクティブプラス」の称呼のみを生じ、「率先性に加えて、順向性に加えて」程の観念を生ずるものと判断するのが相当である。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「PRO ACTIV」の文字を横書きしてなるところ、構成中の「ACTIV」の文字は、我が国で親しまれた成語を表すものではないから、特定の意味合いを有しない造語として理解し、把握されるものである。そして、引用商標に接する需要者は、これを英語読みに「プロアクティブ」と称呼して、商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して、「プロアクティブ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
そこで、本件商標より生ずる「プロアクティブプラス」の称呼と引用商標より生ずる「プロアクティブ」の称呼とを比較するに、前者が9音構成よりなるのに対し、後者は6音構成よりなるものであるから、構成音数を異にするものであり、また、後半部において、「プラス」の音の有無という明らかな差異を有するものであるから、これらの差異が両称呼全体に及ぼす影響は極めて大きく、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、その語調、語感が明らかに相違したものとなり、互いに紛れるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似する商標と認めることはできない。
また、本件商標は「率先性に加えて、順向性に加えて」の観念を有する一方、引用商標は、特定の観念を有しないものであるから、両者は、観念において類似するとはいえない。
さらに、本件商標と引用商標は、前記のとおりの構成よりみて、外観上明らかに相違するものであるから、外観上互いに紛れるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
イ 商品の類否について
本件商標の指定商品「飼料」は、「飼養動物に与える食物。えさ。」(広辞苑第六版)であって、動物を対象にしているものであり、「肉製品,加工水産物」を含む引用商標の指定商品はいずれも「人が日常的に食物として摂取する食品あるいは嗜好品」であって、一般消費者を需要者とするものであるから、両者の指定商品は、品質、用途、生産部門、販売部門及び需要者のいずれをも異にするものであり、また、完成品と部品(原材料)との関係にもなり得ないものである。
したがって、本願商標と引用商標は、その指定商品においても同一又は類似するということはできない
なお、申立人は、本件指定商品の「飼料」には「魚かす,肉粉」が包含されるものであり、それぞれ引用商標の指定商品に包含される「加工水産物,肉製品」を製造する過程で生じるものであるから、両者は生産部門においてオーバーラップするものであり、互いに類似する旨述べているが、前記のとおり、「飼料」と「加工水産物,肉製品」は品質、用途、生産部門、販売部門及び需要者を異にするものであって、仮に、その製造工程において全く異なった商品の生産等がされる場合があるとしても、そのことのみをもって、類似する商品であるということはできない。
ウ 小括
以上のとおり、本件商標と引用商標は、称呼、観念及び外観のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であり、また、その指定商品も類似の商品ということはできないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2012-08-07 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (X31)
T 1 651・ 264- Y (X31)
T 1 651・ 261- Y (X31)
T 1 651・ 262- Y (X31)
最終処分 維持  
前審関与審査官 吉澤 拓也 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 井出 英一郎
野口 美代子
登録日 2011-02-02 
権利者 John Crosbie Goold
商標の称呼 プロアクティブプラス 
代理人 中山 健一 

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