ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X10 |
---|---|
管理番号 | 1264355 |
審判番号 | 不服2012-10193 |
総通号数 | 155 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2012-11-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2012-06-01 |
確定日 | 2012-10-11 |
事件の表示 | 商願2011-53546拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「FIBRA」の文字を標準文字で表してなり、第10類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品とし、2011年2月2日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成23年7月28日に登録出願されたものである。 その後、本願の指定商品については、当審における平成24年9月13日付け手続補正書により、第10類「外科用鉗子挿入器,外科用クリップ,その他の外科用機械器具,その他の医療用機械器具」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した国際登録第959617号商標は、「PHEBRA」の欧文字を書してなり、2007年9月24日にAustraliaにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2008年(平成20年)3月20日に国際商標登録出願、第5類「Pharmaceutical products, pharmaceutical preparations and medicines for human purposes; preparations and substances in this class for medicinal or therapeutic purposes.」、第10類「Surgical and medical apparatus for administration of pharmaceuticals; parts and fittings for the aforesaid goods.」及び第42類「Pharmaceutical research; production and analysis of pharmaceutical compounds.」を指定商品及び指定役務として、平成21年3月13日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「FIBRA」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「繊維」の意味を有する英語(「ステッドマン医学大辞典 第5版」、株式会社メジカルビュー社発行)として辞典に掲載されているものの、我が国において、該文字が特定の意味を有する語として一般に親しまれているとまではいい難いことからすれば、これに接する取引者、需要者は、直ちに特定の意味を想起させることのない造語の一種として認識するというのが相当である。 そうとすると、本願商標は、その構成文字に相応する「フィブラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 他方、引用商標は、前記2のとおり、「PHEBRA」の欧文字を書してなるところ、該文字は、辞書等に掲載されていないものであって、特定の意味を有しない造語の一種として認識されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応する「フェブラ」の称呼を生じるものであり、特定の観念は生じないものである。 そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、それぞれ上記のとおりの構成よりなることから、外観において区別し得るものである。 次に、称呼においてみると、本願商標から生ずる「フィブラ」の称呼と引用商標から生ずる「フェブラ」の称呼とは、明瞭に聴取され得る語頭において、「フィ」と「フェ」の音の差異を有するものであり、該差異音がいずれも3音という短い音構成からなる両称呼に及ぼす影響は、決して小さなものとはいえない。 そうすると、本願商標と引用商標とをそれぞれ一連に称呼するときは、語感、語調において相違し、称呼上相紛れるおそれはないものというべきである。 さらに、本願商標と引用商標とは、上記のとおり、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、両商標を比較することはできない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観において区別し得るものであって、かつ、称呼においても聞き誤るおそれのないものであり、観念においては比較することができないものであるから、これらを総合してみれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2012-09-27 |
出願番号 | 商願2011-53546(T2011-53546) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(X10)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山本 敦子 |
特許庁審判長 |
寺光 幸子 |
特許庁審判官 |
大塚 順子 田中 敬規 |
商標の称呼 | フィブラ、ファイブラ |
代理人 | 田中 伸一郎 |
代理人 | 中村 稔 |
代理人 | 辻居 幸一 |
代理人 | 井滝 裕敬 |
代理人 | 熊倉 禎男 |
代理人 | 松尾 和子 |
代理人 | 藤倉 大作 |
代理人 | 加藤 ちあき |