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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X33 |
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管理番号 | 1259917 |
異議申立番号 | 異議2011-685019 |
総通号数 | 152 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2012-08-31 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2011-09-14 |
確定日 | 2012-06-08 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 国際登録第999415号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 国際登録第999415号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件国際登録第999415号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成からなり、2009(平成21年)年3月6日(国際登録の日)に国際商標登録出願、第33類「Wines.」を指定商品として、平成23年4月18日に登録査定、同年6月24日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下(1)及び(2)のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4504237号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成12年4月7日に登録出願、第33類「イタリア産のぶどう酒」を指定商品として、平成13年9月7日に設定登録され、その後、平成23年3月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (2)国際登録第902976号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、2006(平成18年)年5月5日(国際登録の日)に国際商標登録出願、第33類「Italian wines.」を指定商品として、平成20年6月13日に設定登録されたものである。 以下、引用商標1及び2を一括して、単に「引用商標」ということがある。 3 登録異議申立ての理由の要点 本件商標と引用商標とは、その指定商品が同一又は類似の商品であって、両者の図案は、ともに左向きに立った雄鶏のシルエットから成り、かつ、目の部分を白抜きで表示したもので、酷似するから、その外観が類似し、「雄鶏」の観念が同一であるため、取引者、需要者が商品の出所について誤認混同が生じる可能性が高いものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。 4 当審の判断 本件商標は、別掲(1)のとおり、左向きの雄鶏をデフォルメした図形を茶色のシルエットで表した構成からなる。 一方、引用商標1は、別掲(2)のとおり、赤色外枠に「CONSORZIO VINO CHIANTI CLASSICO」の文字を配し、その中央に左向きに片足立ちした雄鶏を写実的に描いた図形の黒色のシルエット、さらにその下方の内輪に沿って「CHIANTI CLASSICO」の文字が書かれたリボンを描いた構成からなるものである。 また、引用商標2は、別掲(3)のとおり、封蝋の印じの如き赤色外輪に「CHIANTICLASSICO」及び「DAL 1716」の文字を上下に配し、その中央に引用商標1と同じ図形の黒色のシルエットを描いてなるものである。 そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、両者は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観上明らかに相違するものである。 なお、引用商標は、いずれも、赤色に強調された外輪の円形図形とその中央に描かれた図形がまとまりよく表されているものであるから、その構成全体として一体のものとして把握されるとみるのが自然であるが、本件商標と引用商標の雄鶏の図形部分のみを比較してみても、本件商標は、胸を大きくせり出して足を後方に伸ばした左向き雄鶏をデフォルメしたシルエットであり、一方、引用商標の雄鶏の図形部分は、左向きの片足立ちの雄鶏を写実的に描いたシルエットであって、この描写方法による差異が看者の印象に与える影響は極めて大きく、その構成態様において視覚的に十分区別し得るものである。 次に、称呼について比較するに、本件商標は、特定の称呼は生じないものであるから、引用商標より、その構成文字に相応して「コンソルツィオヴィノキャンティークラシコ」、「キャンティークラシコ」及び「キャンティークラシコダルイチナナイチロク」などの称呼を生じるとしても、両者は称呼において比較することはできない。 また、観念について比較すると、本件商標は、上記のとおりの構成からなるものであるから特定の観念を生じないものである。一方、引用商標は、その構成文字から直ちに特定の意味合いを認識しないものであるから、構成全体として特定の観念を生じないものである。 そうとすると、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念においても比較することはできない。 してみれば、本件商標と引用商標は、外観において明らかな差異が認められるものであり、その称呼及び観念が比較し得ないものであるから、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標であるといわざるを得ない。 したがって、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似のものであるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別記】 |
異議決定日 | 2012-05-30 |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(X33)
|
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
内山 進 |
特許庁審判官 |
高野 和行 堀内 仁子 |
登録日 | 2009-03-06 |
権利者 | SACHA LICHINE |
代理人 | 平井 輝一 |
代理人 | 浜野 孝雄 |
代理人 | 吉川 俊雄 |