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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X25
審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) X25
管理番号 1253703 
異議申立番号 異議2009-900336 
総通号数 148 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2012-04-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-08-21 
確定日 2012-02-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第5233459号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5233459号商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5233459号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成20年10月3日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,帽子,防暑用ヘルメット,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、同21年4月9日に登録査定、同年5月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、商品「シャツ、ジャケット、スカート、パンツ(ズボン)」(以下「申立人商品」という。)に使用していると主張して引用している商標は、次のとおりであり、以下まとめていうときは、単に「引用商標」という。
(1)「リアルボディ・フィット」の片仮名からなる商標(以下「引用商標1」という。)。
(2)別掲2のとおりの構成からなる商標(以下「引用商標2」という。)。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するものであるから、商標法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきものである。

4 本件商標に対する取消理由
商標権者に対して、平成23年10月17日付けで通知した本件商標の取消理由は、別掲3のとおりである。

5 商標権者の意見
本件商標について、別掲3の取消理由を通知し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べていない。

6 当審の判断
本件商標についてした別掲3の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、その指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」については、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものとし、その余の申立てに係る指定商品については、取り消すべき理由はないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標2)(色彩については原本参照)


別掲3(平成23年10月17日付け取消理由通知)
1 商標法第4条第1項第10号の該当性について
(1)引用商標の周知性について
申立人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
ア 引用商標の報道あるいは雑誌への掲載について
(ア)2008(平成20)年6月30日付け「繊研新聞」には、「立体設計でブラウス 日本ランズエンド 女性の体形にフィット」の見出しの下、「米国系通販の日本ランズエンドは、人体工学研究者との共同で、日本女性の体形に合わせた新フィット技術「“R”fit」(リアルボディ・フィット)を開発、8月18日からブラウス、シャツをはじめレディスアイテムを発売する。」と掲載されている(甲第3号証)。
(イ)2008年7月4日付け「日経流通新聞」には、「立体設計した婦人服を発売 日本ランズエンド」の見出しの下、「米系衣料品通販の日本ランズエンドは8月18日、・・・婦人服「リアルボディ・フィット」を発売する。」と掲載されている(甲第4号証)。
(ウ)2008年7月14日付け「日本繊維新聞」には、「婦人用シャツを日本で独自開発 日本ランズエンド」の見出しの下、「アパレル通販の日本ランズエンドは、日本人女性の体形に合わせ日本で独自開発した商品「“R”fit(リアルボディ・フィット)」を8月18日発行のカタログで販売する。」と掲載されている(甲第5号証)。
(エ)2008年7月17日付け「通販新聞」には、「日本ランズエンド 日本人女性向けシャツ発売 リアルボディ・フィット 日本独自パターンで」の見出しの下、「日本ランズエンドは8月18日から、日本人の体型に合わせて製作した女性向け衣料品の販売を開始する。・・・販売を開始するのは『“R”fit(リアルボディ・フィット)』。」と掲載されている(甲第6号証)。
(オ)月刊誌「ファッション販売」08年10月号(2008年8月27日発行)には、トピック記事として「新しい美シルエットを実現した“R”fit(リアルボディ・フィット)を発表」との見出しの下、「日本ランズエンドは『日本の大人の女性がより美しく見える』シルエットを追求し、学識経験者と共同研究を重ね“R”fit(リアルボディ・フィット)を発表した。ブラウス、シャツをはじめとしたレディスアイテムを8月中旬から発売。」と掲載されている(甲第7号証)。
(カ)月刊誌「マーケティング ホライズン」2008年8月号には、「米国発通販会社LANDS’ENDが挑む日本マーケット」の標題の下、申立人の代表取締役社長浅香衣世(以下「申立人会社社長」という。)のインタビュー記事として、日本ランズエンドはアメリカ最大規模のファションブランドの通信販売会社である米国ランズエンド・インクの100%子会社として1993年10月に設立され、翌1994年8月に日本市場に向けたビジネスを開始したこと及び企業理念についてのコメントなどとともに、「いま私が着ているこのシャツは、・・・統計学の先生とジョイントで科学的、統計的に女性の体を研究して作った『リアルボディ・フィット』という商品です。」とのコメントが掲載されているほか、引用商標2及び「魅せる、一着。リアルボディ・フィット誕生。」の文言を含む広告が掲載されている(甲第8号証)。
(キ)2008年9月12日付け「日本繊維新聞」には、「立ち話」とする欄に、「日本ランズエンドが、日本人女性の体形に合わせて製作した商品『リアルボディ・フィット』(8月18日発売)。・・・『リアルボディ・フィット』は日本人女性の体を計測・データ化できる3Dボディスキャニングシステムを導入。・・・」と掲載されている(甲第9号証)。
(ク)2008年(平成20年)9月19日付け「日経流通新聞」には、「新鋭・気鋭」の欄に、「〈日本独自企画ブラウス好調〉」「立体型紙で美しいライン」などの見出しの下、申立人会社社長の取材記事として、「着た姿がすっきり美しく見えるよう設計した婦人用シャツ・ブラウス『リアルボディ・フィット』の販売が好調だ。・・・八月中旬に発売したがインターネットでの注文を中心に出足は良い。・・・リアルボディ・フィットにはスカートやジャケットなどもある。今後も日本法人独自の商品を積極展開したい。」と掲載されている(甲第10号証)。
(ケ)2008年(平成20年)9月27日付け「繊研新聞」には、「すべて日本サイズ 日本ランズエンド ネット販売強化にらみ」の見出しの下、「米国系通販の日本ランズエンドは来春、すべてのアパレル製品を日本サイズに切り替える。・・・サイズはここ数年、『ジャパンフィット』をはじめ『メンズ立体Xシャツ』やレディスの『Rフィット』(リアルボディ・フィット)など日本人の体形に合わせたアパレル企画を連続的に打ち出しており、日本サイズ比率はメンズで75%、レディスで70%まで到達。・・・」と掲載されている(甲第11号証)。
(コ)月刊誌「THE21」2008年10月号(2008年9月10日発売号)には、「いま輝くビジネス・ウーマンの肖像 068」として申立人会社社長の取材記事が掲載され、該記事中の下部(62ページ)には、「■大人の女性に向けた『“R”fit(リアルボディ・フィット)』」の語と商品(シャツ)や、その特徴等が掲載され、そのほかに引用商標及び「魅せる、一着。リアルボディ・フィット誕生。」の文言を含むカタログの表紙が掲載されている(甲第12号証)。
(サ)当合議体による職権調査によれば、2008年9月29日付け「繊研新聞」には、「日本ランズエンド アウトレット仙台に集中」の見出しの下、「米国系通販の日本ランズエンドは10月16日に仙台泉プレミアム・アウトレットに出店する。・・・日本人の体形に合わせたメンズ『立体エックスシャツ』、レディス『リアルボディ・フィット』や、今秋から日本で本格化した子供服などファミリーで楽しめる店にする。」と記載されている。
(シ)本件商標の登録出願以降、登録査定までの間に発行された月刊誌「ファッション販売」2009年1月号(2008年11月27日発行)及び同年3月号(2009年1月27日発行)、月刊誌「ストアーズレポート」2008年12月号(2008年12月28日発行)及び2009年1月5日付け及び同月30日付「繊研新聞」、2009年1月15日付け「通販新聞」にも、「リアルボディ・フィット」に関連した記事が掲載されている(甲第35号証ないし甲第40号証)。
イ 引用商標の使用状況について
(ア)カタログ、チラシ及び封筒
申立人は、引用商標が付された申立人商品を掲載している以下のカタログを合計126万5909部送付し、また、Bのカタログには申立人商品を紹介したチラシも同封されている(甲第13号証ないし甲第17号証)。
そして、当該カタログ及びチラシの送付の際には、「大人の女性を美しく魅せる。/リアルボディ・フィット誕生。」等の文言が表示された封筒が使用されている(甲第15号証及び甲第17号証)
A 「ランズエンド 初秋号」(甲第13号証)
平成20年8月25日及び同年9月8日に発送されている。
B 「ランズエンドレディス 秋号」(甲第14号証)
平成20年9月16日、同月24日及び同月30日に発送されている。
また、その後登録査定までの間に、引用商標が付されたカタログ「ランズエンドレディス 冬号」、「ランズエンドレディースクリスマス号」、「ランズエンド 初春号」、「ランズエンドレディス 春号」及び「ランズエンド 初夏号」が送付されている(甲第21号証ないし甲第26号証)。
(イ)申立人商品の販売状況
申立人は、商品の販売開始(平成20年8月18日)から本件商標の登録出願前までの約1か月半の間に、甲第13号及び甲第14号証のカタログ(5回送付)により、シャツ、ジャケット、スカート、パンツを合計約8,000枚販売し、売上金額は約7,420万円となっており(甲第15号証)、当該商品の販売地域は、47都道府県すべてに及んでいる(甲第20号証)。
また、本件商標の登録査定時(平成21年4月9日)までの売上は明らかではないものの、この期間を含む2008年(平成20年)9月13日から2009(平成21年)年7月26日までの約10か月半の販売枚数は20万6623枚であり、売上高は13億1093万4760円に上っている(甲第42号証)。
ウ まとめ
以上によれば、引用商標は、本件商標の登録出願前である平成20年6月30日から、アパレルないしアパレル通販の業界誌あるいは繊維関連の新聞等に、申立人の業務に係る商品を表示するものとして度々取り上げられ、また、カタログ、チラシ、封筒等に使用されていたことが認められるものであって、本件商標の登録出願前には、日本全国において一定程度の売上げ確認でき、その後も販売が継続され、登録査定時には相当程度の売上げがあったことが推認できるものである。
そうとすれば、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「シャツ、ジャケット、スカート、パンツ」を表示するものとして、アパレルないしアパレル通販の業界取引者及びその取引者、需要者の間に広く認識されていたものというべきである。
(2)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、別掲1のとおり「REAL BODY FIT」及び「リアルボディフィット」の文字を上下二段に横書した構成からなるところ、下段の片仮名は上段の欧文字の読みを表したものと容易に認識し得るものであり、「REAL/リアル」、「BODY/ボディ」、「FIT/フィット」の各文字部分は「本当の、現実の」、「体」、「に合う、適合する」などの意味を有する英語あるいは外来語として、いずれも我が国においてよく知られた語であるから、構成全体として「本当に体に合う」ほどの観念が生じ、その文字に相応して「リアルボディフィット」の称呼を生じずるものである。
他方、引用商標1は、「リアルボディ・フィット」の片仮名よりなるものであるから、その構成文字に相応して「リアルボディフィット」の称呼を生じ、「本当に体に合う」ほどの観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲2のとおり紫色で「R」、薄紫色で「B」、黒色で「fit」の各欧文字を表したものと認識できる文字をデザイン化し重ねて配し、これらの文字の下部に接し又は重ねられた薄紫色の横長長方形内に「リアルボディ・」の白色及び「フィット」の黒色の片仮名を一連に「リアルボディ・フィット」と書してなるところ、該欧文字部分と片仮名部分とがそれぞれ一体として熟語を形成する等、一体不可分のものとしてのみ看取、把握しなければならない特段の事実は認めらないものであるから、当該片仮名部分から、その構成文字に相応して「リアルボディフィット」の称呼を生じ、「本当に体に合う」ほどの観念を生ずるものである。
そこで、本件商標と引用商標を対比するに、両者は外観において相違するものの、本件商標の片仮名部分と引用商標の片仮名部分とは、「リアルボディ」と「フィット」の間の中黒「・」の有無の差異を有するほかは同一の文字構成であることから、外観上、片仮名部分においては近似したものといえる。
次に、称呼についてみるに、本件商標と引用商標からは、共に「リアルボディフィット」の称呼を生ずるものであるから、両者は称呼を共通にするものである。
さらに、本件商標と引用商標からは、「本当に体に合う」ほどの同一の観念を生ずるものである。
そうとすると、本件商標と引用商標とは、外観上、片仮名部分において近似し、称呼、観念を共通にする類似の商標である。
(3)本件商標の指定商品と引用商標が使用される商品の類否について
引用商標は、前記(1)で認定のとおり、申立人の業務に係る商品「シャツ、ジャケット、スカート、パンツ(ズボン)」について使用され、周知となっているものである。
してみると、本件商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」は、引用商標が使用される上記商品と同一、又は取引・販売系統、用途などを共通にする場合が多い類似の商品というべきである。
(4)まとめ
以上によれば、本件商標は、その指定商品中の「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」について、登録出願時及び登録査定時に、商標法第4条第1項第10号に該当するものであったといわなければならない。
2 むすび
以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽」について、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものと認める。


異議決定日 2011-12-21 
出願番号 商願2008-81011(T2008-81011) 
審決分類 T 1 651・ 25- ZC (X25)
T 1 651・ 271- ZC (X25)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 吉野 晃弘 
特許庁審判長 野口 美代子
特許庁審判官 小川 きみえ
内山 進
登録日 2009-05-22 
登録番号 商標登録第5233459号(T5233459) 
権利者 株式会社ミズーラ
商標の称呼 リアルボディフィット、リアルボディ、リアル 
代理人 弁護士法人 クレア法律事務所 
代理人 福島 三雄 
代理人 高崎 真行 
代理人 小山 方宜 
代理人 向江 正幸 
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