• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X09
管理番号 1253499 
審判番号 不服2011-12402 
総通号数 148 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-06-09 
確定日 2012-02-28 
事件の表示 商願2010-52200拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具」を指定商品として、平成22年7月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『エーブイシー』の称呼を生ずる登録第2695652号商標及び登録第4694678号商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、別掲1のとおり、全体をわずかに右に傾けてなる黒色の「AVC」の欧文字(その構成中の「A」の欧文字の右斜線部及び「C」の欧文字の左曲線部は、「V」の欧文字の左右斜線と平行になるように表されている。)と、その右方に、わずかな間隔を空けて、該欧文字と高さ及び縦線部の傾きを揃え、かつ、右上角を丸めてなる黒色平行四辺形様の図形を配し、さらに、該図形内に該欧文字と傾きを揃えてなる「INTRA」の欧文字(その構成中の「I」の欧文字は橙色で表され、これに続く「NTRA」の欧文字は、該「I」の欧文字の3分の2程度の高さをもって、かつ、各欧文字が接合するように白抜きで表されている。)を配してなるものであるところ、「AVC」の文字部分と図形部分との位置関係や、やや右に傾けてなる各文字の表し方に照らせば、看者をして、「AVC」と「INTRA」の2語を相当程度まとまりある構成態様で結合したものとして認識されるとみるのが相当であり、また、その構成全体から生ずる「エーブイシーイントラ」の称呼も、さほど無理なく一連に称呼し得るものである。
また、本願商標の構成中の「AVC」の語についてみるに、該語は、本願の指定商品中の動画圧縮に用いる商品との関係においては、国際電気通信連合(ITU)により標準化された動画圧縮規格を意味する「Advanced Video Coding」の略語として理解され得るものであり、また、本願商標も、出願人の開発に係る前記規格に準拠した動画圧縮規格を表示するものとして使用されており、さらに、職権をもって調査した結果得られた別掲2に示す内容をも併せみれば、本願商標は、この種商品の取引者、需要者において、その構成全体をもって出願人が開発した動画圧縮規格を表示する商標としてある程度認識されているというのが相当である。
以上を踏まえれば、本願商標をその指定商品、特に動画圧縮に用いる商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者が、商品の識別に当たり、その構成中の「AVC」の文字部分に着目し、該文字部分から生ずる称呼等をもって取引に資することはないというべきである。
したがって、本願商標から「エーブイシー」の称呼をも生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標

(色彩については原本参照のこと。)

2 職権調査の結果
(1)Xilinx,Inc.のウェブサイトに掲載されている2010年9月13日付けプレスリリース中に、「ザイリンクスとVsofts社、ザイリンクスFPGA向け低遅延リアルタイムH.264/AVC-I IPコア圧縮ソリューションをデモンストレーション」の見出しの下、「ザイリンクス社 (本社:米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ:XLNX)とバンガード ソフトウェア ソリューションズ社(Vsofts)は9月10日(オランダ、アムステルダム時間)、国際放送機器展IBC2010において、VsoftsのH.264/AVC-I IPコアを使用し、ITU(国際電気通信連合)およびパナソニックAVC-Intraに準拠した極めて低遅延の業界標準コーデックをフィールド プログラマブル ゲート アレイ(FPGA)によって実装することができ、リアルタイム ビデオ ブロードキャスト アプリケーションにおいて、ソースからエンコードされたビデオの遅延が大変低いエンコーダのデモンストレーションを行った。」との記載があります(http://japan.xilinx.com/japan/j_prs_rls/2010/broadcast/codec-h-264-avc-i-ip.htm)。
(2)ADOBE SYSTEMS INCORPORATEDのウェブサイトに掲載されているブログ記事中に、「Adobe Premiere Pro 4.2アップデートで、AVC-Intraにネイティブ対応」の見出しの下、「パナソニックAVC-Intraフォーマットのネイティブ対応です。これまでのDVCPRO/50/HDフォーマットのP2ファイルと同様に、より高画質なAVC-Intraのファイルがそのまま編集できるようになりました。※AVC-Intraフォーマットのスムーズな再生には、2008年以降にリリースされたPC/Macで、処理性能が高い(4コア以上など)環境が必要です。来週のInter BEE会場、パナソニックブースや、共信コミュニケーションズ、VPJなどでAVC-Intraネイティブ編集環境が展示される予定です。」との記載があります(http://blogs.adobe.com/focusin/2009/11/adobe_premiere_pro_42avc-intra.html)。

審決日 2012-02-16 
出願番号 商願2010-52200(T2010-52200) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 平松 和雄 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 田中 敬規
山田 和彦
商標の称呼 エイブイシイイントラ、エイブイシイ、イントラ 
代理人 永野 大介 
代理人 藤井 兼太郎 
代理人 内藤 浩樹 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ