• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商64条防護標章 登録しない X29
管理番号 1249961 
審判番号 不服2011-1671 
総通号数 146 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-01-24 
確定日 2012-01-04 
事件の表示 商願2010-7191拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願標章
本願標章は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、第29類、第30類、第31類、第32類及び第33類に属する願書に記載の商品を指定商品として、登録第1837004号商標(以下「原登録商標」という。)に係る防護標章登録出願として、平成22年2月2日に登録出願されたものである。その後、指定商品について、当審における平成23年1月24日受付けの手続補正書により、第29類「アミノ酸・ビタミン・ミネラル・糖・たんぱく質・脂質・カルシウムを主原料とする粉状・顆粒状・錠剤状・液状・ペースト状・ゼリー状・カプセル状の加工食品」と補正されたものである。
そして、原登録商標は、本願標章と同一の構成よりなり、昭和58年3月7日に登録出願され、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、同61年1月24日に設定登録、その後、平成8年1月30日及び平成17年10月4日に商標権の存続期間の更新登録がなされた、さらに、同年10月19日に、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),植物成長調整剤類」、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料」及び第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

2 原査定の理由
原査定は、「本願標章は、他人がこれを本願指定商品に使用しても、その出所について混同を生じさせる程に、需要者の間に広く認識されているものとは認められない。したがって、この防護標章登録出願に係る標章は、商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定して、その出願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願標章は、前記のとおり原登録商標と同一の構成よりなり、請求人(出願人)が原登録商標の権利者と同一人であることは、その標章を表示した書面及び商標登録原簿の記載から明らかである。
(2)商標法第64条第1項は、「商標権者は、商品に係る登録商標が自己の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている場合において、(略)他人が登録商標の使用をすることによりその商品又は役務と自己の業務に係る指定商品とが混同を生ずるおそれがあるときには、そのおそれがある商品又は役務について、その登録商標と同一の標章についての防護標章登録を受けることができる。」と規定している。
(3)これを踏まえてみるに、商標法第64条第1項は、原登録商標が請求人(出願人)の業務に係る指定商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていることをその要件の一つとするものであるところ、原登録商標は別掲のとおりの構成からなるものであって、請求人が自己の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているとした証拠(甲各号証及び参考資料各号)からは、「キャベ2」、「液キャベ」、「キャベ2コーワ」、「液キャベコーワ」、「キャベ(2)コーワ」、「液キャベコーワS」「液キャベコーワ(S)」の使用が認められるものの、「キャベ」の文字単独での使用は認められない。したがって、これらの証拠よりは、「キャベ」の文字が、「薬剤」等の商品を識別する標識として使用している事実を認めることはできない。
してみると、原登録商標と異なる態様での使用が掲載されている前記証拠からは、原登録商標が、需要者の間にまで、広く認識されているものとは認めることができない。
その他、原登録商標が著名性を有するに至っていると判断し得る証拠を発見することができなかった。
したがって、原登録商標が著名性を有しているとは、認めることができない。

4 むすび
以上のことよりすれば、本願標章が商標法第64条に規定する要件を具備するものということはできないから、同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願標章



審理終結日 2011-10-26 
結審通知日 2011-10-31 
審決日 2011-11-17 
出願番号 商願2010-7191(T2010-7191) 
審決分類 T 1 8・ 8- Z (X29)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 小林 正和
前山 るり子
商標の称呼 キャベ 
代理人 特許業務法人アルガ特許事務所 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ