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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X03
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X03
管理番号 1248073 
審判番号 不服2010-27286 
総通号数 145 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2012-01-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-12-03 
確定日 2011-12-02 
事件の表示 商願2009- 79669拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「24hr」の文字を書してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」を指定商品として、平成21年10月21日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『24hr』の文字を書してなるところ、指定商品を取り扱う業界において、該文字を『24時間』の意味合いで使用し、『効果が24時間持続する商品』が製造・販売されていることからすると、これをその指定商品中上記文字に照応する商品に使用する場合には、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示してなるものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、前記1のとおり、「24hr」の文字を書してなるところ、その構成中の「hr」の文字は、「hour(1時間,60分(略)h.,hr)」(ベーシックジーニアス英和辞典)の略語であることから、「24hr」の文字からは、「24時間」を理解させるものである。
そして、化粧品を取り扱う業界において、化粧品の効果の持続性を商品の特徴として広告・宣伝することが広く行われており、化粧品の効果が24時間持続することについても別掲1及び2のように広告・宣伝されている。
そうとすれば、本願商標は、「24時間」という時間を意味するにすぎないものであり、本願商標をその指定商品中の「化粧品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「24時間効果が持続とする商品」といった商品の品質、効能を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識として認識し得ないものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、「24hr」の文字からは、「24時間」程度の漠然とした意味合いを認識させるものであり、かかる意味合いは商品の品質等を何ら具体的に表示するものではない旨、また、「24時間効果が持続する商品」が製造・販売されていることをもって、本願商標から直ちに「効果が24時間持続する」の意味合いが認識されるものでもないから、本願商標は自他商品識別力を欠くものではなく、商標としての機能を十分果たしうるものである旨、主張している。
しかしながら、「24hr」(24時間)の文字自体は「24時間」の意味合いを表すものであるが、化粧品を取り扱う業界において、化粧品の効果が「24時間持続する」ことを商品の特徴として強く広告・宣伝されている実情があることからすると、「24hr」の文字からなる本願商標に接する取引者、需要者は、「24時間効果が持続する商品」を容易に認識するものであり、商品の品質、効能を表示したものと理解するにすぎないものと判断するのが相当であるから、請求人の主張は、採用することができない。
さらに、請求人は、過去の審決例(登録例)を挙げ、本願商標も登録されるべき旨、主張している。
しかしながら、商標が識別力を有するか否かの判断は、査定時又は審決時において、取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準として、商標ごとに個別具体的に判断すべきであって、本願商標については上述のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲
下線は、審判の合議体で加えた。
1 商品名及び商品の特徴に、効果が持続することを表示している事実について
(1)「Gmarket」のウェブサイトに、「24HRアイ・ジェル・クリーム」の商品広告があり、「24時間目元をしっとりする様に」や「24時間しっとり出来る保湿力を伝う」の記載がある(http://goods.gmarket.co.jp/GMKT.INC/Goods/Goods.aspx?goodscode=401310289)。
(2)「アイビューティーストアー」のウェブサイトに、「ランコム オムリチャージングモイスチャライザー 24HR ハイドレーションアンチタイトネス 50ml/1.69oz」の商品広告があり、「商品説明:効果が長時間持続する男性用モイスチャライザーです。」の記載がある(http://www.ibeautystore.com/products/1001946)。
(3)「アイビューティーストアー」のウェブサイトに、「ランコム メン 24HR コンフォートディオドラントスティック(アルコールフリー) 50ml/1.7oz」の商品広告があり、「商品説明:気になる汗、体臭を抑えるデオドラントです。24時間効果が持続します。」の記載がある(http://www.ibeautystore.com/products/19414)。
(4)「コスメデネット」のウェブサイトに、「極品 24時間日焼け防止乳液 50ml」の商品広告があり、「24時間にわたりUVB、UVAなどの紫外線の刺激からお肌を守り続けます。」の記載がある(http://www.cosme-de.net/pd/pd_detail.cfm?web_no=AYU0011)。
(5)「ヘアーサロンナポリ」のウェブサイトに、「気になる部分をカバー!肌負担の少なくまた使用したまま24時間経ったとしても、キメの細かさをキープ!・・・【24時間ファンデーション・敏感肌用・低刺激・ファンデ・ナチュラルビューティーベーシック】」の記載がある(http://item.rakuten.co.jp/auc-napori/hm-creamy_foundation_aibory/)。
2 商品の特徴として、24時間効果が持続することを表示している事実について
(1)「コスメデネット」のウェブサイトに、「ブランド名:ランコム(Lancome)」の商品広告があり、「ジェニフィックマスクには、・・・エイジングに対する高い効果、24時間持続する高い保湿効果があります。」の記載がある(http://www.cosme-de.net/pd/pd_detail.cfm?web_no=LC00663)。
(2)「iVoCE」のウェブサイトに、「ディオール|イドラライフ モイスチャーソルベ セラム」の商品広告があり、「商品説明:瞬時に、そして24時間持続する高い保湿力で、塗布後、-3℃の体感温度でリフレッシュ効果。」の記載がある(http://i-voce.jp/cosme/detail.html?cosme_id=0035493)。
(3)「韓国コスメマーケット」のウェブサイトに、「【特価】モイスト24ハンドクリーム(マヌカハニー)70ml」の商品広告があり、「☆効果 24時間持続する保湿効果をもち、べたつかず、さっぱりとした使用感です。」の記載がある(http://k-market.jp/index.php?pid=258254)。
(4)「excite.ニュース」のウェブサイトの2011年8月10日付けの記事において、クラシエの「アロマリゾート ボディミルク」の商品は、「のびが良く、ベタつかず、保湿効果が24時間持続する」の記載がある(http://www.excite.co.jp/News/woman_clm/20110810/Leafhide_beauty_news_qGIrBRWT5.html)。
(5)「Belleza」のウェブサイトに、「【シスレー】ハイドラ フラッシュ インテンシブ フォーミュラー ??60ml/2oz」の商品広告があり、「うるおいが24時間持続します。」の記載がある(http://www.store-mix.com/ko-bai/product.php?pid=1895388)。



審理終結日 2011-09-14 
結審通知日 2011-09-30 
審決日 2011-10-12 
出願番号 商願2009-79669(T2009-79669) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X03)
T 1 8・ 272- Z (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 竹内 耕平蛭川 一治 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 大島 康浩
瀧本 佐代子
商標の称呼 ニジューヨンエイチアアル、ニジューヨンエッチアアル、ニヨンエイチアアル、ニヨンエッチアアル、ニジューヨンアワー、ニヨンアワー、ツエンティフォーアワー 
代理人 峯 唯夫 

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