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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X06
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 X06
管理番号 1244674 
審判番号 不服2011-5873 
総通号数 143 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2011-03-16 
確定日 2011-10-05 
事件の表示 商願2010-33357拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「パラウイング」の片仮名を横書きしてなり、第6類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年4月26日に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定商品については、当審における同23年3月16日付け手続補正書により、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,建築用又は構築用の金属製エキスパンションジョイント,金属製建造物組立てセット,金属製荷役用パレット,荷役用ターンテーブル,荷役用トラバーサー,金属製金具,金属製建具,金庫」と補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点及び引用商標
(1)原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
ア 本願に係る指定商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が包含されているから、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の要件を具備しない。
イ 本願商標は、登録第4679380号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)引用商標は、「パルウイング」の片仮名を標準文字で表してなり、平成14年5月24日登録出願、第6類「非鉄金属及びその合金,建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建造物組立てセット,金属製道路標識(発光式又は機械式のものを除く。),金属製航路標識(発光式のものを除く。),金属製ビット,金属製ボラード,金属製金具,金属製のネームプレート及び標札,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製郵便受け,金属製工具箱,金属製建具,金属製立て看板」を指定商品として、同15年6月6日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び同第2項について
本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、指定商品の内容及び範囲が明確なものとなったものであり、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従って商品を指定しているものと認められる。
その結果、本願は、商標法第6条第1項及び同第2項の規定の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1号第11号について
本願商標は、前記1のとおり、「パラウイング」の片仮名を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「パラウイング」の称呼が生じるものである。そして、「パラウイング」の文字は、成語として辞書等において見いだすことはできないものであり、特定の観念を生じない一種の造語と認識されるものであるが、「パラ」の文字が「両側」、「ウイング」の文字が「航空機の翼」の意味をそれぞれ有する語として一般に親しまれていることから、本願商標は、両語を結合させたものであると容易に理解されるものである。
他方、引用商標は、前記2(2)のとおり、「パルウイング」の片仮名を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して「パルウイング」の称呼が生じるものである。そして、「パルウイング」の文字は、成語として辞書等において見いだすことはできないものであり、特定の観念を生じない一種の造語と認識されるものであるが、「パル」の文字が「仲間、友人」、「ウイング」の文字が「航空機の翼」の意味をそれぞれ有する語として一般に親しまれていることから、引用商標は、両語を結合させたものであると容易に理解されるものである。
そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、両商標は、上記のとおりの構成からなるものであり、「パ」及び「ウイング」の文字において共通するものの、それぞれの2文字目の「ラ」の文字と「ル」の文字とにおいて差異を有することから、外観において紛れるおそれがないといえるものである。
つぎに、本願商標から生ずる「パラウイング」の称呼と引用商標から生じる「パルウイング」の称呼とを比較するに、両称呼は、第2音において「ラ」の音と「ル」の音の差異を有するものであるところ、該差異音は、いずれも弾音の有声子音を有するラ行音であるものの、前者の帯有する母音「a」が舌面位置の低い大開き母音であるのに対し、後者の帯有する母音「u」が舌面位置の高い小開き母音であるため、音質を異にするものである。そして、両称呼は、6音よりなる音構成であるものの、上記のとおり、「パラ」又は「パル」と「ウイング」とが結合された語であることに、上記差異音が弾音かつ有声音であることから比較的めいりょうに発音されるラ行音であることを併せ考慮すれば、該差異音の差が全体の称呼に与える影響は大きく、両称呼を一連に称呼するときは、互いに聞き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。
また、本願商標及び引用商標からは、特定の観念を生じないことから、本願商標と引用商標とを観念について比較することはできない。
そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
以上によれば、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2011-09-13 
出願番号 商願2010-33357(T2010-33357) 
審決分類 T 1 8・ 91- WY (X06)
T 1 8・ 262- WY (X06)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小松 孝 
特許庁審判長 関根 文昭
特許庁審判官 酒井 福造

大島 勉
商標の称呼 パラウイング 
代理人 三浦 光康 

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