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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X1635
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない X1635
管理番号 1243325 
審判番号 不服2010-12269 
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-07 
確定日 2011-09-09 
事件の表示 商願2009-50579拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「食材クーポンカタログ」の文字を標準文字で表してなり、第16類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年7月3日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品及び指定役務については、原審における平成22年1月27日付けの手続補正書により、第16類「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ」及び第35類「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ(携帯電話機又は電子計算機端末による通信を用いて行う電子的なクーポン券・トレーディングスタンプ又はポイント蓄積式カードを含む)の発行・管理及び清算」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『食材クーポンカタログ』を標準文字で表してなるところ、本願商標をその指定商品・指定役務に使用するときには、これに接する取引者、需要者は、『食材を買う際に使用できるクーポンのカタログ,食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ(携帯電話機又は電子計算機端末による通信を用いて行う、食材を買う際に使用できる電子的なクーポン券のカタログを含む)の発行・管理及び清算』の意味合いを容易に理解し、商品の品質または役務の質を表示するものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないとみるのが相当である。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知(要旨)
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、別掲の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対して、証拠調べの結果を通知した。
本願商標は、「食材クーポンカタログ」の文字を標準文字で横書きしてなるところ、本願商標に関して行った職権による証拠調べにより認められた事実によれば、本願商標を、その指定商品である「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ」や指定役務である「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ(携帯電話機又は電子計算機端末による通信を用いて行う電子的なクーポン券・トレーディングスタンプ又はポイント蓄積式カードを含む)の発行・管理及び清算」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、本願商標について、単に、商品であるカタログが、「食材を買う際に使用できるクーポン券付き」の「カタログ」であることや、役務であるカタログの発行・管理及び清算が、「食材を買う際に使用できるクーポン券付き」の「カタログの発行・管理及び清算」であることを、それぞれ表記したものであって、当該商品の品質、役務の質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品及び自他役務の識別標識とは認識し得ない商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

4 証拠調べに対する意見の要旨
請求人は、「印刷物およびWEBサイトにて広く使用された結果、本願商標は需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものとなっており、本願商標は、仮に商標法第3条第1項第3号に該当したとしても、商標法第3条第2項の規定が適用され、商標登録を受けることができるものである。」旨述べている。

5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号について
本願商標「食材クーポンカタログ」は、その構成中、「食材」の文字が「料理の材料。」等の意味を、「クーポン」の文字が「一般に、割引券・優待券。」等の意味を、「カタログ」の文字が「商品目録。」等(いずれも株式会社岩波書店 広辞苑 第六版)の意味を、それぞれ有し、親しまれている語であって、日常的に使用されている一般的な語といえるから、本願商標を構成する「食材クーポンカタログ」の文字は、「食材を購入する際に使用するクーポン券付きのカタログ」程の意味合いを有する語として、取引者、需要者に認識されるものとみるのが自然である。
また、一般的な取引の場においても、「食材カタログ」や「クーポン券付きのカタログ」が多数使用されている実情が、前記3の証拠調べ通知に示した事実によっても認められるところである。
そうとすれば、本願商標は、「食材クーポンカタログ」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるにすぎないものであるから、本願商標の構成態様、本願商標を構成する文字の意義に照らすと、本願商標が、その指定商品である「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ」や指定役務である「食材を買う際に使用できるクーポン券のカタログ(携帯電話機又は電子計算機端末による通信を用いて行う電子的なクーポン券・トレーディングスタンプ又はポイント蓄積式カードを含む)の発行・管理及び清算」に使用されても、これに接する取引者、需要者は、本願商標について、単に、商品であるカタログが、「食材を買う際に使用できるクーポン券付き」の「カタログ」であることや、役務であるカタログの発行・管理及び清算が、「食材を買う際に使用できるクーポン券付き」の「カタログの発行・管理及び清算」であることを、それぞれ表記したものであって、当該商品の品質、役務の質を表示したものと理解するにとどまり、自他商品及び自他役務の識別標識とは認識し得ない商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第2項について
請求人は、「印刷物およびWEBサイトにて広く使用された結果、本願商標は需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものとなっており、本願商標は、仮に商標法第3条第1項第3号に該当したとしても、商標法第3条第2項の規定が適用され、商標登録を受けることができるものである。」旨述べ、その根拠となる証拠として、原審において甲第1号証ないし甲第5号証(審決注:「甲」の文字は当合議体で付与した。)及び当審において甲第6号証ないし甲第30号証を提出している(甲第13号証を除く。)。
ところで、商標法第3条第2項の要件を具備するためには、使用商標は、出願商標と同一であることを要し、出願商標と類似のもの(例えば、文字商標において書体が異なるもの)を含まないと解すべきである。
そこで、使用に係る商標についてみるに、提出された証拠の中には、本願商標とはその構成態様が異なる、縦書きの「食材」と横書きの「クーポンカタログ」の文字が使用され、また、「ぐるなび通信 食材クーポンカタログ」のように、当該文字以外の文字も併せて使用されているものも含まれており、本願商標と同一のものということはできないものであるから、「食材クーポンカタログ」の文字自体が単独で自他商品の識別標識として使用されているとは認め難い。
また、証拠調べ通知において、商標法第3条第2項の適用の主張に際して判断される事実につき通知したところ、請求人から提出された証拠によれば、カタログの使用開始は、2009年10月の創刊時からであり、本件審決時までに継続して使用したとしても、わずかに2年足らずに過ぎない。
さらに、提出に係る各証拠よりは、使用地域、発行部数、カタログ掲載社数、WEBサイトTOPページPV数、クーポンの利用数の累計等についての客観的裏付けがなく、使用の状況を示すものとしては不十分であるといわざるを得ない。
そうすると、その使用に係る商標は出願に係る商標とは同一のものではなく、本願商標が使用された結果、審決時において、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものとは認められない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第2項の要件を具備するものということもできない。
(3)請求人のその他の主張について
請求人は、過去の登録例を挙示して、本願商標もこれと同様に登録されて然るべきものである旨主張するが、その登録例は、商標の具体的構成や指定商品又は指定役務において本願商標とは事案を異にするものであり、しかも、登録出願に係る商標が、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標の構成態様に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、その登録例に拘束されるべき理由はない。
したがって、上記請求人の主張は、いずれも採用することができない。
(4)むすび
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、かつ、同法第3条第2項の要件を具備するものでもないから、これを登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 証拠調べ通知の内容
1 「食材カタログ」について
(1)「木曽路、食材カタログ販売??グルメ向き、1万円超す。」の見出しの下、「大手外食チェーンの木曽路は取扱商品を一万_一万五千円の高級グルメ食材にしぼったカタログ販売を今年五月から始める。『産地直送』などと銘打った食材のカタログ販売はあるが、大半の中心価格帯は五千円前後。一万円以上のグルメ食材を百種そろえたカタログ販売は珍しいという。・・・」の記載がある(1989.03.19 日本経済新聞 地方経済面 中部 7頁)。(2)「久世、食材カタログ発行??業務用、メニューも提案。」の見出しの下、「業務用食品卸大手の久世(東京・豊島、久世健吉社長)は同社の取り扱い食材をカラー写真で紹介したカタログ=写真=を発行した。カタログは合計四百ページで、二千百種類の食材を掲載した。・・・」の記載がある(1995.03.09 日経流通新聞 11頁)。
(3)「山真産業、『日本の花・桜の食材カタログ』作成」の見出しの下、「【名古屋】和菓子副材料を中心とした製菓食品原材料、加工食品などの製造・卸売業の山眞産業(株)(名古屋市西区、052・521・0500)は、和菓子副材料の一つである日本の代表花・桜に着目。これまで桜餅や一部菓子の需要が主だったが、桜の日本の春のイメージと桜の花の淡い上品なピンクをすべての食品に利用できる春のおとずれを告げる定番アイテム化を目指し、七年前から同社研究開発室で開発を進めてきた。新開発製品は、これまで順次発表してきたが、先ほど総大集として『“日本の花・桜”食材カタログ』を作成した。・・・」の記載がある(2005.02.23 日本食糧新聞)。
(4)「ユニコ・ジャパン、業務用食材通販事業を開始、カタログ創刊」の見出しの下、「(株)ユニコ・ジャパン・インターナショナルは、飲食材の輸入・販売を行う商社で6日、業務用洋食材カタログ『シェフマル』(写真)を創刊し、業務用洋食材の通信販売を開始した。『洋』の食材に特化した業務用食材通信販売事業としては、今までになかったものである。・・・」の記載がある(2006.03.13 日本食糧新聞)。
(5)「日高地域の食材カタログ:おいしさ売り込もう 3000部作成 /和歌山」の見出しの下、「◇イサキ、タチウオ、梅干し、ポンカン…地域の魚介類や果物、野菜を京阪神などへ売り込もうと、県日高振興局や農協、漁協などでつくる日高の食材売り込み作戦実行委員会が、『日高地域の食材カタログ』を発行した。3000部作成しており、大阪外食産業協会加盟の約500社など県内外の飲食業関係者に配り、販路拡大を目指す。・・・」の記載がある(2009.04.05 毎日新聞 地方版/和歌山 20頁)。
(6)「タスカル 業務用食材 カタログ通販 卸はタスカル」の見出しのウェブサイトにおいては、「業務用食材のカタログ通販」の項において、「タスカルカタログ一冊でお店の必需品がすべて揃う!面倒な手続きなし!電話一本、FAX一本入れるだけで即戦力の商品がすぐにお手元に届く!」の記載がある(http://www.tasucall.com/catalog/)。

2 「クーポン券付きのカタログ」について
(1)「日本トイザらス、クーポン付きカタログ配布。」の見出しの下、「がん具専門店チェーン、日本トイザらス(川崎市、田崎学社長)は、クリスマス商戦向けに店頭で使える割引クーポン付きカタログ『トイザらス一九九五年度版クリスマス・カタログ』の配布を始めた。人形・ぬいぐるみ、パーティーゲーム、自転車など六百十一点の商品を紹介。このうち五十六点については、十二月九日までの期間限定で、店頭価格から一〇%前後の割引価格で買えるクーポン券を付けた。六百五十万部を作成。」の記載がある(1995.11.21 日本経済新聞 朝刊 17頁)。
(2)「ダイエー 289店で新生活応援カタログ」の見出しの下、「ダイエーはダイエーグループ二百八十九店で『ドゥ・ライフ・新生活応援』カタログの配布を五日から開始した。配布部数は二十万部。・・・カタログ特典として、GMS(総合小売業)とハイパー版では五十四品目を、トポス、Dマート、バンドール版では二十七品目を対象にした割引クーポン券が付いている。クーポン券の有効期間は四月九日まで。」の記載がある(2000.02.07 繊研新聞 11面)。
(3)「イケア・ジャパン、カタログをコンビニ販売。」の見出しの下、「横浜市などに店舗がある家具専門店のイケア・ジャパン(千葉県船橋市)は8月1日、カタログを首都圏などのコンビニエンスストアで発売する。これまで販売しておらず、手に入れるには店舗に行くしかなかったという。取り扱うのはローソンやファミリーマートなどのコンビニや一部の書店で計7万部を発行。価格は350円で、500円の割引クーポンを付ける。・・・」の記載がある(2009.08.01 日本経済新聞 地方経済面 栃木 42頁)。
(4)「これが『沼津ブランド』 ガイドブックに干物など124品-商議所が配布 割引や特典クーポンも」の見出しの下、「沼津商工会議所は22日、沼津市御幸町の同商議所で、沼津ブランドに認定した干物やミカンなど124品を紹介するカタログ『沼津ブランドガイドブック』の配布を始めた。カタログは縦21センチ、横10センチ、オールカラー65ページで千部印刷した。▽茶、コーヒー、酒▽食事(揚げ物、すし、弁当など)干物▽水産加工物(揚げはんぺん、塩辛など)▽調味料▽スイーツ▽フルーツ(ミカン)と分け、写真と紹介文、連絡先などを記載している。42品は割引や特典付きのクーポンも付けた。・・・」の記載がある(2010.04.23 静岡新聞 朝刊 20頁)。
(5)「クーポン!クーポン券GETサイト」の見出しのウェブサイトにおいては、「クーポン券付商品カタログ」の項において、「●クーポン券付【ジュエリー・腕時計】カタログ」や「●クーポン券付【パソコン・周辺機器】カタログ」等の記載がある(http://blog.livedoor.jp/tosshu_180/archives/64904414.html)。
(6)「真多呂人形」の見出しのウェブサイトにおいては、「真多呂人形をご購入予定のお客様へのご案内」の項において、「カタログをご希望の方は/最新カタログ無料送付/2011年の最新雛人形を掲載したカタログを無料でお送りしております。お得なクーポン券付!!」の記載がある(http://www.mataro.co.jp/)。
(7)「AppWoman」の見出しのウェブサイトにおいては、「お得なクーポン付きのヘアカタログ」の項において、「ヘアサロン検索-HotPepperBeauty-『HotPepperBeauty』のアプリが登場! お得なクーポンもうれしい♪」の記載がある(http://www.appwoman.jp/archives/299)。


審理終結日 2011-07-13 
結審通知日 2011-07-15 
審決日 2011-07-29 
出願番号 商願2009-50579(T2009-50579) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X1635)
T 1 8・ 17- Z (X1635)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 手塚 義明竹内 耕平 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 小林 正和
前山 るり子
商標の称呼 ショクザイクーポンカタログ、ショクザイクーポン、ショクザイ、クーポンカタログ 
代理人 桂田 健志 

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