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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X35
管理番号 1243158 
審判番号 不服2010-13981 
総通号数 142 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-10-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-24 
確定日 2011-08-11 
事件の表示 商願2009- 68920拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「商売繁盛ドットコム」の文字を標準文字で表してなり、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,競売の運営,求人情報の提供,自動販売機の貸与」を指定役務として、平成21年9月8日に登録出願されたものである。

2 当審で通知した拒絶の理由
本願商標は、その構成中の「商売繁盛」の文字は、「商いがにぎわいさかえること(商売繁盛)」を意味する語であり、「ドットコム」が、インターネットのトップ・レベル・ドメインの一種を表す表記である。
ところで、本願の指定役務中、広告、経営の診断又は経営に関する助言、商品の販売に関する情報の提供等の役務は、事業(商売)を行っている者を需要者とするものであり、企業等(の経営者)は、自己の事業(商売)がさらに発展するように、上記役務の提供を受けるものといえるところである。
そして、「商売繁盛」の文字が、上記指定役務を含む企業(事業)経営に関する分野において、上記意味合いの用途・効能(目的)等を表すものとして使用され、また、そのためのウェブサイトがあることは以下の事実から認められる。
ア 商売設計株式会社のウェブサイトに、「商売繁盛の秘訣を公開!!」、「自分らしい商売で、思い通りに売上げを作る。そのための知恵と思考法を伝え、商売繁盛の支援を行っています。」の記載があり、「ダイレクトメールの作成、製作」の役務を行っているほか、「商売繁盛させるノウハウ」を無料で提供している(http://www.shoubaisekkei.co.jp/)。
イ 「仙台商売繁盛サイト(ステージ21LLP)」と題するウェブサイトに、「仙台商売繁盛サイトのステージ21LLPでは、仙台の小さな会社の商売繁盛をお手伝いしています。不況に負けない会社を育てませんか? 費用効果の高い広告・広報・プロモーション、無駄を省く経営会計手法、ビジネスを加速するインターネット戦略・・・専門家スタッフがご相談をお待ちしています。」の記載がある(http://stage21llp.com/)。
ウ 「商売繁盛.COM www.syoubaihanjo.com」と題するウェブサイトに、「中小企業の商売繁盛を応援するBtoB、BtoCのポータルサイトです」、「静岡県静岡市の優良な異業種中小企業がBtoB、BtoCのポータルサイトに集結!企業の商品、サービスや受注内容などを紹介するページです。『良い商品・サービスをお届けしたい』と願う、まじめな中小企業があなたの期待に応えます!」の記載がある(http://www.syoubaihanjo.com/)。
エ 「AD1 signage design create」と題するウェブサイトに、「『商売繁盛のお手伝い』看板と広告を、北海道 札幌市 から情報発信」の記載がある(http://www.ad1.co.jp/)。
オ 「Planners Guild」と題するウェブサイトに、「ネット商売繁盛ノススメ」、「不況?それがどうした!! あなたの店を元気にします!! 商売繁盛ライター@シバ」の記載がある(http://plannersguild.com/)。
カ 有限会社アイドマップの「アフィリエイトシステム 商売繁盛ねっと」と題するウェブサイトに、「『商売繁盛ねっと』は、ブログやホームページを開設している方なら初心者でも直ぐに始められるアフィリエイトプログラムです。」、「商売繁盛ねっとは、ホームページやブログを運営するサイト管理者と、自社製品やサービスをプロモートしたい企業をつなぐ、アフェリエイトサービスプロバイダーです。」の記載がある(http://aidmap.net/)。
キ 株式会社ミレニアムステージの「商売繁盛ネット ネットビジネス売れる法則」と題するウェブサイトに、「商売繁盛の法則を伝授」、「月々1万円のSEO対策サービスを致します。」の記載がある(http://ppp-oi.com/)。
ク 株式会社フロム・サーティーの「FROM30」と題するウェブサイトに、「新規事業開発・販売促進・商売繁盛」、「SHP商売繁盛プロジェクト」、「商売繁盛プロジェクトとは、マーケティングや販売促進の手法を提供するだけでなく、皆さんと一緒になって動き、「売れる仕組み」を築く取り組みのこと。」の記載があり、また、「What is your worry?」として、「新規ビジネスを立ち上げたい」、「新規顧客を増やすアプローチをしたい」などの記載、及び「新しいビジネスを『1』からではなく『30』からスタートできるように、皆さんの商売繁盛をお手伝いいたします。」の記載がある(http://www.from30.jp/)。
ケ 「かやまえん」のウェブサイトに、「商品作りを応援します。商売繁盛させましょう!」、「業務用 緑茶、抹茶、粉末茶 で売上アップ 経費削減を応援します。・・・業務用で商売繁盛を応援します。」の記載がある(http://www.kipputt.com/)。
以上によれば、本願商標は、これに接する取引者、需要者が、「商売繁盛に関するウェブサイト」であることを理解、認識するにすぎないものと認められる。
そうとすれば、本願商標をその指定役務に使用しても、上記意味合いをもって、役務の用途、効能等を表示するにすぎず、本願商標は、自他役務の識別標識としての機能を有しないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断
本願商標は、前記2のとおり、商標法第3条第1項第3号に該当するものと判断する。
請求人は、商標法第3条第1項第3号に係る、いわゆる「記述的商標」は、「何らかの意味において商品又はサービスの特性を記述する目的をもって表示されるもの」であるが、「特性」とは「そのものだけが有する、他と異なった特別の性質」であるから、「記述的商標」とは、「そのサービスだけが有する他と異なった特別の性質を記述する目的をもって表示されるもの」をいうと解され、また、役務の質等を直接的に表示する商標について本号の適用があると解される。したがって、サービス(指定役務)について、「当該サービスだけが有する、他と異なった特別の性質を記述する目的をもって直接表示するもの」(例えば、「経営の診断又は経営に関する助言」であれば「経営の診断又は経営に関する助言だけが有する、他と異なった特別の性質を記述する目的をもって直接表示するもの」)が、商標法第3条第1項第3号に該当する。そして、当該サービス についての「用途・効能(目的)」である必要がある。しかしながら、「商売繁盛」の文字は、「商いがにぎわいさかえること」との意味合いを有しているものであるから、本願指定役務自体の質を表示しているものではなく、当該役務だけが有する、他と異なった特別の性質を記述する目的をもって直接表示するものではない。したがって、 本願商標中「商売繁盛」の部分は充分に自他役務の識別力を有し、本願商標を全体としてみたときには後半の「ドットコム」の性質にかかわらず充分に自他役務等の識別力を有していると考える、と主張する。
しかしながら、本願指定役務中、特に「広告」、「経営の診断又は経営に関する助言」の需要者(顧客)は、各種商品の販売や役務の提供を業とする企業等の経営主体であり、その経営主体は、経営の向上を大きな目的として上記「経営の診断又は経営に関する助言」等の役務の提供を受けるものといえるところ、本願商標中の「商売繁盛」の文字は、「商いがにぎわいさかえること」を意味する語であり、言い換えれば、「経営状態がよいこと」程の意味合いを有する語といって差し支えないものである。そして、「商売繁盛」の文字自体は、前記のとおりの意味合いであって、「商売繁盛に役立つ」という意味合いまで有するものではないが、前記2のとおり、当該役務等において、その役務の特徴として、商売繁盛に役立つものであることを強調し、「商売繁盛を支援」、「商売繁盛をお手伝い」等のように広告、宣伝されていることからすると、「商売繁盛」の文字は、上記指定役務との関係において、商売繁盛に関することであることを容易に認識させるというべきであり、本願商標を「経営の診断又は経営に関する助言」等の役務に使用した場合には、その需要者は、「商売繁盛(経営の向上)に関する内容のウェブサイト」の意味合いを認識するにすぎず、本願商標は、役務の効能、用途を表示する商標というべきであって、自他役務の識別標識としての機能を有しないというのが相当である。
なお、請求人は、「記述的商標」について、「そのサービスだけが有する他と異なった特別の性質を記述する目的をもって表示されるもの」をいうと解されるとし、サービス(指定役務)について、「当該サービスだけが有する、他と異なった特別の性質を記述する目的をもって直接表示するもの」が、商標法第3条第1項第3号に該当する、などと主張しているが、「記述的商標」は、「何らかの意味において商品又はサービスの特性を記述する目的をもって表示されるもの」といえるが、商標法第3条第1項第3号には、例えば役務に関しては、自己の業務に係る役務について使用する商標として、「その役務の提供の場所、質、提供の用に供する物、効能、用途、数量、態様、等」と規定されているように、当該役務との関係において、役務の質等を表示するものであって、同号に該当するものが、他の役務と異なり当該役務だけが有する特別の性質に係るものであるとする請求人の見解は、独自の見解といわざるを得ない。
したがって、請求人の主張は採用できない。
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-06-16 
結審通知日 2011-06-17 
審決日 2011-06-30 
出願番号 商願2009-68920(T2009-68920) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X35)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宗像 早穂池田 光治 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 瀧本 佐代子
根岸 克弘
商標の称呼 ショーバイハンジョードットコム、ショーバイハンジョー 
代理人 平野 泰弘 

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