ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X19 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X19 |
---|---|
管理番号 | 1241442 |
審判番号 | 不服2011-564 |
総通号数 | 141 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2011-01-11 |
確定日 | 2011-08-16 |
事件の表示 | 商願2009-87455拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「アコースティックブロック」の片仮名を標準文字で表してなり、第19類「床用・壁用又は天井用の音響吸収材,音響吸音建築材料(金属製のものを除く。),音響反射建築材料(金属製のものを除く。),建築用又は構築用のロックウール板,木材,建築用又は構築用の木質繊維板,建築用又は構築用の火山性ガラス質複層板,室内用防音室組立てセット,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),建具(金属製のものを除く。)」を指定商品として、平成21年11月18日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、『アコースティックブロック』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『アコースティック』の文字部分は、『音響の』等(『コンサイスカタカナ語辞典 第3版』株式会社三省堂発行)を意味する語として広く認識された語であり、本願に係る指定商品との関係においては、音響対策のため音を吸収する機能を有するブロック状の建築材料が販売されている実情が認められる。そうとすると、本願商標は、全体として『音響対策を施したブロック』程の意味合いを容易に想起させるものと認められるから、これをその指定商品中、例えば『ブロック状の床用・壁用又は天井用の音響吸収材』に使用するときは、単に商品の品質(機能)、形状を表したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記したとおり、「アコースティックブロック」の片仮名を横書きした構成からなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔をもって外観上まとまりよく一体に表してなるものである。 しかして、「アコースティックブロック」の片仮名について、当審において調査するも、請求人が本願の指定商品について使用していることが認められる一方、本願の指定商品を取り扱う業界において、特定の商品の品質を表示するものとして取引上普通に使用されている事実を発見することはできず、かつ、本願の指定商品に係る取引者、需要者が該文字を商品の品質等を表示したものと認識するとみるべき事情も発見することができない。 そして、本願商標は、これを「アコースティック」の文字と「ブロック」の文字とに分断して、それぞれを個別にみれば、前者は、「音響の」等(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」株式会社三省堂 2010年2月10日発行)の意味を有する語であり、また、後者は、「(木・石・金属などの)やや大きいかたまり、コンクリート-ブロック」等(前出「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」)の意味を有する語であるとしても、前記した構成からなる本願商標は、本願の指定商品との関係において、特定の商品の品質を直接的、かつ、具体的に表示するものとは認められないものである。 そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体をもって一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをその指定商品のいずれに使用しても、これに接する取引者、需要者をして、単に商品の品質等を表示したものと認識させるものではなく、自他商品の出所識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当であり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、その理由をもって本願を拒絶することはできない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2011-08-03 |
出願番号 | 商願2009-87455(T2009-87455) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(X19)
T 1 8・ 272- WY (X19) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大房 真弓、鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
関根 文昭 |
特許庁審判官 |
末武 久佳 大島 勉 |
商標の称呼 | アコースティックブロック、アコースティック |
代理人 | 勝見 元博 |
代理人 | 寺田 花子 |
代理人 | 田中 光雄 |
代理人 | 鮫島 睦 |
代理人 | 市川 久美子 |
代理人 | 川本 真由美 |