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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X31
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X31
管理番号 1241332 
審判番号 不服2010-10908 
総通号数 141 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-09-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-05-21 
確定日 2011-07-14 
事件の表示 商願2008- 96122拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第31類「ポインセチアを使用した生花の花輪,ポインセチアのドライフラワーの花輪,ポインセチアの種子,ポインセチアの苗,ポインセチアの花,ポインセチアのドライフラワー」を指定商品として、平成20年11月28日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『Gardenpoinsettia』及び『ガーデンポインセチア』の文字を上下二段に表してなるところ、その構成は、未だ普通に用いられている域を脱しているものとは認められないものであって、『Gardenpoinsettia』『ガーデンポインセチア』は、『ポインセチア』の一種類であり、普通に販売されている事実があるので、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者・需要者は『ポインセチアを使用した商品,ポインセチア商品』を認識するに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋
請求人に対し、平成23年2月9日付け審尋の内容は、別掲2のとおりである。

4 当審の判断
(1)本願商標の自他商品識別力について
本願商標は、別掲1のとおり「Gardenpoinsettia」及び「ガーデンポインセチア」(構成中上段の「i」の欧文字、下段の「ガ」「デ」「ポ」の片仮名は、ややデザイン化して表されている。)の文字を上下二段に表してなるものである。
そして、近時、商標の構成中の一部の文字をデザイン化したり、大きさを変えて表すことが一般的に行われていることからすれば、本願商標の構成は、全体として格別特殊な態様とはいえず、普通に用いられる方法の範囲で表してなるものとみるのが相当である。
また、上記3の審尋で例示した記事からすれば、「ガーデンポインセチア」の文字(語)は、耐寒性に優れ、室外でも育て易いポインセチアの一種を表す語として普通に使用され、取引に際し必要適切な表示として何人もその使用を欲するものであって、特定人による独占使用を認めるのを公益上適当としないものというのが相当である。
さらに、本願商標の構成中、「Gardenpoinsettia」の文字は、「ガーデンポインセチア」の文字を欧文字で表記したものと容易に認識させるものといえる。
してみれば、「Gardenpoinsettia」及び「ガーデンポインセチア」の文字を普通に用いられる方法の範囲で表してなる本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、該文字を単に「ガーデンポインセチアという種類の花」又は「ガーデンポインセチアという種類の商品」であるという商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品識別標識として認識し得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、これをその指定商品中「ガーデンポインセチアという種類の花」又は「ガーデンポインセチアという種類の商品」について使用するときは、商品の品質を表示するにすぎず、また、上記商品以外の商品について使用するときは、該商品があたかも「ガーデンポインセチアという種類の花(商品)」であるかのように商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわなければならない。
(2)請求人の主張について
請求人は、審判請求書及び上記第3の審尋の回答書において、本願商標は、全体として創造的に図案化された極めて特徴的なものであり、その一種独特の態様からなる構成全体をもって把握、認識され、商取引に資されるものであるから、自他商品の識別標識としての機能を果たす旨、及び「ガーデンポインセチア」という商標が付された商品は、請求人が初めて商品開発し、販売したものであるため、本願指定商品の取引者、需要者は、「Gardenpoinsettia」及び「ガーデンポインセチア」の語は、請求人の販売する商品を指称するものと認識する旨主張しているが、本願商標が自他商品識別標識としての機能を有しないこと、上記(1)のとおりであり、また、請求人が提出した納品書の写し(甲第9号証ないし甲第13号証)は、「ガーデンポインセチア」そのものに係るものではなく、「ガーデンポインセチア用鉢、ガーデンポイン鉢カバー(説明書入)」等に係るものであるなど、請求人が「ガーデンポインセチア」を開発し、販売したことを認めるに足る証左は見いだせないから、請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)



別掲2
本願商標は、「Gardenpoinsettia」及び「ガーデンポインセチア」(構成中上段の「i」の欧文字、構成中下段の「ガ」「デ」「ポ」の片仮名は、ややデザイン化して表されている。)の文字を上下二段に表してなるものである。
そして、近時、商標の構成中の一部の文字をデザイン化して表すことが一般的に行われていることからすれば、本願商標の構成は、格別特殊な態様とはいえず、普通に用いられる方法の範囲で表してなるものとみるのが相当である。
ところで、「ガーデンポインセチア」の文字(語)が、例えば、別記のように使用されている事実がある。
かかる事実からすれば、「ガーデンポインセチア」の文字(語)は、耐寒性に優れ、室外でも育て易いポインセチアの一種を表す語として、普通に使用されているものということができる。
してみれば、「Gardenpoinsettia」及び「ガーデンポインセチア」の文字を普通に用いられる方法の範囲で表してなる本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、該文字を単に「ガーデンポインセチアという種類の花」又は「ガーデンポインセチアという種類の商品」であるという商品の品質を表示したものと理解するに止まり、自他商品識別標識として認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品中「ガーデンポインセチアという種類の花」又は「ガーデンポインセチアという種類の商品」について使用するときは、商品の品質を表示するにすぎず、また、上記商品以外の商品について使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわなければならない。
別 記
1 「磯部百花園 徳川店」のウェブサイトにおいて、「新着情報」の項に、「2009/10/17→この冬お勧め!!」として「ガーデンポインセチア入荷!!! 特殊な栽培方法をして戸外でも管理できるようにつくりあげたポインセチアです。5度までOKです。」との記載。(http://www.i-hyakkaen.com/news/)
2 「株式会社岡本ガーデン」のウェブサイトにおいて、「入荷情報」の項に、「2010年11月11日 入荷情報」の見出しのもと「品名:ガーデンポインセチア 数量:20 口量:3 価格:380」との記載。(http://www.okamotogarden.co.jp/arrival/20101111/poinsetia-47.html)
3 「Cometのサボテン栽培日記」のウェブサイトにおいて、「ガーデンポインセチア」の見出しのもと「このガーデンポインセチアは今年発売された最も新しい品種だそうです。数年前から発売され始めたガーデンポインセチアですが、この品種はより耐寒性が上がっているようです。」との記載。(http://lovecomet2010.blog48.fc2.com/blog-entry-1277.html)
4 「アカツカFFCパビリオン」のウェブサイトにおいて、「入荷情報」の項に、「BACK NUMBER」の見出しのもと「2009年10月08日 ガーデンポインセチア クリスマスの鉢物のイメージが強いポインセチアですが、屋外で楽しめるよう生産者が特別栽培した物だそうです。葉が厚く丈夫に育っているので、外の寄せ植えや花壇に使えます。」との記載。(http://www.jp-akatsuka.co.jp/nyuka/09/1008.html)
5 「株式会社 藤蘭園芸 花の店くすの木」のウェブサイトにおいて、「ふじらんBLOG」の項に、「2010年10月18日 ガーデンポインセチア」として「・・・今度ガーデンポインセチアというものが出てきました。今から霜が降りるようになるまで外でも楽しむことができるとのこと、・・・真冬になったら霜よけあるいは室内へいれてあげてください。お店では1鉢 580円ですが良く売れています。」との記載。(http://www.fujiran.co.jp/archives/1811)



審理終結日 2011-05-11 
結審通知日 2011-05-17 
審決日 2011-05-30 
出願番号 商願2008-96122(T2008-96122) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X31)
T 1 8・ 272- Z (X31)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大森 健司 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 瀧本 佐代子
大島 康浩
商標の称呼 ガーデンポインセチア、ガーデン 
代理人 安田 敏雄 

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