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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X37
管理番号 1239968 
審判番号 不服2010-14398 
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-30 
確定日 2011-07-06 
事件の表示 商願2009- 26602拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第37類「建設工事,建築設備の運転・点検・整備,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。)」を指定役務として、平成21年4月8日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第4307493号商標(以下「引用商標」という。)と「オーヨド」の称呼を共通にする類似の商標であって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。
そして、引用商標は、「OYODO」の欧文字及び「オーヨド」の片仮名を二段に書してなり、平成10年1月27日に登録出願、第37類に属する「建築一式工事」、「建築設備の運転」、「配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守」、「発電機の修理又は保守」、「電動機の修理又は保守」及び「有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。)」など商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同11年8月20日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、容易にややデザイン化した「oyodo」の文字と、「CORPORATION」の文字とを二段に書してなるものと認識させるものであって、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
そして、上段の「oyodo」の文字は、大きく、赤、緑色で強調して表され、かつ、下段の「CORPORATION」の文字部分が「法人、株式会社」の意味を表すものとして一般に使用されているものであるから、「oyodo」の文字部分が独立して自他役務識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。
そうとすると、本願商標は、その構成全体から「オーヨドコーポレーション」の称呼を生ずるほか、それ自体が独立して自他役務識別標識としての機能を果たし得る「oyodo」の文字部分から「オーヨド」の称呼をも生ずるといわなければならず、また、当該文字部分は特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、「OYODO」の欧文字及び「オーヨド」の片仮名を二段に書してなり、該文字に相応し「オーヨド」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標とを比較すると、両商標は、称呼においては、「オーヨド」の称呼を共通にし、外観においては、全体としては相違するものの「oyodo」と「OYODO」との欧文字部分の比較において綴り文字を共通にするものである。
また、観念においては、両商標は、特定の観念を生じないから、明確な差異を有しているとはいえないものである。
また、本願商標の指定役務は、いずれも引用商標の指定役務と同一又は類似の役務である。
(2)請求人の主張について
請求人は、引用商標は、大阪市内の旧区名である「大淀」を、欧文字及び読み仮名により普通に用いられる方法で表してなるものにすぎないものであるから、自他役務識別標識としての機能を有しないものである旨主張する。
しかしながら、引用商標の「OYODO」及び「オーヨド」並びに本願商標の「oyodo」の各文字部分を、両者の指定役務に係る取引者、需要者が、単に地名を表示したものと認識するというべき実情も見いだせないから、この点についての請求人の主張は採用することができない。
また、本願商標はデザイン文字を含むために「オーヨドコーポレーション」の称呼は請求人の会社名に起因する旨主張するが、近時、商標を構成する文字の全部又は一部をややデザイン化して表し、その構成文字に相応して称呼させることが商取引一般に行われており、また、本願商標は、前記認定のとおり、その構成・態様から「オーヨドコーポレーション」及び「オーヨド」の称呼を生ずるといわなければならないものであるから、この点についての請求人の主張も採用することができない。
さらに、請求人は、過去の登録例を挙げているが、当該登録例は、本願商標と構成態様が相違し事案を異にするものであるし、そもそも商標の類否の判断は、個別、具体的に判断されるべきであって、かかる登録例に拘束されるものでないから、この点についての請求人の主張も採用することができない。
(3)してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼において「オーヨド」の称呼を共通にし、外観において欧文字部分の綴り文字を共通にするものであり、観念において明確な差異を有するものではないから、両者の外観、観念、称呼によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して両者の指定役務に係る取引の実情を踏まえ全体的に考察すると、両商標を同一又は類似の指定役務に使用した場合に、役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、上記引用商標との関係において商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(4)結び
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標(色彩については原本参照)


審理終結日 2011-03-16 
結審通知日 2011-04-08 
審決日 2011-05-02 
出願番号 商願2009-26602(T2009-26602) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X37)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 宗像 早穂池田 光治 
特許庁審判長 森吉 正美
特許庁審判官 小畑 恵一
旦 克昌
商標の称呼 オーヨドコーポレーション、オーヨド、オオヨド 
代理人 北村 光司 

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