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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X44
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X44
管理番号 1239895 
審判番号 不服2010-5701 
総通号数 140 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-08-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-03-15 
確定日 2011-06-30 
事件の表示 商願2008- 51698拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「関節包内矯正」の文字を標準文字で表してなり、第44類に属する願書に記載のとおりの役務を指定役務として、平成20年6月27日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同21年4月15日受付の手続補正書により,第44類「整骨,脊椎の矯正,骨格の矯正,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,腰痛患者等に対するリハビリテーション,医業,医療情報の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『関節包内矯正』の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成後半の『矯正』の文字は、『欠点をなおし、正しくすること。』(岩波書店 広辞苑第五版)を意味するものであり、これに、人体の部位である『関節包」(ステッドマン医学大辞典 第6版 280頁)及び『内』の文字を付し、一連に書した本願商標よりは、全体として『関節包内の部位に対し、矯正の施術を行うこと』程の意味合いを看取させるに止まり、本願商標をその指定役務中『上記意味合いに照応する整骨,同姿勢矯正,同あん摩・マッサージ及び指圧,同カイロプラクティック,同きゅう,同柔道整復,同はり,同腰痛患者等に対するリハビリ,同医業,同医療情報の提供』等に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎず、自他役務識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審において通知した証拠調べ通知
本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べを実施した結果、本願の指定役務の分野において、別掲に示すとおりの事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、請求人に対し、意見を提出する相当の期間を指定して、平成23年2月18日付けで証拠調べの結果を通知した。

4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、指定した期間内に何らの意見を述べていない。

5 当審の判断
本願商標は、「関節包内矯正」の文字を標準文字で表してなるところ、当審において行った前記3の証拠調べによれば、関節包の内側を「関節包内」と称していること、「関節矯正」、「骨盤矯正」のように矯正を施す部位に「矯正」の文字を付し、「○○矯正」のように使用していること、「関節包内矯正」と称した施術名が使用されていること等の事実が認められることから、これを本願に係る指定役務中、「前記に照応する役務(例えば、脊椎の矯正,骨格の矯正,整骨,カイロプラクティック,柔道整復)」に使用したときには、これに接する需要者は、単に役務の提供者が「関節包内を矯正する施術を行う役務」であること、すなわち、役務の質(内容)を表示したものと理解するにとどまり、自他役務の識別標識としては認識し得ないものと判断するのが相当であり、かつ、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質について誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
また、請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、何らの意見を述べていない。
したがって、本願商標は、これをその指定役務(例えば、脊椎の矯正,骨格の矯正,整骨,カイロプラクティック,柔道整復)について使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、かつ、上記役務以外役務について使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当するものといわなければならない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
証拠調べ通知により、通知した事実は、以下の1ないし3のとおりである。
なお、文字の下線は、合議体が線引きしたものである。

1 「関節包内」の文字の使用事実について
(1)医歯薬出版株式会社発行の「関節運動学的アプローチ(AKA)」の61頁及び62頁には、「第3章 関節包内運動の異常」の見出しのもと、「1)関節包内の因子 関節包内の組織には,関節面を覆う軟骨,関節介在組織すなわち半月板,円板などの関節内部のもと,周囲の関節包・靱帯とがある.・・・1器質変化 関節包内の器質的な変化として関節面の癒合,破壊,変形と関節包・靱帯の断裂,ゆるみ,癒着,短縮がある。」との記載がある。
(2)1998年5月7日付けのスポーツ報知の24頁には、「[驚き!納得!アドバイス]手がしびれる 劉家驤先生」の見出しのもと、「〈2〉ビタミンAの不足 ビタミンAには、次のような働きがある。目の角膜を保護する。中枢(脳、せき髄)神経と末しょう神経を取り巻いている膜から分泌され神経を保護する。心臓の内膜から分泌され血液が内膜にくっつかないようにする。また関節包内で『潤滑液』として働く。」との記載がある。
(3)2004年9月1日付けの中国新聞中国朝刊には、「気になる症状 回答者 村上祐司さん 県立広島病院整形外科医長 『ひざに水がたまる』 まず原因を特定 手術も」の見出しのもと、「関節液が炎症などの刺激で過剰に分泌され、関節包内部にたまったのが『ひざに水がたまった』状態。医学的に『関節水腫』と言います。」との記載がある。
(4)2007年9月30日付けの毎日新聞地方版/北海道23頁には、「癒やしのひととき:札幌『麻生アイワ整骨院』/北海道」の見出しのもと、「藤澤院長が、患者の骨格や筋肉、関節のバランスを整える施術で、整骨のほか主に用いるのは、『AKA療法』だ。医師の博田節夫氏が開発した治療技術で、独特の手技で、関節の“遊び”や関節面の滑り、回転、回旋など関節包内運動の改善を図るというもの。」との記載がある。
(5)「柔道整復師クラブ(JPC)」のウェブサイトの「ACADEMIC」中の「柔道整復師のための整形外科学」には、「拘縮の基礎(01.2.4)登録」の項に「拘縮の基礎 著者:永冶隆宏1)、白石洋介2)編集:柔道整復師クラブ 所属:1)整形外科勤務柔道整復師、2)名古屋大学医学部解剖学第二講座研究生」の項に「【1、拘縮の定義 1)】拘縮とは各関節が他動的にも自動的にも可動域制限を起こす状態である。一般的に関節包と関節包外の関節構成体である軟部組織の変化によって起こる関節運動制限を拘縮と呼んでいる。病理的には、皮膚、皮下組織、筋膜、靱帯、関節包等が瘢痕化、または癒着したものと理解されている。一方、軟骨や骨など関節包内の構成体そのものに起因する関節運動の消失は、強直と呼ばれている。・・・【6、拘縮の治療(非観血的療法について)】・・・3、結合組織伸張訓練この硬度は、結合組織の因子に筋の防御的収縮の因子を加えたもので、筋の防御的収縮が強ければ、ROM が制限され、結合組織の因子に到達できないことを示している。他の方法としては、関節モビライゼーションが挙げられる。これは関節包内の関節面の遊びを再獲得して正常関節でみられる運動時の滑りと転がりを修復し、関節可動域を改善させる方法である・・・」との記載がある(http://jpc.vis.ne.jp/ORTHO/contracture/contracture.html)。
(6)「滋賀医科大学」のウェブサイトの「滋賀医科大学 研究情報データベース研究者総覧・研究業績一覧研究者検索」を用いて、「滋賀医科大学 研究者総覧●生理学講座 研究者一覧●」中の「統合生理学 准教授 小山なつ」氏のウェブサイト中の「Pain Relief」の項目「基礎の基礎」中に、「関節包 joint capsule、capsula articularis ・関節周囲を覆っている結合組織性の滑膜組織・関節包と関節の間には滑液が存在し、この滑液は骨同士の摩擦を軽減したり、関節を滑らかに動かすのに役立っている。・関節包内の空間を関節腔という。」との記載がある(http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/basic.html)。
(7)「洛陽健康倶楽部」のウェブサイトの「JSAとは(Joint Skating Approach )」の項に「関節運動は、外から見える骨運動(いわゆる関節可動域)と、外からは見えない関節包内運動(関節面運動)があります。関節包内の運動には、構成運動と副運動(関節の遊び)の2つがあります。構成運動とは、関節面の凹凸の法則(関節面の凹側は骨運動と同方向に滑り、凸側は反対方向にすべる)と軟部組織によって関節包内の動きを一定にしていく動きです。関節が痛みなく活動するためには、この一定の軌跡にそった構成運動がスムーズでなければなりません。関節包内の運動の引っ掛かりは、痛みと運動障害になります。」との記載がある(http://www.rakuyokenkoclub.com/jsa.html)。

2 「矯正」の文字の使用事実について
(1)「東京ボディセラピストサロン」のウェブサイトの「料金表」には、「全身矯正(O脚、X脚、XO脚)」、「輪郭矯正・小顔矯正」、「即効小顔矯正」、「骨盤矯正」、「幼児O脚矯正」との記載がある(http://www.tokyobody.jp/fee/index.html)。
(2)「上野黒門カイロプラクティック」のウェブサイトには、「頭蓋骨・顎関節矯正」と記載されている(http://www.woody-world.jp/skull/)。
(3)「千葉市稲毛区のスマイル整体」のウェブサイトには、「知って得する豆知識」の見出しのもと、「骨盤矯正 産後の骨盤矯正 妊娠前の骨盤矯正 頭蓋骨矯正 顎関節矯正」との記載がある(http://www.seitaijutsu.com/category/1441666.html)。
(4)「モキチにかほ整骨院」のウェブサイトには、「・関節矯正・骨盤矯正(AKA)」との記載がある(http://itami-sibire.com/newpage5.html)。

3 「関節包内矯正」の文字が、施術名として使用されている事実について(1)2007年11月24日付けの日刊スポーツには、「連載 読むTV<現場から>森田健作 薬より森健、若さ維持に効く」の見出しのもと、「プラセンタ注射、玄米酵素、関節包内矯正・・・若さを保つために命を懸ける記者の元に“特効薬”がもたらされた。」との記載がある。
(2)「よくわかる医学シリーズ:第2弾 頚・肩の痛み」のウェブサイトには、「<頚骨腕症候群について>・・・【治療法】1(審決注:○内に1が記載されている。)関節包内矯正 首の関節包内矯正をすることで圧迫されていた椎間が元に戻り、症状が消えてしまうことがあります。」との記載がある(http://www.e-chiryo.net/tubo/tubo_200702.html)。
(3)「パルモ三鷹整体センター」のウェブサイトには、「整体施術の内容」の見出しのもと、「当院の整体施術は、基本的にはボキボキと関節を鳴らすような施術はいたしません。身体の歪みからくる様々な症状をその歪みの原因となる深部の筋肉をゆるめ、骨を無理なく調整すること。身体の土台となる骨盤の歪みを調整すること。動きの悪くなった骨盤、背骨の関節などの正常な可動域を取り戻していく関節包内矯正。この三つの方法で身体の不調を整えるのが当院独自の整体施術です。」との記載がある(http://www.palmo-msc.com/how.html)。
(4)「東西堂鍼灸指圧整骨院 心体総合研究所」のウェブサイトには、「AKAの他,関節包内矯正、吸玉、加圧リハetc古今東西に伝わる各種手技療法を行なっております。」の記載の下に、「関節包内矯正 AKA マッサージ」と記載され、患者の症例が記載されている(http://blog.livedoor.jp/touzaido/archives/cat_30023.html)。
(5)「カイロプラクティック案内」のウェブサイトには、「あおぞら治療院」の見出しのもと、「◇ 指針整体 関節包内矯正 ◇・・・関節包内矯正とは、人間の関節には「関節包」という袋状の組織があり、その関節包の中にある骨の動きを指先と手のひらの感覚だけで感じとり正常な動きに戻す療法です。ソフトでカイロプラクティックのようにポキポキいわせる、派手なアクションは関節包内矯正にはありません。」との記載がある(http://chiropracticpro.info/114gunmake/10273467650.html)。
(6)「A-ONEなかまる整骨院」のウェブサイトには、「2009’12月から仙腸関節関包内矯正(全腰痛改善率80%強)レインボー療法(刺さない鍼みたいなものです)を新技術として取り入れています。」との記載がある(http://www.nakamaru.jp/)。
(7)「鈴木整骨院」のウェブサイトには、「関節包内矯正 予約不要(仙
腸関節以外は片側の料金になります)・肩関節700 円・仙腸関節1,000 円・・・」 との記載がある(http://563suzuki.com/hoken/ryoukin.html)。
(8)「かねこ整骨院」のウェブサイトには、「関節包内矯正 一般的には、AKA療法と呼ばれています。関節をわずか数ミリ動かす治療法です。
痛みが無く、子供からお年寄りまでに対応しています。当院では、患者様の症状に応じて施術いたします。」との記載がある(http://www.kaneko-seikotsuin.com/)。
(9)「秋葉原中央整骨院」のウェブサイトには、「治療説明」の項に、「- 保険外治療 -」の見出しのもと、「JDC(関節包内矯正)全身の関節の可動を改善することにより身体の歪みを改善するため、除痛効果が高い手技です。」との記載がある(http://www.akihabara-cs.com/treatment.html)。
(10)「日本橋中央整骨院」のウェブサイトには、「治療説明」の項に、「保険外治療」の見出しのもと、「■ JDC(関節包内矯正)全身の関節の可動を改善することにより身体の歪みを改善するため、除痛効果が高い手技です。」との記載がある(http://www.nihonbashi-cs.com/treatment.html)。
(11)「整体接骨院 大和田筋整復院」のウェブサイトには、「関節包内矯正、骨盤矯正」との記載の下には、施術の写真と「骨盤の仙腸関節を中心に関節包内の動きを回復させます。」との記載がある(http://www.geocities.jp/xknyc253/jrc1.htm)。



審理終結日 2011-04-20 
結審通知日 2011-04-26 
審決日 2011-05-13 
出願番号 商願2008-51698(T2008-51698) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X44)
T 1 8・ 272- Z (X44)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 山根 まり子長澤 祥子 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 小林 正和
前山 るり子
商標の称呼 カンセツホーナイキョーセー 
代理人 久保山 隆 
代理人 加藤 久 
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