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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X45 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X45 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X45 |
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管理番号 | 1239809 |
審判番号 | 不服2010-21945 |
総通号数 | 140 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-08-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-09-29 |
確定日 | 2011-07-08 |
事件の表示 | 商願2009-57553拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「おぼうさんどっとこむ」の文字を標準文字で表してなり、第45類「葬儀・法要の執行,結婚式企画又は運営」を指定役務として、平成21年7月29日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、本願商標が商標法4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録第5343937号商標(以下「引用商標」という。)は、「おしょうさん どっと こむ」の文字を標準文字で表してなり、平成21年7月6日に登録出願、第45類「葬儀・法事の執行及びこれに関する助言・情報の提供,葬儀・法事の執行の斡旋又は取り次ぎ,墓地又は納骨堂の提供,墓地又は納骨堂の提供の媒介」を指定役務として、平成22年8月6日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、「おぼうさんどっとこむ」の文字よりなるところ、該文字中「おぼうさん」の文字は、「【御坊さん】僧侶を親しんでいう語」(広辞苑第6版)を意味し、「どっとこむ」の文字は、インターネットのドメイン名の一種を指称するものとしても使用されている「.com(ドットコム)」を平仮名で表記したものであることからすれば、本願商標は、該構成文字に相応して「オボウサンドットコム」の称呼を生じ、「お坊さん(僧侶)に関するドメイン名」程の観念を生ずるものである。 (2)引用商標について 引用商標は、「おしょうさん どっと こむ」の文字よりなるところ、該文字中、「おしょう」の文字は「【和尚】師僧。高僧。寺の住職。また、一般に僧侶。坊主。」を意味し、「さん」の文字は「人名等の下に添える敬称」(ともに広辞苑第6版)、また、「どっと こむ」からは、「どっと」と「こむ」の間に、空白を有しているとしても、上記(1)で述べた「.com(ドットコム)」を平仮名で表記したものであることを認識させるものである。 そうすると、引用商標は、該構成文字に相応して「オショウサンドットコム」の称呼を生じ、「和尚さんに関するドメイン名」程の観念を生ずるものである。 (3)本願商標と引用商標との類否 本願商標と引用商標とは、外観においては、前記のとおり、本願商標は「おぼうさんどっとこむ」であるのに対し、引用商標は「おしょうさん どっと こむ」であるところ、「おしょうさん」、「どっと」及び「こむ」の間にそれぞれ空白(スペース)があることからすれば、十分区別し得るものである。 そして、観念においては、本願商標から生ずる「お坊さんに関するドメイン名」程の観念と、引用商標から生ずる「和尚さんに関するドメイン名」程の観念とを比較すると、両者は「お坊さん」と「和尚さん」の差異を有しているが、「おぼうさん(お坊さん)」の語は、主に「僧侶を親しんでいう語」として使用されるものに対して、「おしょうさん(和尚さん)」の語は、僧侶の中でも、特に「師僧、高僧」を意味するものとして使用されることからすれば、観念については相違するものというべきである。 さらに、称呼においては、本願商標から生ずる「オボウサンドットコム」の称呼と引用商標から生ずる「オショウサンドットコム」の称呼とは、前半部の第2音目において「ボ」と「ショ」の音の差異を有しており、「オボウサン」の発音のように、平坦に発音される「オ」に続く「ボ」の音は、比較的強く発音される有声の破裂音であるのに対し、「オショウサン」の発音のように強く発音される「オ」に続く「ショ」の音は比較的弱く発音される無声の摩擦音であるから、両音の音質の差異が長音を伴うことによって称呼全体に及ぼす影響は決して小さいとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼したときは、語調、語感が相違したものとなり、互いに聴別し得るというのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において相違し、さらに、外観及び称呼に明確な差異を有しているから、全体を総合的に考察すれば、取引者、需要者に与える印象が異なり、両商標を同一又は類似の役務に使用した場合においても、役務の出所について誤認混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2011-06-27 |
出願番号 | 商願2009-57553(T2009-57553) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(X45)
T 1 8・ 262- WY (X45) T 1 8・ 261- WY (X45) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 田中 幸一 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 小俣 克巳 |
商標の称呼 | オボウサンドットコム、オボーサンドットコム、オボーサン |
代理人 | 富樫 竜一 |