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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X03
管理番号 1236648 
審判番号 不服2010-6719 
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-03-31 
確定日 2011-05-02 
事件の表示 商願2009- 12214拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「潤白クリーム」の文字を書してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年2月23日に登録出願され、指定商品については、同年10月29日付け手続補正書により、第3類「クリーム,ヘアクリーム,除毛クリーム,クリーム状の化粧品」に補正されているものである。

2 原審の拒絶の理由
(1)本願商標は、「潤白クリーム」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、該文字は、本願指定商品との関係から、「肌に潤いを与える美白効果を有するクリーム」程度の意味合いを容易に認識させるものであり、実際に本願指定商品を取り扱う業界において、「潤白」の文字が使用されている事実よりすれば、本願商標をその指定商品中の前記意味合いに照応する商品に使用しても、単に商品の品質・効能を表示するにすぎないものであって、自他商品識別標識としての機能を果たさないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、下記の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
ア 商願2009-003182号 (登録第5270031号)
イ 商願2009-003183号 (登録第5270032号)
(3)なお、原審において、本願は上記(2)の理由により拒絶の査定がされた。

3 当審の判断
本願商標は、「潤白クリーム」の文字よりなるところ、本願商標の構成中の「クリーム」の文字は、「白粉下(おしろいした)あるいは肌や髪の手入れに用いる凝乳状の化粧料。」(広辞苑)を意味するものであり、本願指定商品との関係においては、商品の普通名称若しくは品質を表示する語である。そうすると、本願商標は、容易に「潤白」の文字と「クリーム」の文字からなるものと理解されるものである。
ところで「潤白」の文字は、国語辞典等への掲載の事実は見あたらず、一種の造語といえるが、文字中の「潤(う)」は、「水気を含む。しめる。みずみずしくなる。」(広辞苑)を意味する文字であり、「白(い)」は、「白色である。」(同)を意味する文字であり、本願指定商品中、特に肌に関する商品については、肌に潤いを与えることや肌を白くすることを商品の特長とする商品が多数有ることから、その構成文字から「潤う」と「白い」の各意味合いを容易に認識させるものといえる。
加えて、本願指定商品を取り扱う業界において、肌の潤いと白さに係る商品について、その特長を端的に表すために「潤白」の文字が、例えば、以下のように使用されている事実がある。
(1)「楽天市場 コスメファーム」のウェブサイトにおいて、「コーセー 雪肌精 乳液 140ml」の商品説明の見出しに「角質までも、潤白にみちびく美白乳液」の記載があり、商品の特長に「・・・薬用美白乳液の効果が角質層深くにとどまり、ふっくらと弾力感のある白肌を育みます。」「モイスチェアバランスポリマーが、潤いのバランスをキープ。」の記載がある(http://item.rakuten.co.jp/cosme-farm/753216/)。
(2)「サロン・ド・デュイ」のオンラインショップのウェブサイトにおいて、シューウエムラの「アトリエメイドホワイト レメディ シリーズ」の商品説明の見出しに「プロフェッショナルな視点で”潤白の肌”を育む新・美白シリーズ、誕生。」の記載があり、その商品説明に「朝霧を受けた花びらのようにみずみずしく、透明感に満ちた白く若々しい肌。」「美白と美肌をトータルに実現。うるおいに満ちたエイジレスな肌へ。理想の潤白の肌を実現するため、あらゆる角度から美白を追求したアトリエメイドホワイトレメディシリーズ。シミ・ソバカスを原因レベルから抑制する美白有効成分・ビタミンC誘導体に加え、美白ケアをサポートする成分を厳選配合しました。また、年齢を感じさせない美肌を目指す『エイジレス発想』から、肌の老化を促す酸化メカニズムにも着目。”潤白の肌=白さとうるおいに満ちた若々しい肌”を実現するため、美白と美肌にトータルにアプローチします。」の記載がある(http://www.salon-do-dui.com/online-shop/detail_ateliermade.html)。
(3)「花王ソフィーナのアルブランの美白化粧品」と題するウェブサイトにおいて、「『ALBLANC(アルブラン)』は花王ソフィーナで!ファンデーションで潤白の美白」の見出しのもとに「ソフィーナの『ALBLANC(アルブラン)』で美白映え素肌へなることができます。花王ソフィーナのアルブランは、美白や美肌になれる化粧品で、アルブランは透明感のある肌にしていきシミやソバカスを防ぎ美しい肌にして美白や美肌の効果があります。花王ソフィーナのアルブランでスキンケアをして肌にうるおいを持たせましょう。」「花王ソフィーナのALBLANC(アルブラン)は、一塗りで潤白で限りなく美肌が実現でき、花王ソフィーナのアルブランは、美白映えの素肌にしていきます。花王ソフィーナのアルブランは、色相や明るさに透明感があり、様々な美しさを重ね上げて、あなたの肌に潤白美肌に印象を与える花王ソフィーナのアルブランです。」の記載がある(http://alblanc.yagaba.net/)。
(4)「体に良いお店」のウェブサイトにおいて、「スキンダルジェンス ブライトニング マスク」の商品説明に「紫外線やストレスにも負けない若々しい肌を実感! バイオ技術がもたらす潤白の肌」の記載がある(http://www.cubic-p.com/brighteningmask.htm)。
(5)「リレント化粧品?代理店?通信販売TOP」と題するウェブサイトにおいて、「リレント化粧品 ラ・セラール」の商品説明に「和漢植物エキスが乾燥や紫外線によるダメージから肌を保護し、潤白へ導くアンチエイジングシリーズ」の記載がある(http://rinales.blog80.fc2.com/page-4.html)。
(6)「シルキーズ」のウェブサイトにおいて、「SLIK無添加化粧品」の「毛穴・美白・保湿の欲張りケア潤白美容液 ホワイトエッセンス」の商品説明に「・・・様々な肌トラブルから素肌力をとりもどす潤白美容液『マルチプリーホワイトエッセンス』」「“潤白”成分が肌へ溶け込むようになじみ,驚きのしっとり感と透明感に満ちた潤白肌へ導きます。」の記載がある(http://www.silkys4.com/shop/cosme/essence.htm)。
(7)「ビリーフOne」と題するウェブサイトにおいて、「美容液(フレーバー キャンディホワイト)」の商品説明に「潤白に導く・・・配合成分」の記載があり、各種の配合成分についての説明がある(http://www.belief-1.co.jp/2010/09/candy-white%E2%98%86%E7%99%BA%E5%A3%B2%E5%89%8D%E3%81%AE%E3%81%8A%E6%8A%AB%E9%9C%B2%E7%9B%AE%E2%98%86/)。
(8)「netprice」のウェブサイトにおいて、「エクスボーテ シーブラン ホワイトソープ」の商品説明に「究極の潤白肌!毛穴の黒ずみ激落ち洗顔」の記載がある(http://www.netprice.co.jp/netprice/library/goods/221874/)。
(9)「Yahoo!ショッピング ベルメゾンネット Yahoo!店」のウェブサイトにおいて、「潤いセットA/アンプルール/ベルメゾンネット」の紹介の見出しに「美容液のW使いでラグジュアリーな潤白肌へ」「『ラグジュアリーホワイト』シリーズの2つの美容液、点(スポット)で攻める『コンセントレート』と、面(全体)で攻める『薬用アクティブフォーミュラ』のW使いで、一点のくもりもない抜けるような潤白肌を目指す、・・・」の記載がある(http://store.shopping.yahoo.co.jp/bellemaison/314209-001.html)。
(10)エイボン・プロダクツ株式会社の2008年4月8日付けニュースリリースに「エイボン、『潤白美肌』に導くスキンケア『ミッション ホワイト』シリーズを新発売!」の見出しのもとに「『ミッション ホワイト』は、年齢を意識した肌を豊かな潤いと輝く白さを持つ美肌=『潤白肌』に導く」の記載がある(http://www.jp.avon.com/PRSuite/static/pdf/whats_new/0804_2.pdf)。
以上によれば、本願商標構成中の「潤白」の文字は、本願指定商品である化粧品の分野において、「潤いと白さ」の意味合いを認識させるものであり、かつ、上記意味合いを表示する語として普通に使用されているものと認められる。
そうとすると、本願商標は、「潤白クリーム」の文字よりなるものであるから、これに接する取引者、需要者は、「肌に潤いと美白効果を有するクリーム」あるいは「潤いと白さのためのクリーム状の商品」であると容易に理解、認識するというのが相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用したときは、商品の品質、効能、用途を表示したものと認識されるにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録をすることができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-02-18 
結審通知日 2011-02-25 
審決日 2011-03-09 
出願番号 商願2009-12214(T2009-12214) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石戸 円堀内 真一 
特許庁審判長 内山 進
特許庁審判官 瀧本 佐代子
根岸 克弘
商標の称呼 ジュンパククリーム、ジュンハククリーム、ジュンパク、ジュンハク 

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