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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X11
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X11
審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 X11
管理番号 1236593 
審判番号 不服2010-19699 
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-09-01 
確定日 2011-05-10 
事件の表示 商願2009-65112拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「はるびより」の文字を標準文字で表してなり、第11類に属する願書に記載の商品を指定商品として平成21年8月26日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成22年2月12日付け手続補正書により、第11類「太陽熱利用温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,電気式温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,電気式温冷水器を使用した家庭用温冷水式床冷暖房装置,ガス温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,石油湯沸かし器を使用した家庭用温水式床暖房装置,家庭用電気式床暖房装置,温水暖房装置,その他の暖冷房装置,家庭用電熱用品類,ボイラー」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した、登録第3362270号商標(以下「引用商標」という。)は、「はるびより」と「春日和」の文字を2段に横書きしてなり、平成7年2月3日登録出願、第20類「いす類,寝台,クッション,座布団,ベンチ」を指定商品として同9年11月28日に設定登録され、その後、同19年9月25日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
そして、原査定は、本願商標と引用商標の指定商品の類否について、本願商標の指定商品中「太陽熱利用温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,ガス温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,石油湯沸かし器を使用した家庭用温水式床暖房装置」と、引用商標の指定商品中「いす類,寝台」が類似する商品である旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)商標の類否について
本願商標は、前記1のとおり、「はるびより」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成中の「はる」の文字は、季節の「春」の語を想起させ、「びより」の文字は、「春」を想起させる「はる」の語と複合して1語を表すものと認められ、「空模様、天候」(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店)を意味を有する「日和」の音である「ひより」の語を連濁したものを認識させるとみるのが相当である。
そうすると「春日和」を平仮名で表したものを認識させる本願商標からは「ハルビヨリ」の称呼を生じ、「春の天候」のごとき観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり、「はるびより」と「春日和」の文字を上下2段に横書きしてなるところ、上段の「はるびより」は、下段の「春日和」の読みを表したものと無理なく認識し得るものであるから、本願商標からは、「ハルビヨリ」の称呼及び「春の天候」のごとき観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、漢字の「春日和」の文字の有無の点で外観は相違するとしても、「ハルビヨリ」の称呼及び「春の天候」の観念を共通にする類似の商標というべきである。
(2)商品の類否について
本願商標の指定商品中、「太陽熱利用温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,ガス温水器を使用した家庭用温水式床暖房装置,石油湯沸かし器を使用した家庭用温水式床暖房装置」(以下「本願各商品」という。)と引用商標の指定商品中「いす類,寝台」(以下「引用各商品」という。)の類否について判断する。
本願各商品は、「太陽熱、ガス温水器及び石油湯沸かし器を使用した『床暖房装置』」であるところ、「床暖房」とは、「床構造に暖房設備を組み込んだ場合の暖房」(「建築大辞典第2版」株式会社彰国社)をいい、「ガス温水器、石油湯沸かし器等の熱源で水を温め温水を作り、床下に設置したパイプに流して循環させる方式」(http://www.cat-japan.com/about2.htm)の暖房装置であり、主として、熱源機の製造者である、ガス温水器メーカー、石油湯沸かし器メーカー等によって製造、販売されるものである。
また、床暖房装置は、床構造に暖房設備を組み込む工事が必要であることから、需要者が販売店に出向いて商品を選択するというよりは、住宅の新築、改築等を行う建設業者からの紹介、製造メーカーのカタログ、ショールームの展示品等により商品を選択する方法で販売されることが一般的であるといえる。
他方、引用各商品である、「いす類、寝台」は、「家具」の範疇に含まれる商品であり、家具メーカーによって製造され、主として、家具店によって販売されるものである。
してみると、本願各商品と引用各商品は、その商品の生産部門、販売部門(場所)、品質及び用途等において相違するものである。
また、本願の指定商品は、いずれの引用商標の指定商品とも商品の生産部門、販売部門、品質及び用途等において相違するものであって、類似しないものである。
そうであれば、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、互いに類似しない商品であり、これらの商品に同一又は類似の商標を使用しても、これに接する取引者、需要者が商品の出所について、誤認混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標と引用商標は、商標において類似するとしても、その指定商品において類似するものとはいえないから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は妥当でなく、取消を免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2011-04-15 
出願番号 商願2009-65112(T2009-65112) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X11)
T 1 8・ 262- WY (X11)
T 1 8・ 264- WY (X11)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大房 真弓田中 敬規鈴木 斎 
特許庁審判長 小林 由美子
特許庁審判官 大森 友子

末武 久佳
商標の称呼 ハルビヨリ 
代理人 竹内 宏 
代理人 今江 克実 
代理人 前田 弘 
代理人 竹内 祐二 
代理人 嶋田 高久 
代理人 杉浦 靖也 
代理人 原田 智雄 

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