• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない X09
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X09
管理番号 1236461 
審判番号 不服2009-20461 
総通号数 138 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-10-23 
確定日 2011-04-15 
事件の表示 商願2008-55597拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「Attention Light」の文字を標準文字で表してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,青写真複写機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,郵便切手のはり付けチェック装置」を指定商品として、平成20年7月9日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同21年2月25日付け手続補正書により、第9類「電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,インターネットを利用して受信し及び保存することができる音楽ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『Attention Light』の文字を標準文字で表示してなるところ、その構成中、『Attention』の文字は『注意』を、『Light』の文字は『照明、光源』をそれぞれ表す親しまれた英語であり、全体として『注意用の照明』程度の意味を想起させるものである。そして、当該文字は、機械の装置障害や動作異常が発生した場合に注意を促すための照明を表す語として用いられている実情があるから、これを指定商品中、上記の意味に照応する機能を有している商品(例えば『警告灯付きプリンタ』等)に使用した場合には、単に商品の品質、機能を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。

本願商標は、「Attention Light」の文字を標準文字で表してなるところ、当該文字に関して証拠調べを行った結果、以下の事実が認められる。
1 電子複写機に「Attention light」 の文字が使用されている事実
富士ゼロックスウェブサイトの「Fuji Xerox Launches DocuCentre 402/352 Universal Design Model Series」の項に、「・Attention Light: Notifies of incoming faxes (when fax machine is configured) and occurrence of trouble (e.g. out-of-paper or paper jam) with flashing light.」の記載がある(http://www.fujixerox.co.jp/eng/company/headline/2003/0127_universal.html)。

2 コンピュータに「Attention light」 の文字が使用されている事実
株式会社富士通の取り扱いに係るコンピューター内蔵DDS3オートローダ(PG-DTA101/PGBDTA101)/内蔵DDS4オートローダ(PG-DTA102/PGBDTA102)の取扱説明書(英語)中、3.2.1(3)に
「Operator Attention light (lower light)
This light lights up in yellow when there are errors.
・ Lights up in yellow when a hardware error occurs.
・ Flashes in yellow when a user-recoverable error occurs.
-The heads need cleaning.
-The tape is nearing the end of its useful life.
-There is a tape in the autoloader, but no magazine is installed.
-The front panel door is open.」
の記載がある(http://primeserver.fujitsu.com/primergy/manual/peripdf/p3fy-0930-02.pdf#search='FUJI%20%20Attention%20light%20DDS3')。

3 「Attention Light」の字音と認められる「アテンションライト」が、「紙詰まり、用紙補給などを知らせる警告灯」等の意味で使用され、かつ、複写機の部品又は附属品として単独で販売されている事実。(1)富士ゼロックス株式会社のウェブサイトの「商品情報>広幅複合機>DocuWide 2055シリーズ(ドキュワイド2055シリーズ)>価格」の項に、「商品名 アテンションライト 標準価格(税別) 68,000円」の記載がある(http://www.fujixerox.co.jp/product/engineering/docuwide_2055/price_support.html)。

(2)日立製作所のウェブサイトの「HT-4558-150A:価格表:日立プリンタ」の項に、「商品名 HT-F4558-150AA 品名 アテンションライト メーカ希望小売り売価格 94,500円(税抜 90,000円) 備考 用紙ジャム発生時・用紙切れなどが発生した場合および装置障害が発生した場合等に点滅。HT-4558-120Aに搭載可能。」の記載がある(http://www.hitachi.co.jp/Prod/comp/OSD/printer/products/continu_ppr/mono/4558-150a/price.html)。

(3)リコープリンティングシステムズ株式会社のウェブサイトの「ニュースリリース 2007年1月24日」 の項に、「スピード、耐久性を追求した連続紙レーザープリンター『LB-F75A/100A』販売開始」「<LB-F75A/100Aのオプション>
商品名 アテンションライト 価格(消費税別) 109,000円 」の記載がある(http://www.rps.ricoh.co.jp/about/release/2007/0124.html)。

第4 請求人の意見
請求人は、前記第3の証拠調べに対し、何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断
本願商標は、「Attention Light」の文字を標準文字で表してなるところ、「Attention」は「注意」の意味を有する英語・外来語として、また、「Light」は、「照明」の意味を有する英語・外来語として、いずれも、広く知られている語である(「広辞苑第六版」、2008年1月11日株式会社岩波書店発行)ことよりすれば、本願商標全体からは、「注意(喚起)用の照明」の意味が生ずるというべきである。
そして、「Attention Light」及び「Attention Light」の字音と認められる「アテンションライト」が、本願の指定商品に含まれるコンピュター、プリンターに、「注意(喚起)用の照明」の意味で使用されている実情があることは、前記第3の証拠調べのとおりである。
そうとすれば、本願商標を、その指定商品中「注意(喚起)用の照明を備えたコンピュター、注意(喚起)用の照明を備えたプリンター」に使用したときは、これに接する取引者、需要者には、「(当該指定商品が)注意(喚起)用の照明を備えている」ことを認識させるにとどまるというのが相当であり、本願商標は、商品の品質を表示するにすぎないものである。
してみれば、本願商標は、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきである。
また、本願商標を、その指定商品中、「注意(喚起)用の照明を備えたコンピュター、注意(喚起)用の照明を備えたプリンター」以外の「コンピューター、プリンター」に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3条及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2011-01-26 
結審通知日 2011-02-04 
審決日 2011-02-24 
出願番号 商願2008-55597(T2008-55597) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X09)
T 1 8・ 272- Z (X09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 大房 真弓薩摩 純一田中 敬規 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 豊田 純一
小林 由美子
商標の称呼 アテンションライト、アテンション 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ