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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20106666 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 X09
管理番号 1234962 
審判番号 不服2010-13403 
総通号数 137 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-06-18 
確定日 2011-04-15 
事件の表示 商願2009-53823拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「バッテリーチャージャー,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を指定商品として、平成21年7月15日登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成22年1月20日付け手続補正書により第9類「バッテリーチャージャー,電池,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」と補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第2240091号商標(以下「引用商標」という。)は、「ENERGIZER」の欧文字を横書きしてなり、昭和62年1月14日登録出願、第11類「航空機用エンジンの起動用モーター」を指定商品として平成2年6月28日に設定登録され、その後、同12年5月16日及び同22年3月9日に商標権の存続期間の更新登録がされ、同22年5月12日に指定商品を第7類「航空機用エンジンの起動用モーター」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標の類否について
本願商標は、別掲のとおり「Energizer」の欧文字と白抜き及び黒塗りの三日月型の図形からなるものであるが、文字部分と図形部分は、視覚的に分離して看取されるばかりでなく、これらを常に一体不可分のもととして認識、把握させなければならない特段の事情を見いだし得ないものであるから、それぞれが独立して自他商標の識別標識としての機能を果たし得るものである。
そして、本願商標の構成中の「Energizer」の文字部分についてみるに、該文字は、「元気づける人」(「ランダムハウス英和大辞典」株式会社小学館)等の意味を有する英語と認められるところ、該語がかかる意味を有する語として、一般的に我が国において親しまれているものとはいい難く、かつ、本願商標の指定商品に係る取引者、需要者に限ってみても、一般に親しまれているものとみるべき特段の事情も見いだせないものであるから、特定の観念を生じない語として認識されるものであるが、その構成文字に相応して「エナジャイザー」の称呼を生ずるものである。
他方、引用商標は、前記2のとおり「ENERGIZER」の欧文字を横書きしてなるものであるが、該文字も特定の観念を生じないとみるのが相当であるが、構成文字に相応して「エナジャイザー」の称呼を生ずるものである。
そうすると、本願商標と引用商標は、上記のとおり、共に特定の観念を生じない語であるから、比較できないとしても、「エナジャイザー」の称呼を同じくし、外観についても、文字部分において2文字目以降に大文字と小文字の差異はあるものの構成文字を同じくするものであるから、類似の商標というべきである。
(2)商品の類否について
商標法第4条第1項第11号において、指定商品が相互に類似するか否かを判断するに当たっては、それぞれの商品の性質、用途、形状、原材料、生産過程、販売過程及び需要者の範囲など取引の実情、さらに、仮に、同号にいう「類似する商標」が、両商品に使用されたと想定した場合、これに接する取引者、需要者が、商品の出所について誤認混同を来すおそれがないか否かの観点を含めた一切の事情を総合考慮した結果を基準とすべきである(平成19年(行ケ)第10042号 平成19年6月26日判決言渡)。
これを踏まえて、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否を検討するに、原査定において引用商標の指定商品と類似するとされた本願商標の指定商品中「バッテリーチャージャー」は、「充電器」の意味を有するよく知られた外来語であるところ、職権に基づく調査によれば、ウェブページに「航空機用充電器」(http://www.sjac.or.jp/common/pdf/toukei/50nennoayumi/8_hoi.pdf)の記載があることから、バッテリーチャージャーにも航空機用のものがあると認められる。
そこで、「航空機用バッテリーチャージャー(充電器)」と引用商標の指定商品である「航空機用エンジンの起動用モーター」の類否について検討するに、「航空機用バッテリーチャージャー」と「航空機用エンジンの起動用モーター」は、いずれも航空機に使用されている機器であるから、その需要者の範囲は同じくするものとしても、性質、用途、形状、生産過程は相違するといい得るものであり、互いに類似しない商品とみるのが相当である。
また、「航空機用バッテリーチャージャー」以外の「バッテリーチャージャー」と引用商標の指定商品とは、商品の性質、用途、形状、生産過程、販売過程が相違するといい得るものである。
さらに、本願指定商品中、「バッテリーチャージャー」以外の商品と引用商標の指定商品も、商品の性質、用途、形状、生産過程、販売過程が明らかに相違するものである。
してみると、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、互いに類似しない商品であり、これらの商品に同一又は類似の商標を使用しても、これに接する取引者、需要者が商品の出所について、誤認混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標は、その指定商品において同一又は類似するということはできないから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消を免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本願商標



審決日 2011-03-25 
出願番号 商願2009-53823(T2009-53823) 
審決分類 T 1 8・ 264- WY (X09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 薩摩 純一佐藤 丈晴 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 大森 友子
末武 久佳

商標の称呼 エナジャイザー、エナガイザー、エネルジャイザー、エネルガイザー 
代理人 小沢 慶之輔 

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