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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Y15 |
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管理番号 | 1234943 |
審判番号 | 不服2009-3055 |
総通号数 | 137 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-05-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-02-10 |
確定日 | 2011-03-16 |
事件の表示 | 商願2004- 6293拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第15類「調律機,楽器,演奏補助品,音さ」を指定商品として、平成16年1月27日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2015101号商標(以下「引用商標」という。)は、「SEMIE MOSELEY」の欧文字を横書きしてなり、昭和60年10月28日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年1月26日に設定登録され、その後、平成10年3月24日、同20年9月16日に商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同20年12月10日に、第15類「ギター,楽器,演奏補助品,音さ」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、円状の輪郭図形の中に「M」の文字を配した図形と、その図形の右に上下二段に「semie」及び「moseley」の欧文字を書してなるところ、図形と文字部分とは、常に一体のものとして把握しなければならない格別の事情も存しないものであるから、図形と文字とはそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を有するものとみるのが相当である。 そして、その構成中、「semie」及び「moseley」の欧文字は、エレキギターの製造・販売者として知られるSEMIE MOSELEY(セミー・モズレー)の氏名を表すものと認められるから、「セミーモズレー」の称呼及び同人の氏名としての観念を生ずるものである。 一方、引用商標は、「SEMIE MOSELEY」の欧文字を横書きしてなり、上記と同様にエレキギターの製造・販売者として知られるSEMIE MOSELEY(セミー・モズレー)の氏名を表すものと認められるから、その構成文字に相応して「セミーモズレー」の称呼及び同人の氏名としての観念を生ずるものである。 そして、本願商標と引用商標とは、外観において、図形の有無の差異を有するほかは、その構成する文字が、同じ欧文字をそれぞれ大文字と小文字で書したものであって、非常に近似した印象を有するものである。 してみれば、本願商標と引用商標とは、文字部分の外観において近似し、称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。 なお、請求人は、「被請求人は、セミー・モズレイが1992年(平成4)8月7日に死去したにもかかわらず、それから16年も経過した後の2008年(平成20)7月11日に、『遅滞して』一般承継の登録手続をしていることは、商標法35条で準用する特許法98条2項の規定に違反しているというべきである。また、セミー・モズレイには4人の妻がいたから、相続手続をするとすれば、きわめて複雑なことになる。少なくとも、現在、引用商標の登録原簿に記載されているロレッタ・モズレイ(セミー・モズレイの4番目の妻)なる者は、偽造した遺言書によって登録手続をしたことは明らかであるから、一般承継による商標権の移転登録は無効である。そこで、本件請求人は、登録第2015101号に係る商標権に対して商標権移転登録抹消登録請求をすることになるし、また日本国内において継続して3年以上指定商品について登録商標の使用をしていないのは事実であるから、商標権50条に基く取消し審判の請求をすることになる。」旨主張している。 しかしながら、一般承継の届け出が仮に「遅滞して」なされたとしても、それが正式に受理されたものであれば、その手続が商標法35条で準用する特許法98条2項の規定に違反しているということはできない。さらに、審判請求から相当の期間が経過するも、一般承継によって本権の移転を受けた商標権者に関して、その移転登録が無効であるとの証左の提出もなく、また、本権の移転を抹消等する手続もなされていない。 そして、商標法第50条第1項に基づく登録第2015101号に係る商標権の取消し審判は、不成立となり、平成22年7月8日にその審決が確定したものである。 してみれば、請求人の上記主張はいずれも採用できない。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審理終結日 | 2011-01-20 |
結審通知日 | 2011-01-21 |
審決日 | 2011-02-01 |
出願番号 | 商願2004-6293(T2004-6293) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Y15)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 野上 サトル、山田 正樹 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 松田 訓子 |
商標の称呼 | エム、セミーモーズリー、セミー、モーズリー、セミエ、モズレー |
代理人 | 牛木 理一 |