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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X1119
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X1119
管理番号 1233439 
審判番号 不服2010-19127 
総通号数 136 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2010-08-25 
確定日 2011-03-16 
事件の表示 商願2009-18343拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「エコPET」の文字を標準文字で表してなり、第11類及び第19類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成21年3月13日に登録出願され、その後、指定商品については、当審において同22年9月6日付けの手続補正書により、第11類「暖冷房装置用消音器,換気装置用消音器,ルームクーラー用消音器,暖冷房装置,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,ボイラー,冷凍機械器具,業務用ごみ焼却炉,浄水装置」及び第19類「換気装置用ダクト(金属製のものを除く。),空気調和装置用ダクト(金属製のものを除く。),建造物組立てセット(金属製のものを除く。),陶磁製建築専用材料,建築用ガラス,木材,石材」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『エコPET』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『エコ』の文字部分は、『環境に配慮すること』等の意味を有する『エコロジー』の略語として、同じく、『PET』の文字部分は、『ポリエチレン-テレフタラート』の略称であり、合成繊維、磁気テープ、飲料用ボトル等に用いられるポリエステルの一種を表す語として、それぞれ一般に広く用いられているものであるから、本願商標は、その構成全体から『環境に配慮したPET』程の意味合いを認識させる。そして近年、地球環境に配慮するため、使用済みのペットボトル等のPETを再利用するため、回収したペットボトル等を再生原料として使用した商品が一般に広く開発、販売されているところ、そのような再生されたPETを『エコPET』と称している実情がある。さらに、本願商標に係る指定商品を取り扱う分野においても、再生されたPETを使用した吸音材等の商品が広く販売されている実情があることからすれば、本願商標をその指定商品中前記意味合いに照応する商品(例えば『再生PETを使用した壁用の音響吸収材』等)に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質、原材料を表示するものと認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「エコPET」の文字を同じ書体、同じ大きさにより一連に表してなるところ、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものであり、しかも、全体をもって称呼しても無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標は、その構成中の「エコ」の語が、「環境に配慮すること」の意味を有する「エコロジー」の略語であり、また、「PET」の語が、「ポリエチレン-テレフタラート」の略称であることから、これらを一連に表した本願商標全体から原審で説示するような「環境に配慮したPET」程の意味合いを暗示させる場合があるとしても、それにとどまるというべきであって、これが、本願商標の補正後の指定商品との関係において、直ちに、その商品の品質、原材料などを直接的かつ具体的に表示するものとは認め難いものである。
また、当審において調査しても、補正後の指定商品との関係において、当該「エコPET」の文字が、商品の品質などを表示するものとして、取引上普通に使用されていると認めるに足りる事実も発見できない。
してみれば、本願商標は、その構成全体をもって一体的に把握される一種の造語であると認識されるとみるのが相当である。
そうとすると、本願商標は、これを補正後の指定商品に使用しても、商品の品質、原材料などを表示するものではなく、自他商品識別標識としての機能を果たすものであり、また、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2011-02-24 
出願番号 商願2009-18343(T2009-18343) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (X1119)
T 1 8・ 272- WY (X1119)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大房 真弓田中 敬規鈴木 斎 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 大島 勉
酒井 福造
商標の称呼 エコペット、エコ、ペット、ピイイイテイ 

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