ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X14 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X14 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 X14 |
---|---|
管理番号 | 1233401 |
審判番号 | 不服2009-12643 |
総通号数 | 136 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-07-12 |
確定日 | 2011-03-22 |
事件の表示 | 商願2008- 41061拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「VOLTE」の文字を標準文字で表してなり、第14類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年6月1日に登録出願されたものである。 そして、指定商品については、原審における平成21年3月26日受付け及び当審における同23年2月19日受付けの手続補正書により、最終的に、第14類「身飾品,ピアス,ネックレス,ブローチ,ブレスレット,チェーン,ネクタイピン」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、それぞれ現に有効に存続している。 (1)登録第2167163号商標(以下「引用商標1」という。)は、「BOLT」の欧文字を横書きしてなり、昭和51年11月24日登録出願、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成元年8月31日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、その指定商品については、同21年10月14日に第14類「身飾品,宝玉及びその模造品」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」、第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」、第25類「ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」、第26類「腕止め,衣服用き章(貴金属製のものを除く。),衣服用バッジ(貴金属製のものを除く。),衣服用バックル,衣服用ブローチ,帯留,ボンネットピン(貴金属製のものを除く。),ワッペン,腕章,頭飾品,ボタン類,造花(「造花の花輪」を除く。),つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第4287087号商標(以下「引用商標2」という。)は、「VOLTY」の欧文字を横書きしてなり、平成10年4月24日登録出願、第6類「金属製金具,キー,金属製貯金箱,金属製のバックル」、第18類「かばん類,袋物,傘」、第25類「履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「おもちゃ,運動用具」を指定商品として、同11年6月25日に設定登録され、その後、同21年6月2日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 3 当審の判断 (1)引用商標1について 当審において、平成23年1月8日受付けの商標登録出願人名義変更届が提出された結果、本願の出願人(請求人)は、原査定における引用商標1の商標権者と同一人になったものである。 したがって、本願商標は、引用商標1との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなった。 (2)本願商標と引用商標2との類否について 本願商標は、前記1のとおり、「VOLTE」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ボルテ」又は「ボルト」の称呼を生ずるものとみるのが相当であり、また、これよりは特定の観念を生じさせないものである。 他方、引用商標2は、前記2(2)のとおり、 「VOLTY」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ボルティー」の称呼を生ずるものとみるのが相当であり、また、これよりは特定の観念を生じさせないものである。 そこで、まず、本願商標から生ずる「ボルテ」の称呼と、引用商標2から生ずる「ボルティー」の称呼とを比較するに、両称呼は、前者が3音、後者が4音構成からなるところ、前半の「ボル」の音を共通にし、「テ」の音と「ティー」の音の差異を有するものである。 しかして、相違する「テ」の音は、破裂音であるのに対して、「ティ」の音は、「チ」の音に近似した音として発せられ、その場合、「チ」の音は破擦音であることから、その調音方法、調音位置を異にするものであり、しかも後者が長音を伴うものであるから、この差異が比較的短い音構成からなる両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聴別し得るというべきである。 次に、本願商標から生ずる「ボルト」の称呼と、引用商標2から生ずる「ボルティー」の称呼とを比較するに、両称呼は、前者が3音、後者が4音構成からなるところ、前半の「ボル」の音を共通にし、「ト」の音と「ティー」の音の差異を有するものである。 しかして、「ト」の音と「ティ」の音は、母音が相違するものであって、かつ、「ト」の音は、破裂音であるのに対して、「ティ」の音は、「チ」の音に近似した音として発せられ、その場合、「チ」の音は破擦音であることから、その調音方法、調音位置を異にするものであり、しかも後者が長音を伴うものであるから、この差異が比較的短い音構成からなる両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、全体の語調、語感が相違し、互いに聴き誤るおそれがないというべきである。 また、本願商標と引用商標2とは、前記構成からみて、その外観においても区別し得るものであり、さらに、本願商標と引用商標2からは、特定の観念を生じないことから、観念においては比較することができない。 そうとすれば、本願商標と引用商標2とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、互いに類似しない商標というのが相当である。 したがって、本願商標は、引用商標2との関係においては、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (3)まとめ 上記(1)及び(2)のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないことから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2011-03-04 |
出願番号 | 商願2008-41061(T2008-41061) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(X14)
T 1 8・ 261- WY (X14) T 1 8・ 262- WY (X14) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 忠司、菅沼 結香子、金子 尚人 |
特許庁審判長 |
渡邉 健司 |
特許庁審判官 |
安達 輝幸 前山 るり子 |
商標の称呼 | ボルテ、ボルト |
代理人 | 富樫 竜一 |