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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X35 |
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管理番号 | 1231625 |
審判番号 | 不服2010-8229 |
総通号数 | 135 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-03-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-04-19 |
確定日 | 2011-02-08 |
事件の表示 | 商願2007- 68763拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、「ROSE MARY」の欧文字を横書きしてなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成19年6月27日に登録出願、その後、指定役務については、原審における同20年8月25日、同年10月7日及び同21年10月27日付け提出の手続補正書により、最終的に第35類「被服(アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆いを除く。)の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,香料類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。 第2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定において、「本願商標は、『ROSE MARY』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、この文字は、『ローズマリー』の欧文字表記と認められ、これは、株式会社岩波書店発行の『広辞苑 第五版』によれば、『シソ科の常緑小低木。南ヨーロッパ原産。高さ1?2メートル。長さ2?4センチメートルの線形の葉を輪生。花は淡青色の唇形花。』であって、その用途として『全体に芳香があり、枝や葉を主として香料に用いる。』との記載がある。そして、化粧品や香料類を扱う業界においては、需要者が商品を選択するにあたって、商品の有する香りが重要な要素となっていることが認められる。よって、本願商標を、指定役務中『前記文字に照応する役務(例えば、化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供や、香料類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供等の、香りを商品の重要な要素とする商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)』について使用するときは、単に前記役務が、ローズマリーの香りを有する商品を取り扱う役務であること、すなわち、役務の質を表示したものと理解されるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 第3 当審の判断 本願商標は、「ROSE MARY」の欧文字を書してなるところ、該文字は、「シソ科の常緑小低木。全体に芳香があり、枝や葉を主として香料に用いる。」(広辞苑第六版)を意味する語であり、また、「葉に刺激性の辛みがあり、香辛料としてまた香料に用いられる。」(マグローヒル科学技術用語大辞典 )ものとして広く知られているものである。 そして、香辛料、香料の1つである「ROSE MARY(ローズマリー)」は、商品選択をするうえで香りを重要な要素とする化粧品・歯磨き、せっけん類及び香料類とは密接な関連を有するものと認められる。 しかし、本願商標をその指定役務中「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,香料類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用した場合、取引者、需要者は、これを多数ある取扱商品の香辛料、香料のうちの1つの表示にすぎないものと認識するにとどまるから、原審説示の如き「ローズマリーの香りを有する商品を取り扱う役務」のように当該役務における品揃え、陳列などの対象となる取扱商品の特徴、セールスポイントなどを端的に表示し、直ちに役務の質を表示するものとして認識されるとはいえない。 さらに、当審において調査するも、本願指定役務との関係で、「ROSE MARY(ローズマリー)」の文字が、当該役務の質を表示するものとして普通に使用されている事実を見いだすことはできなかった。 してみれば、本願商標は、その指定役務中「化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供や、香料類の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供等の、香りを商品の重要な要素とする商品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用しても、自他役務の識別標識として機能を果たし得るものといわなければならない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2011-01-24 |
出願番号 | 商願2007-68763(T2007-68763) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(X35)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 津金 純子、松浦 裕紀子 |
特許庁審判長 |
鈴木 修 |
特許庁審判官 |
小畑 恵一 板谷 玲子 |
商標の称呼 | ローズマリー |
代理人 | 鈴木 一永 |
代理人 | 鈴木 正次 |
代理人 | 山本 典弘 |
代理人 | 涌井 謙一 |