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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X25
審判 査定不服 観念類似 登録しない X25
管理番号 1230187 
審判番号 不服2009-9505 
総通号数 134 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-05-01 
確定日 2011-01-06 
事件の表示 商願2008- 22384拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)に表示するとおりの構成よりなり、第25類「被服,履物,帽子」を指定商品とし、平成20年3月25日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)ないし(5)のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第596621号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GORILLA」の欧文字を横書きしてなり、昭和35年8月25日登録出願、第22類「はき物(運動用特殊ぐつを除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、同37年9月11日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、平成15年2月26日に指定商品を第25類「履物」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第2558051号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)に表示するとおりの構成よりなり、平成2年3月5日登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、同5年7月30日に設定登録され、その後、同15年9月2日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、同16年12月22日に指定商品を第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(3)登録第2669262号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ゴリラ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成4年3月3日登録出願、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、同6年5月31日に設定登録され、その後、同16年4月13日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、指定商品については、同17年8月3日に指定商品を第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」、第21類「家事用手袋」、第22類「衣服綿,ハンモック,布団袋,布団綿」、第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(4)登録第3282184号商標(以下「引用商標4」という。)は、「GORILLA」の欧文字を横書きしてなり、平成6年5月30日登録出願、第25類「靴下,帽子,その他の被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同9年4月18日に設定登録され、その後、同19年4月3日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
(5)登録第3333150号商標(以下「引用商標5」という。)は、「GORILLA」の欧文字を横書きしてなり、平成7年1月26日登録出願、第25類「被服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同9年7月18日に設定登録され、その後、同19年6月26日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は、別掲(1)に表示するとおり、動物の頭部を表したものと理解される図形よりなるところ、当該動物は、まゆの位置が出っ張っている額、眉間の縦じわ、つり上がった目尻、横に広くあぐらをかいたようにつぶれた鼻、上向きに大きく開いた鼻の穴、牙の見える口元、ヘルメットをかぶったかのようにでっぱった頭頂部、深くくぼんでいる目、頭の横についた小さなこぶのような耳等の特徴からみて、一般に親しまれている「ゴリラ」を容易に看取させる程度にその特徴をとらえて描いてなるものであるから、当該図形の動物は「ゴリラ」を表したものとして理解されるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、当該図形に相応して「ゴリラ」の称呼及び「ゴリラ」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標1、4及び5は、前記2(1)、(4)及び(5)のとおり、「GORILLA」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ゴリラ」の称呼及び「ゴリラ」の観念を生ずるものである。
引用商標2は、別掲(2)に表示するとおり、その構成中、大きく顕著に表示された「Gorilla」の欧文字部分は、残余の図形部分等とは、常に一体のものとして把握、認識しなければならない特段の事情は見いだせず、視覚的に分離して観察されるとみるのが相当であることから、当該「Gorilla」の欧文字部分に相応して、「ゴリラ」の称呼及び「ゴリラ」の観念をも生ずるものである。
引用商標3は、前記2(3)のとおり、「ゴリラ」の片仮名文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ゴリラ」の称呼及び「ゴリラ」の観念を生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観における差異を考慮したとしても、「ゴリラ」の称呼及び「ゴリラ」の観念を同じくする類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、本願商標から生じる観念(ひいては称呼)について、「ゴリラ」という観念が生じる可能性を否定するものではないが、「ゴリラ」以外にも、例えば、「原始人」、「猿人」、「オランウータン」、「チンパンジー」、「猿」、「怒った猿」、「顔」、「ボノボ」、等の観念が、「ゴリラ」という観念が想起される可能性と同程度の可能性で、想起されうるものと思われ、本願商標からは「ゴリラ」という一義的な称呼及び観念のみが生ずるとは言い難く、その表現方法からすれば、特定の称呼及び観念が生ずるものではない旨主張する。
しかしながら、本願商標は、前記3(1)のとおり、まゆの位置が出っ張っている額、眉間の縦じわ、つり上がった目尻、横に広くあぐらをかいたようにつぶれた鼻、上向きに大きく開いた鼻の穴、牙の見える口元、ヘルメットをかぶったかのようにでっぱった頭頂部、深くくぼんでいる目、頭の横についた小さなこぶのような耳等の特徴からみて、取引者、需要者が、直ちに
これを「ゴリラ」であると判断するに足りる特徴を十分に備えているものということができ、加えて、「ゴリラ」が我が国で十分に知られた動物であることを考え合わせると、請求人の主張するように、本願商標から「原始人」、「猿人」、「オランウータン」等が想起される可能性は極めて低いものといわざるを得ない。
また、請求人は、過去の登録例、審決例を挙げて、本願商標も引用商標とは非類似である旨主張しているが、請求人が挙げる過去の登録例、審決例は、対比する商標の構成態様等において本願とは異なるものであるばかりでなく、商標の類否の判断は、当該出願に係る商標と他人の登録商標との対比において、個別・具体的に判断すべきものであり、過去の登録例、審決例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。
したがって、これらの点についての請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(1)本願商標


別掲(2)引用商標2


審理終結日 2010-08-05 
結審通知日 2010-08-11 
審決日 2010-08-24 
出願番号 商願2008-22384(T2008-22384) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X25)
T 1 8・ 262- Z (X25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 渡邉 健司
特許庁審判官 岩崎 良子
安達 輝幸
代理人 高柴 忠夫 
代理人 鈴木 博久 
代理人 渡邊 隆 
代理人 志賀 正武 

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