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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 X35 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 X35 審判 査定不服 商3条柱書 業務尾記載 取り消して登録 X35 |
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管理番号 | 1229962 |
審判番号 | 不服2010-274 |
総通号数 | 134 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2011-02-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2010-01-07 |
確定日 | 2011-01-07 |
事件の表示 | 商願2007-43020拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する役務を指定役務として、平成19年4月27日に登録出願されたものである。 その後、指定役務については、原審における平成20年3月26日付け及び当審における同22年2月19日付けの手続補正書により、第35類「靴下・パンティストッキング・タイツ・スパッツ・レッグウォーマーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願は、広範に亘る小売等役務を指定しているため、出願人が出願に係る商標を小売等役務に使用しているか又は近い将来使用をすることについて疑義があるといわざるを得ない。したがって、本願は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。 (2)本願商標は、「靴下屋」の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、この文字は、「靴下を製造・販売する者」であることを理解させるにすぎず、本願商標を、指定役務中「前記文字に照応する役務(例えば、靴下の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供)」について使用するときは、単に前記役務の提供場所、質を表示したものと理解されるに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たさないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項柱書について 本願商標の指定役務については、前記1のとおり補正された結果、原査定の拒絶の理由は、解消した。 (2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について 本願商標は、別掲のとおり、ややレタリングされた「靴下屋」の文字からなるところ、その構成中前半の「靴下」の文字は、「広辞苑第六版」によれば、「靴を履く時などに足に直接はく衣料。」であって、本願指定役務の取扱商品である「靴下・パンティストッキング・タイツ・スパッツ・レッグウォーマー」等を表したものと容易に理解させるものというべきである。 また、同後半の「屋」の文字は、「その職業の家またはその人を表す語。『花屋、八百屋』。」(広辞苑第六版)等のように物品を販売する店を表す語として使用される文字であることから、「靴下屋」の文字よりは、「靴下やパンティストッキング等を取り扱う(販売する)店」程の意味合いを表したものと、容易に理解、認識させるものというのが相当である。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (3)商標法第3条第2項について 本願商標は、別掲のとおり、ややレタリングされた「靴下屋」の文字からなるところ、該文字は、長年、請求人に係る業務に使用され、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものとして、平成7年12月26日には、商標法第3条第2項により登録されていたものであり(登録第2711751号商標)、当審における請求人提出の証拠によれば、本願商標は、請求人に係る業務に継続して使用され、現在においても我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていると認め得るものである。 そうとすれば、本願商標が、前記意味合いを理解、認識させるとしても、単に、役務の提供場所、質等を表したものということはできない。 また、本願指定役務は、前記1のとおり補正された結果、役務の質の誤認を生じさせるおそれもないものである。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 <本願商標> |
審決日 | 2010-12-17 |
出願番号 | 商願2007-43020(T2007-43020) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(X35)
T 1 8・ 18- WY (X35) T 1 8・ 13- WY (X35) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 松浦 裕紀子、津金 純子 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
小田 昌子 田中 亨子 |
商標の称呼 | クツシタヤ |
代理人 | 岡田 全啓 |