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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない X11
審判 査定不服 外観類似 登録しない X11
管理番号 1228504 
審判番号 不服2009-23494 
総通号数 133 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-01-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-11-30 
確定日 2010-12-06 
事件の表示 商願2008-70228拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「Mr.エコ ヒート」の文字を標準文字で表してなり、第11類「業務用ヒートポンプ式温水発生設備,業務用ヒートポンプ式蒸気発生設備,業務用ヒートポンプ式温水暖房装置,業務用ヒートポンプ式給湯装置,ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,飼料乾燥装置,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,浄水装置」を指定商品として、平成20年8月27日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、原審における同21年3月17日付け手続補正書により、第11類「業務用ヒートポンプ式温水発生装置,業務用ヒートポンプ式蒸気発生装置,業務用ヒートポンプ式温水暖房装置,業務用ヒートポンプ式給湯装置,ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,飼料乾燥装置,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,浄水装置」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4351427号商標(以下「引用商標」という。)は、「エコヒート」の片仮名を標準文字で表してなり、平成10年12月12日登録出願、第11類「電気式面状暖房装置」を指定商品として、同12年1月14日に設定登録され、その後、同22年1月19日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は、前記1のとおり、「Mr.エコ ヒート」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成上、「Mr」の文字と「エコ ヒート」の文字とは、欧文字と片仮名の違いがあり、また、「.」ピリオドで区切られていることから、視覚上、容易に分離して看取されるばかりでなく、その構成中、前半部分の「Mr.」の文字は、男の姓または姓名につける敬称を意味する語として一般に知られているところであるから、本願商標にあっては、後半部の「エコ ヒート」を敬称するかのごとくに付加し、これに従属するにすぎないものと把握されるものであって、格別、取引者・需要者の印象に残る部分とはいい得ないものである。
また、後半部の「エコ」「ヒート」の文字は、それぞれ、「環境の、生態(学)」、「熱、熱度、高温」等の意味を有する語であって、これら「Mr.」「エコ」「ヒート」の3つの語を結合させた本願商標の構成全体からは一体不可分のものとして固有の意味合いをもって知られ親しまれている事情も存しないものである。
そうとすれば、本願商標のかかる構成上、自他商品識別標識として特に印象の強い部分は「エコ ヒート」の文字部分にあるというべきであり、これを簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、前半の「Mr.」の文字部分を省略して単に「エコ ヒート」の文字部分をとらえて取引に当たる場合も少なくないとするのが相当である。
したがって、本願商標は、「ミスターエコヒート」の称呼を生じるほか、「エコ ヒート」の文字部分に相応して、単に「エコヒート」の称呼をも生じるものといわざるを得ない。
そして、本願商標は、造語であるから特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標は、前記2のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、「エコヒート」の称呼を生じ、造語であるから特定の観念は生じないものと認められる。
してみれば、本願商標と引用商標とは、観念において、比較し得ないとしても、外観においては、共に標準文字であって「エコ」及び「ヒート」の部分が共通しており、また、称呼においては、「エコヒート」の称呼を共通にする類似の商標であり、さらに、本願商標の指定商品中「業務用ヒートポンプ式温水暖房装置,暖冷房装置」と引用商標の指定商品とは同一又は類似の商品と認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、「ヒート」の文字は「熱、熱度、高温」等の意味を有する語として、日本国内において広く定着しており、本願商標の指定商品が「業務用ヒートポンプ式温水発生装置,業務用ヒートポンプ式蒸気発生装置」等であるため、その指定商品との関係から、本願商標の構成中「ヒート」の文字が捨象され、本願商標は「ミスターエコ」と称呼される可能性もある旨主張する。
しかし、たとえ「ヒート」の文字が「熱、熱度、高温」等の意味を有する語であるとしても、該語が直ちにその指定商品の品質を、直接的又は具体的に表示するものとして、一般に理解されるものとはいい難いものであるから、「ヒート」の文字に自他商品識別標識としての機能がないとはいえず、ほかに、本願商標において、欧文字と片仮名からなる「Mr.エコ」の文字部分が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとみるべき特段の事情は見いだせない。
したがって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)むすび
以上のとおり、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-09-14 
結審通知日 2010-10-01 
審決日 2010-10-13 
出願番号 商願2008-70228(T2008-70228) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (X11)
T 1 8・ 261- Z (X11)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 薩摩 純一 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 榎本 政実
末武 久佳
商標の称呼 ミスターエコヒート、ミスターエコ、エコヒート 
代理人 加藤 恒久 

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