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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない X10
管理番号 1228499 
審判番号 不服2008-32391 
総通号数 133 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2011-01-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2008-12-24 
確定日 2010-12-07 
事件の表示 商願2007-93950拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「RED」の欧文字を標準文字で表してなり、第10類「患者用センサー,その他の医療装置,パルスオキシメーターのケーブル及び附属品,医療用機械器具」を指定商品とし、2007年3月7日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成19年9月3日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『RED』の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、『赤色』の意味合いのある英語を理解、認識させるものであるから、これをその指定商品に使用するときは、単に、商品の品質、色彩を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、下記の事実を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。

1 辞典類の記載
(1)RED:n. 1)赤、赤色、紅色;赤み 2)赤い物;赤色絵の具
adj. 1)〈色が〉赤い、紅の 2)〈物が〉赤い色をした、赤色の. (小学館ランダムハウス英和大辞典 株式会社小学館 2002年1月10日発行)
(2)レッド【red】:1)赤。赤色。(広辞苑 第6版 株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)
レッド[red]:赤、赤色.(コンサイスカタカナ語辞典 第3版 株式会社三省堂 2005年10月20日発行)

2 インターネット情報における本願指定商品に使用されている「RED」に通じる「赤」について
(1)「PMDA 医療安全情報 (独)医薬品医療機器総合機構 Pmda No.10 2009年5月〔自動体外式除細動器(AED)の適切な管理について〕中、AEDのイラスト及び(株)フィリップスエレクトロニクスジャパンのAEDは、AED本体の色彩が赤色であることが認められる。また、『インジケータの表示などについて』(3頁)の表題のもと、(株)フィリプスエレクトロニクスジャパンの『ハートスタートFR2+』は、『異常あり』の場合、『赤い×マーク点灯又は点滅している』、日本光電工業(株)のものは、『異常あり』の場合、『赤が表示される』」との記載がある(医薬品医療機器総合機構PMDA医療安全情報室のウェブページ(http://www.info.pmda.go.jp/anzen_pmda/file/iryo_anzen10.pdf)。
(2)「住友スリーエム 精密医療機器が衝撃を受けたことを知らせるチップ状検知器『ショックウォッチ 医療機器用衝撃検知チップMC-35高衝撃用』販売開始(2009/5/21)の見出しのもと、「●特長 白いプラスチック製のチップの中のガラス管に、赤色液と拡散剤が入っている。20cm程度の落下高さの衝撃を検知すると,表面の四角い窓の白い部分が赤変し、再び元の状態には戻らない。・・・赤変表示することで、誰もが機器に衝撃が加わったことが視覚的に認識できるので、検査・作動確認など適切な対応をはかりリスク管理ができる。」との記載(株式会社インナービジョンの運営するインナビネットのウェブページ(http://www.innervision.co.jp/041products/2009/p0907_05etc.html))。
(3)「『国際モダンホスピタルショウ2008』&『介護フェア2008』レポート?ロボット化された医療機器が目白押し」の見出しのもと、「医療ロボットの一例として、岐阜大学の藤田研究室とアロカで共同開発された『全乳房超音波スキャナ』・・が展示されていた。・・乳がんの早期発見を目的に開発されたもの。赤い部分の中央部に乳房を押し当てて検査する」、「アサヒ電子研究所では、紙のカルテを個別に保管して、迅速に検索や持ち出しが可能な『マイコンカルテシステム』を出展していた。これはコンピュータから患者の検索をかけると、赤外線通信により該当カルテファイルを点灯させ,その置き場所を知らせてくれるシステムだ。カルテファイルには、それぞれ極小のマイコンID が装着されており、緑・赤・黄色のLED光を組み合わせて、パターン出力することも可能だ。」との記載(株式会社ImpressWatchの運営するRobotWatchのウェブページ(http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/28/1209.html))。
(4)「眼科・網膜硝子体センター 診療機器の紹介 レーザー光凝固装置 眼底疾患に対して網膜光凝固術を行う装置です。・・MC-300Uの特色は、1)凝固波長は緑、黄、赤の3色から設定可能で、幅広い治療が可能 2)最大出力2000mW(緑)、700mW(黄)、700mW(赤)とパワフルで治療に対して余裕のある出力、3)同色エイミング機能搭載により選択波長や透過性の確認が容易で色収差がない点などです。」との記載(時計台記念病院のウェブページ(http://www.tokeidaihosp.or.jp/syoushitai/kiki.html))。
(5)「ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 日本初5段階カラー血糖値指標とヘルプ機能を搭載した血糖自己測定器を開発『ワンタッチウルトラビュー』6/30新発売 【商品の詳細】●『カラー液晶画面』で見やすく カラー液晶画面を採用し、コントラストのはっきりした色使いや滑らかなフォントなどにより、画面上の情報を見やすくしました。・・血糖値指標は、測定結果が医師により設定された血糖値目標範囲の範囲内または範囲外にあるかを青・水色・緑・オレンジ・赤の全5色で表示し、異常値の見逃し防止や『血糖コントロール』に対するモチベーション維持に役立てることもできます。」との記載(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社のウェブページ(http://www.jnj.co.jp/group/press/2008/0520/index.html))。
(6)「世界最小サイズ・最軽量 パルスオキシメーター パルスワンPMP-100 ・・・当サイトで販売します同じ聴診器をプレゼントします。カラー:赤 桃 黄 青 緑 白 黒の7色です。」との記載され、PMP-100Bについてはその外観も赤に近い色で配色されている。(有限会社クリエイトの運営するウェブページ(http://www.592834.com/pulse_PMP-100.htm))。
(7)「持続的血液浄化療法 continuous blood purification therapy(CBP)装置・回路の安全基準についての提言 平成20年5月」の表題のもと、「2-7-4 表示灯に関して 運転行程や治療モード等の表示灯の赤色、黄色、緑色の使い方は、規格JIS T0601-1、JIS T 1031にて規定されているが、点灯、点滅の規定がないため、以下3項目を工場出荷時の初期設定とすることが望ましい。表6.表示等の内容 〔表示等の色〕緑〔点灯・点滅〕点灯〔装置の動作および状態〕正常運転 ・・〔表示等の色〕黄〔点灯・点滅〕点滅〔装置の動作および状態〕正常動作の完了〔表示等の色〕赤〔点灯・点滅〕点滅〔装置の動作および状態〕上記以外の異常状態・・」との記載(社団法人日本臨床工学技士会のウェブページ(http://www.jacet.or.jp/03report/pdf/080528CBP.pdf))。
(8)「ST-316 デジタル体温計 (体温計本体の色彩が赤色)」(アリババ株式会社のウェブページ(http://www.alibaba.co.jp/pDetail-free/5313837.htm))。

3 新聞記事における本願指定商品に使用されている「RED」に通じる「赤」について
(1)「白内障の手術後炎症 数値で示す装置開発 軽い症状も捕らえ治療/日大教授ら」の見出しのもと、「わが国で開発された目の精密な検査装置が、白内障手術の成績向上に威力を発揮している。・・・検査装置は、レーザー光源、受光部、データを分析するパソコンからなり、患者の目の前房に焦点を合わせ、微弱な赤いレーザー光をわずか一秒あてるだけ。前房内を漂うタンパクと細胞に散乱された光を受け、パソコンが分析してカウントする。」との記載(1993.6.28 読売新聞東京夕刊 12頁)。
(2)「浜松ホトニクス、がん治療の新装置を発売へ-2月、世界で初 光感受の薬を投与し患部にレーザー 専用の薬品も同時発売」の見出しのもと、「治療にはレーザーメスより低出力で、波長六三〇ナノメートルの赤いレーザー光線を使う。内視鏡で病巣が観察できる早期の肺がん、胃がん、子宮頸部(けいぶ)のがんの治療に適しているという。」との記載(1994.12.27 静岡新聞朝刊 18頁)。
(3)「携帯電話、感知しピーピー 医療機器の誤作動防ぐ装置開発」の見出しのもと、「医療機器を誤作動させるおそれがある800メガヘルツ帯の携帯電話の電波を感じると「ピーピー」と警告音を出す装置を、・・・東京で開かれた日本集中治療医学会で発表した。半径5メートル以内で電波が出ると、赤いランプが点灯し音が出る。」との記載(1998.3.13 朝日新聞東京夕刊 5頁)。
(4)「[病院の連鎖過誤](上)『大学病院の甘さ許さない』(連載)」の見出しのもと、「病院は、内服薬を管に入れる際は赤い注射器を使い,点滴用の透明な注射器と分けていた。・・開発されたのが、色つきの注射器。医療機器メーカー『テルモ』が九六年に発売したが、都立広尾病院での死亡事故をきっかけに、需要はこの一年間で二十倍の約二千万本に伸びた。・・・都立病院では点滴用の注射器を赤色、それ以外を緑色に統一したが、私立病院の中には全く逆の所もある。」との記載(2000.4.21 読売新聞東京朝刊 39頁)。
(5)「生活 画像診断の神秘的な世界 三次元化やカラー化進む 短時間で立体画像に 色で分かる角膜の状態 血液の流れ方や速度識別」の見出しのもと、「高度医療の世界では、画像診断が花盛り。・・より分かりやすく、より多角的な情報を得るために、画像の三次元化やカラー化が進んでいる。・・目の角膜の状態を調べるPKS(フォト・ケトラ・スコープ)」は、眼科の分野の“注目株”だ。目に瞬間的に光を当て、角膜の六千四百ポイントの屈折率を解析して、画像に表す仕組み。緑系統が遠視、赤系統が近視を示す。・・循環器系の科を持つ病院では「カラードップラー」が不可欠となった。・・扇形に描かれた心臓のうち、赤色の部分は端子に近づいてくる血流、点在する青色の部分は遠ざかる血流を示す。」との記載(1993.1.19 中日新聞朝刊 20頁)。
(6)「低出力レーザー 血行促進、痛みとる 熱さ、痛み、副作用もほとんどなし」の見出しのもと、「痛み治療専門の病院で『低出力レーザー』の治療を受けたところ、痛みが薄れ、約二か月後には買い物に出られるまでに改善した。・・この治療は、波長六百-八百三十ナノ・メートル(ナノは十億分の一)程度の赤いレーザー光を照射する。この波長だと、皮膚や組織をよく通すためだ。治療時間も約五分と短く、通常は数回の照射で鎮痛効果が現れるという。」との記載(2002.7.16 読売新聞東京夕刊 5頁)。
(7)「【新・日本の底力】第2部 世界に勝つ(8)オリンパス(上)内視鏡」の見出しのもと、「ビデオスコープもハイビジョンの時代となり、内視鏡はさらに進化しようとしている。・・・現在オリンパスが考えていることのひとつは、照明光の波長を変えることで肉眼では診断できない粘膜内の情報を得ようということ。・・照明光の波長をコントロールし、波長の短い青い光を当てれば、よりコントラストを強調することができるのだという。逆に赤い波長に光を当てると、臓器の表面だけでなく、ある程度、臓器内部の様子も見えるようになる。」との記載(2003.12.16 産経新聞 東京朝刊 11頁)。
(8)「調剤過誤防止に携帯型レーザースキャナー 薬剤充填時の監査に利用:薬剤名確認、入れ間違い防止」の見出しのもと、「一部の調剤薬局で調剤過誤の防止にレーザー式の携帯型バーコードスキャナーを役立てる動きが出始めた。・・・双方のバーコードが一致すれば、緑色のランプと確認音で監査の完了を知らせる。一致しなかった場合は赤いランプと警告音で2つの薬品が異なることを教える仕組み。」との記載(2003.7.21 日刊薬業等5紙 Pharmaweek 1頁)。

第4 請求人の意見
請求人は、前記第3の証拠調べに対し、何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断
本願商標は、前記第1のとおり「RED」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「赤、赤色(前出『小学館ランダムハウス英和大辞典』株式会社小学館 2002年1月10日発行)の意味を有する英語として親しまれているものであるから、本願商標は、「赤、赤色」の観念を想起するものである。
そして、前記第3の証拠調べの2及び3の事実によれば、「赤、赤色」は、本願の指定商品との関係において、商品自体の色彩、又は商品の機能等で使用されている色彩を表す語として使用されているということができるものである。
そうとすれば、本願商標を、その指定商品について使用したときには、これに接した需要者、取引者は、「赤い色の商品」又は「赤色を利用した商品」であるという、商品の品質又は色彩を表示したものとして理解するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識し得ないというべきである。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても商品の品質又は色彩を表示するにすぎないものである。
なお、請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標も登録されるべきである旨を主張するが、それら過去の登録例は、指定商品の内容及び商標の具体的構成等において本願とは事案を異にするものであり、また、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かは、当該商標の構成態様と指定商品とに基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の上記主張は、採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2010-07-06 
結審通知日 2010-07-12 
審決日 2010-07-26 
出願番号 商願2007-93950(T2007-93950) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (X10)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 大島 護原田 信彦 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 大森 友子
末武 久佳
商標の称呼 レッド、アアルイイデイ 
代理人 野田 久登 
代理人 深見 久郎 
代理人 竹内 耕三 
代理人 森田 俊雄 
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