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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X12 審判 全部申立て 登録を維持 X12 |
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管理番号 | 1226756 |
異議申立番号 | 異議2010-900143 |
総通号数 | 132 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-12-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2010-05-28 |
確定日 | 2010-11-03 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5303742号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5303742号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5303742号商標(以下、「本件商標」という。)は、「シャープシューター」の片仮名を横書きしてなり、平成21年11月2日に登録出願され、第12類「電気自動車並びにその部品及び付属品」を指定商品として、同22年1月26日に登録査定、同年2月26日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、別掲(1)ないし別掲(3)の構成よりなる商標である。 以下、別掲(1)の構成よりなる商標を「引用商標1」、別掲(2)の構成よりなる商標を「引用商標2」、別掲(3)の構成よりなる商標を「引用商標3」という。 また、引用商標1ないし引用商3をまとめていうときは、「引用商標」という。 3 登録異議の申立ての理由(要旨) (1)引用商標の周知・著名性 引用商標は、AV関連商品、家電製品、情報通信関連商品その他の商品について使用されてきた商標であり、本件商標の登録出願時には、既に日本及び海外で広く知られるものとなっていた。 (2)商標法第4条第1項第10号について 本件商標は、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標に類似する商標であって、引用商標が使用される商品と同ー又は類似の商品を指定商品とするものである。 (3)商標法第4条第1項第15号について 引用商標は、本件商標の登録出願時に、我が国及び外国において、申立人の業務に係る商標として広く一般に知られていることから、本件商標をその指定商品について使用するときは、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。 (4)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第10号について ア 本件商標 本件商標は、「シャープシューター」の片仮名を書してなるところ、各構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔で、外観上一体に書されている。 また、本件商標の構成文字全体から生ずる「シャープシューター」の称呼も格別冗長とはいえず、一気一連に称呼し得るものである。 ほかに、本件商標構成中の「シャープ」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき、特段の事情も見いだせない。 そうとすれば、本件商標は、「シャープシューター」の称呼のみを生ずるというべきである。 そして、「シャープシューター」文字は、「そ撃の名人、そ撃者」などの意味を有する英語「sharpshooter」の発音の片仮名表記に通ずるものであるが、「sharpshooter」が前記意味を有する英語であることは我が国においては広く知られていないので、本件商標は特定の観念を有さない造語と認められる。 イ 引用商標 (ア)引用商標1は、別掲(1)のとおり、ともに、やや図案化した「Sharp」の欧文字とやや図案化した「シャープ」の片仮名を二段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。 そして、「Sharp」の文字及び「シャープ」の文字は、「鋭いさま」等の意味を有する英語及びその外来語として、我が国において広く知られていることから、引用商標1からは、「鋭いさま」の観念を生ずるものである。 (イ)引用商標2は、別掲(2)のとおり、肉太の「SHARP」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。 また、上記(ア)で述べたのと同様の理由により、引用商標2からは、「鋭いさま」及び「シャープ株式会社のハウスマーク」の観念を生ずるものである。 (ウ)引用商標3は、別掲(3)のとおり、肉太の「SHARP」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「シャープ」の称呼を生ずるものである。 また、上記(ア)で述べたのと同様の理由により、引用商標3からは、「鋭いさま」及び「シャープ株式会社のハウスマーク」の観念を生ずるものである。 ウ 本件商標と引用商標の類否 本件商標の称呼「シャープシューター」と引用商標の称呼「シャープ」を対比すると、構成音数の相違及び相違する各音の音質の差異によって全体の音感が全く異なるものであり、これらを各々一連に称呼した場合、相紛れることなく明確に区別し得るものである。 また、本件商標と引用商標は、その外観構成において著しく相違するものであるから、外観上相紛れるおそれはないものである。 さらに、観念については、本件商標は、特定の観念を生じない造語であるから比較することができない。 エ 小括 本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。 (3)商標法第4条第1項第15号について 引用商標2及び引用商標3が、AV関連商品、家電製品、情報通信関連商品の商標として、本件商標の登録出願時に取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認め得るとしても、(a)本件商標は、構成全体をもって一体不可分の造語とみるべきものであること及び(b)「Sharp」、「シャープ」、「SHARP」の語は、「鋭いさま」等の意味を有する英語及びその外来語として、我が国において広く知られており、独創性の程度が低いことを勘案すれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、需要者が引用商標を連想し想起して、申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く誤認するとは認め難く、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 (4)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 (1)引用商標1(登録第295638号商標) (2)引用商標2(登録第1928948号商標) (3)引用商標3(登録第4713701号商標) この書面において著作物の複製をしている場合のご注意) 特許庁は、著作権法第42条第2項第1号(裁判手続等における複製)の規定により著作物の複製をしています。取扱いにあたっては、著作権侵害とならないよう十分にご注意ください。 |
異議決定日 | 2010-10-18 |
出願番号 | 商願2009-86878(T2009-86878) |
審決分類 |
T
1
651・
25-
Y
(X12)
T 1 651・ 271- Y (X12) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 原田 信彦 |
特許庁審判長 |
井岡 賢一 |
特許庁審判官 |
井出 英一郎 末武 久佳 |
登録日 | 2010-02-26 |
登録番号 | 商標登録第5303742号(T5303742) |
権利者 | みちのくトレード合同会社 |
商標の称呼 | シャープシューター、シャープ、シューター |
代理人 | 平井 良憲 |