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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服20107091 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 X01 審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 X01 |
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管理番号 | 1226630 |
審判番号 | 不服2009-24885 |
総通号数 | 132 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2010-12-24 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2009-11-27 |
確定日 | 2010-11-17 |
事件の表示 | 商願2008- 95434拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「泥ん固」の文字を横書きしてなり、第1類に属する出願時の願書に記載の商品を指定商品として、平成20年11月12日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、同21年7月20日付け手続補正書をもって、第1類「汚泥用固化剤,汚濁水凝集剤,土壌改良剤,路床安定化処理剤,生コンスラッジ固化剤」と補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、本願商標が次の(1)及び(2)に該当する旨判断し、本願を拒絶したものである。 (1)本願の指定商品「化学品(汚泥用固化剤、汚濁水凝集剤、土壌改良剤、路床安定化処理剤、生コンスラッジ固化剤)」は、その内容及び範囲が不明確で把握できないから、政令で定める商品及び役務に従って第1類の商品を指定したものとは認められない。したがって、本願は商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備していない。 (2)本願商標は、次のとおりの登録3192127商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 引用商標は、別掲のとおり「DORONKO」(「D」の文字は他の文字より大きく表されている。)の文字を横書きしてなり、平成5年11月1日に登録出願、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,かつら装着用接着剤,つけづめ,つけまつ毛,つけまつ毛用接着剤,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用漂白剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリ?ム,靴墨,塗料用剥離剤」を指定商品として、同8年8月30日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)商標法第6条第1項及び第2項について 本願の指定商品は、上記1のとおりの商品に補正されたものであり、補正後の指定商品は、審判請求書の記載及び添付のカタログ等によれば、いずれも第1類「化学品」に属する「化学剤」の範ちゅうに属する商品と認められるものである。 したがって、本願は商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しているといえる。 (2)商標法第4条第1項第11号について ア 本願商標と引用商標について 本願商標は、上記1のとおり「泥ん固」の文字からなり、該文字に相応し「ドロンコ」の称呼を生じるものであって、観念については、直ちに特定の観念を生じさせるものとはいえないが、「泥の固まり」「泥んこ(泥、泥だらけなさま)」のごとき意味合いを連想、想起させるものと判断するのが相当である。 他方、引用商標は、上記2(2)のとおり「DORONKO」の文字からなり、該文字に相応し「ドロンコ」の称呼を生じるものであって、観念については、直ちに特定の観念を生じさせるものとはいえないが、「泥んこ(泥、泥だらけなさま)」の意味合いを連想、想起させるものと判断するのが相当である。 なお、請求人は、引用商標はその構成中語頭の「D」の文字が大きく強調されていることから、「ドロンコ」の称呼を生じるというのは不自然である旨主張しているが、構成文字の一部を大きくしたり、反転させたり或いは図案化させて表示し、それらを通常の文字として称呼することは普通に行われているから、請求人の主張は採用できない。 そこで、本願商標と引用商標の類否について検討すると、両者は「ドロンコ」の称呼を共通にし、観念においても「泥んこ」の意味合いを連想する場合もあるといえるから、たとえ外観において相違するとしても、両者の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は互いに相紛らわしい類似の商標というべきである。 イ 本願商標と引用商標の指定商品について 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、それぞれ上記1及び上記2(2)のとおりである。 原査定においては、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品が類似する旨判断している(ただし、類似するとする具体的な商品の明示はない。)が、両者の指定商品は、生産・販売部門、原材料・品質、用途、需要者等が一般的、恒常的に一致するものとはいえず、特に、前者の指定商品の用途が汚泥、汚濁の固化、凝集や土壌、路床の改良、凝固であって、需要者が汚泥処理業者や工事の発注者や事業者であることからすれば、両指定商品の用途、需要者は明らかに異なり、それらに同一又は類似の商標を使用しても、それらの商品が同一営業主の製造、販売に係る商品と誤認混同するおそれのないものとみるのが相当である。 そうとすれば、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、類似しないものというべきである。 ウ してみれば、本願商標と引用商標とが類似するとしても、両者の指定商品が類似しないものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しないものといわなければならない。 (3)以上のとおりであるから、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして、また、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別掲】引用商標 |
審決日 | 2010-10-26 |
出願番号 | 商願2008-95434(T2008-95434) |
審決分類 |
T
1
8・
91-
WY
(X01)
T 1 8・ 264- WY (X01) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 石戸 円、堀内 真一 |
特許庁審判長 |
森吉 正美 |
特許庁審判官 |
瀧本 佐代子 大島 康浩 |
商標の称呼 | ドロンコ |