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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20097838 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商品(役務)の類否 取り消して登録 X06
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 X06
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 X06
管理番号 1224970 
審判番号 不服2009-16379 
総通号数 131 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2010-11-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2009-09-04 
確定日 2010-10-05 
事件の表示 商願2008-58963拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第19類及び第27類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年7月18日に登録出願されたものであるが、その指定商品については、原審における同21年3月16日付け手続補正書により、第6類「壁掛け用取付金具」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶理由に引用した登録第5088863号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年2月27日に登録出願され、第14類「貴金属,キーホルダー,記念カップ,記念たて,身飾品,宝玉及びその模造品,貴金属製靴飾り,時計」を指定商品として、平成19年11月2日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標の類否について
本願商標は、別掲1のとおり、平行四辺形の中に水平に3本の線を配し、その図形の上部と下部の線はやや太く書され、上部から青色、緑色、黄緑色、黄色、橙色、朱色、赤色と下に向かって徐々に変化する色彩となっており、その図形の中に音符を思わせるような形で「joy」の欧文字を横書きにし、「o」の文字の下方に小さく「ジョイ」の片仮名を横書きしてなるところ、その構成中の「joy」の欧文字は、「喜び、うれしさ」(「ベーシック ジーニアス英和辞典」株式会社大修館書店 2009年4月1日発行)等の意味を有する語である。
そして、その構成中、下方に小さく書された「ジョイ」の片仮名は、上段の「joy」の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るものであるから、その構成文字より、「ジョイ」の称呼が生じ、「喜び、うれしさ」の観念が生じるものである。
一方、引用商標は、別掲2のとおり、大きくややレタリングされた「joy.」の文字の下に小さく「BOUTIQUE」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、上段に書された「joy.」の文字は、下段に書された「BOUTIQUE」の文字と比較して顕著に表されているから、「joy.」の文字が商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものである。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字全体より「ジョイブティック」の称呼が生じるほかに、「joy.」の文字に相応して「ジョイ」の称呼が生じ、「喜び、うれしさ」の観念が生じるものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観において類似し、「ジョイ」の称呼及び「喜び、うれしさ」の観念を共通にする類似の商標である。
(2)指定商品の類否について
原査定において、本願商標は、その指定商品「壁掛け用取付金具」(以下「本願商品」という。)が、引用商標の指定商品に含まれる「キーホルダー」(以下「引用商品」という。)と類似する商品である旨、認定、判断されたものである。
そこで、本願商品と引用商品との類否について検討する。
本願商品は、「機器・器具などを壁に取り付ける金属製の付属品(かなもの)」であり、金具又は金物を製造するメーカーが生産、販売をおこなっているものである。そして、本願商品は、小物の壁掛金具から薄型液晶テレビの壁掛金具まで幅広く使用されているものである。
一方、引用商品は、「ドア、戸棚、引き出しなどの鍵を一括まとめておくもので、一般には持ち運びやすいように小型で開閉のできる金属輪に、鍵のつかみ部にあけられている小穴を通し把持する。金属輪の一方の鎖には、種種なデザインをもつアクセサリーふうのメダルやコンパクトな実用性のある小物がつけられたり、観光地の土産物として販売されることが多いのでその特徴をもつ装飾品がつけられていることもある。」(「商品大辞典」 東洋経済新報社 1996年4月15日発行)であることから、本願商品とは、その用途が異なるものである。そして、引用商品は、アクセサリー製造メーカー又はキーホルダー及び携帯ストラップ製造メーカーが生産、販売をおこなっているものである。
以上のことからすれば、本願商品と引用商品とは、その生産部門及び用途において相違するものであって、また、用途が異なるから需要者も異なり、さらに、本願商品と引用商品とは、完成品と部品との関係にあるものでもない。
そうすると、本願商品と引用商品に同一又は類似の商標が使用されたときに、これらの商品が同一営業主の製造又は販売に係る商品と誤認混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
よって、本願商品と引用商品とは、互いに類似しない商品といわざるを得ない。
(3)むすび
したがって、本願商標と引用商標とは商標において類似するものであるとしても、その指定商品において類似するものとはいえないから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標

(色彩については、原本参照。)

2 引用商標


審決日 2010-09-17 
出願番号 商願2008-58963(T2008-58963) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (X06)
T 1 8・ 264- WY (X06)
T 1 8・ 262- WY (X06)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 忠司 
特許庁審判長 石田 清
特許庁審判官 末武 久佳
榎本 政実
商標の称呼 ジョイ、ジェイオオワイ 
代理人 野田 陽男 

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