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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X03 審判 全部申立て 登録を維持 X03 |
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管理番号 | 1223168 |
異議申立番号 | 異議2010-900034 |
総通号数 | 130 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-10-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2010-02-08 |
確定日 | 2010-08-30 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5279166号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5279166号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5279166号商標(以下「本件商標」という。)は、平成20年11月6日に登録出願され、「Clarita」の欧文字を標準文字で表してなり、第3類「パック用化粧品」を指定商品として、同21年7月30日に登録査定、同年11月13日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)引用商標 異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第968524号商標(以下「引用商標1」という。)は、「carita」欧文字を書してなり、昭和45年7月8日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同47年6月14日に設定登録されているものである。その後、指定商品については、平成14年10月30日に、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされているものである。 同じく、登録第1679565号商標(以下「引用商標2」という。)は、「CARITA」の欧文字を書してなり、昭和55年7月11日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同59年4月20日に設定登録され、その後、指定商品については、平成16年7月7日に、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされているものである。 以下、これらをまとめて「引用商標」という。また、引用商標はいずれも現に有効に存続しているものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 申立人カリタ(CARITA)は、世界的に著名な日本でも周知のフランスの高級化粧品「CARITA」を製造販売し、特にスキンケア化粧品で著名で、その化粧品を使用してのエステサロンを世界中に運営しており、日本でも該サロンは多くの愛好家を有し周知である。 そして、本件商標と引用商標とは、その構成文字中6文字を共通にし、外観において類似する。また、称呼においては、本件商標は「クラリタ」の称呼が生じるが、第1音「ク」は無声化して「kla」は1音の如く「kla・ri・ta」と発音され、引用商標より生ずる周知な称呼「カリタ」を想起連想しがちであり、かつ、本件商標からは何ら一定の観念は生じないから、観念において本件商標を引用商標から識別させる要素は存しない。 よって、本件商標は、その指定商品に使用したときに、引用商標を使用した化粧品と、出所について誤認混同を生じさせるおそれがある。 したがって、本件商標は引用商標と類似するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第15号について 上述のとおり、本件商標は、申立人の商号であり、ハウスマークとして我が国において周知である「CARITA」及び「carita」と類似する。少なくとも紛らわしい。 したがって、本件商標をその指定商品に使用したときは、需要者及び取引者は、これを申立人の製造販売する化粧品と誤認するおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記のとおり「Clarita」の欧文字からなるところ、その構成文字に相応し、「クラリタ」の称呼を生じる。 一方、引用商標1は、前記のとおり「carita」の欧文字及び引用商標2は、前記のとおり「CARITA」の欧文字からなるところ、その構成文字に相応し、それぞれ「カリタ」の称呼を生じるものである。 そうすると、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含む前半部分において、「クラ」と「カ」の音の明らかな差異を有するから、これらの音の差異が4音と3音という比較的短い音構成よりなる両称呼に与える影響は大きく、両者をそれぞれ全体として称呼するも、互いに聴別できるものである。 また、本件商標と引用商標とは、その構成文字の第2文字目において「l」の有無の差異があるから、外観においても区別できるものである。 さらに、観念においては、本件商標と引用商標とが類似するような点は見出せない。 したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。 その他、両商標が類似するとみるべき事由は見出せない。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人が本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当するとして引用する「CARITA」及び「carita」(以下「引用商標3」という。)は、引用商標と同様な構成文字からなるから、上記(1)の認定と同様に本件商標と引用商標3は別異の商標といえる。 そうとすると、仮に、引用商標3が本件商標の登録出願時及び登録査定時に、我が国の需要者間において、申立人のハウスマークまたは同人の業務に係るエステティックサロンや化粧品に使用する商標として、広く知られていたとしても、商標権者が、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者が引用商標3を想起し、申立人あるいは同人の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生じるおそれはないというべきである。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものとできないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する |
異議決定日 | 2010-08-12 |
出願番号 | 商願2008-93778(T2008-93778) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Y
(X03)
T 1 651・ 262- Y (X03) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 堀内 真一 |
特許庁審判長 |
芦葉 松美 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 渡邉 健司 |
登録日 | 2009-11-13 |
登録番号 | 商標登録第5279166号(T5279166) |
権利者 | 株式会社アリエル |
商標の称呼 | クラリタ |
代理人 | 古木 睦美 |
代理人 | 佐藤 雅巳 |