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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 X0942 審判 全部申立て 登録を維持 X0942 審判 全部申立て 登録を維持 X0942 審判 全部申立て 登録を維持 X0942 |
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管理番号 | 1223161 |
異議申立番号 | 異議2010-900015 |
総通号数 | 130 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2010-10-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2010-01-18 |
確定日 | 2010-08-16 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5274008号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5274008号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5274008号商標(以下「本件商標」という。)は、「ENABLING BRILLIANCE」の欧文字を書してなり、2007年12月18日にカナダにおいてした商標登録出願に基づくパリ条約第4条による優先権を主張して平成20年4月14日に登録出願、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,コンピュータハードウェア,集積回路,ハイブリッド回路,カスタム集積回路,セミカスタム集積回路,通信用電気通信機械器具,通信用電子応用機械器具及びその部品,ネットワーク制御用コンピュータ,集積回路モジュール」及び第42類「コンピュータハードウェア・集積回路・通信機械器具及び集積回路モジュール並びコンピュータネットワークの設計,集積回路の開発及び設計」を指定商品・指定役務として、同21年9月4日に登録査定、同年10月16日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、以下のとおりである。 (1)登録第4567302号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Brilliance」の欧文字を書してなり、平成13年3月28日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、平成14年5月10日に設定登録されたものである。 (2)「BRILLIANCE」の欧文字からなる商標(以下「引用商標2」という。)。 3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであると申し立て、証拠方法として甲第1号証ないし甲第24号証を提出している。 (1)商標法第4第1項第11号について 本件商標における自他商品の識別標識としての機能を有する部分は、「BRILLIANCE」にあり、これより「ブリリアンス」の称呼を生ずる。 これに対し、引用商標は、その構成文字より「ブリリアンス」の称呼を生ずるものであるから、両商標は「ブリリアンス」の称呼を共通にする類似の商標である。また、両商標の指定商品も同一又は類似のものである。 (2)商標法第4第1項第19号について 引用商標2は、甲第3号証ないし甲第24号証にあるように、米国Belden社の商標として日本国及び外国における需要者の間で周知著名である。 本件商標は、Belden社の上記商標の名声、使用等にただ乗りし不正な利益を得る目的をもって出願され、登録されたものである。 3 当審の判断 (1)商標法第4第1項第11号について 本件商標は、「ENABLING BRILLIANCE」の文字からなるところ、「ENABLING」と「BRILLIANCE」との間に空白があることから、視覚上、両文字を結合した標章からなると看取されるものではあるが、両文字は、同じ書体、同じ大きさで表されており、主従の関係や軽重の差があるものと認めるべき特段の理由をみいだせないから、特定の観念を生じさせない一連の造語として看取されるものというべきである。 そして、構成文字全体に相応した「エナブリングブリリアンス」の称呼は、やや長い音構成とはいえ、一気に称呼し得るものである。 してみると、本件商標は、「エナブリングブリリアンス」の称呼を生じ、単に「ブリリアンス」の称呼は生じないというのが相当である。 一方、引用商標1は、その構成文字に相応して「ブリリアンス」の称呼を生ずるものである。 しかして、本件商標の称呼「エナブリングブリリアンス」と引用商標1の称呼「ブリリアンス」とは、その構成音数の相違、相違する構成音の音質の差異により、一連に称呼しても、判然と区別し得るものである。 また、本件商標と引用商標1とは、観念については比較することができないものであるから、観念上相紛らわしいものということはできず、さらに、両商標の外観構成は明らかに相違するから、外観上相紛れるおそれはない。 してみると、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標1に類似する商標と判断することはできず、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第19号について 申立人提出の証拠によれば、申立人の関連会社(米国Belden社)が引用商標2をその商品(オーディオケーブル)に使用していることは窺い知ることはできる。(なお、証拠中で確認できる商標には、「Brilliance」、「Belden Brilliance」も含まれており、引用商標2の使用が確認できるものは、甲第15号証のみである。) しかしながら、提出された全証拠によっても、引用商標2が、本件商標の登録出願時において、日本国内あるいは外国における需要者の間に広く認識されるに至っていた商標であると認めるには足りないものである。 そして、本件商標と引用商標2とは、前記(1)の引用商標1と同様に、称呼及び観念においては類似するものとはいえず、また、外観においては、本件商標がその構成中に「BRILLIANCE」の文字を有するものであるから、その部分においては共通するものの、全体としては類似するものとはいえない。 したがって、本件商標は、外観、称呼及び観念のいずれからみても、引用商標2に類似するものとは認められないものである。 してみれば、本件商標は、他の要件(不正の目的の有無等)に論及するまでもなく、商標法第4条第1項第19号に該当するものとはいえない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標は、商標法第4第1項第11号及び同第19号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2010-07-29 |
出願番号 | 商願2008-28942(T2008-28942) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(X0942)
T 1 651・ 263- Y (X0942) T 1 651・ 261- Y (X0942) T 1 651・ 222- Y (X0942) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小川 敏 |
特許庁審判長 |
佐藤 達夫 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 野口 美代子 |
登録日 | 2009-10-16 |
登録番号 | 商標登録第5274008号(T5274008) |
権利者 | ジェナム コーポレーション |
商標の称呼 | イネイブリングブリリアンス、エナブリングブリリアンス |
代理人 | 水野 祐啓 |
代理人 | 鈴木 博久 |
代理人 | 高柴 忠夫 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 志賀 正武 |