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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 X19
管理番号 1220022 
異議申立番号 異議2009-900448 
総通号数 128 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2010-08-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2009-12-11 
確定日 2010-06-24 
異議申立件数
事件の表示 登録第5262652号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5262652号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5262652号商標(以下「本件商標」という。)は、「軒天ラックス」の文字を標準文字で表してなり、平成21年5月29日に登録出願、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,土砂崩壊防止用植生板,セメント及びその製品,木材,セメント製品製造用型枠(金属製のものを除く。)」を指定商品として、同年8月18日に登録査定、同年9月4日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第788632号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ノキテン」の文字を横書きしてなり、昭和42年8月26日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和43年8月5日に設定登録され、その後、昭和53年12月12日、昭和63年6月22日、平成10年10月20日及び平成20年8月12日の4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成21年1月28日に、指定商品を第19類「木製の軒裏天井材,その他木材」とする指定商品の書換の登録がされたものである。
(2)登録第2145816号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ラックスレート」の文字を横書きしてなり、昭和60年5月21日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成1年6月23日に設定登録され、その後、平成11年3月2日及び平成21年5月12日の2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成21年9月2日に、指定商品を第19類「プラスチツク発泡板と波形スレート板とを一体化した屋根葦材および壁面用スレート板」とする指定商品の書換の登録がされたものである。

3 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標と各引用商標との類否
本件商標は、「軒天」の漢字と「ラックス」の片仮名文字よりなるものであり、かつ、構成全体として特定の観念を生ずるものではないから、「軒天」と「ラックス」は、それぞれ独立して自他商品の識別機能を有するものである。したがって、本件商標は、「軒天」の文字に相応して「ノキテン」の称呼を、また、「ラックス」の文字に相応して「ラックス」の称呼を生ずるものである。
これに対し、引用商標1は、その構成文字に相応して「ノキテン」の称呼を生ずるものである。また、引用商標2は、その構成中の「スレート」の文字部分が「粘板岩を板状に加工したもの」を意味する語であって、自他商品の識別機能を有しないから、「ラック」の文字部分に相応して「ラック」の称呼を生ずるものである。
したがって、本件商標と引用商標1は、「ノキテン」の称呼を共通にする称呼上類似する商標である。また、本件商標と引用商標2は、「ラックス」の称呼及び「ラック」の称呼において、極めて近似する称呼上類似する商標である。
さらに、本件商標の指定商品中の「木材」は、引用商標1の指定商品と同一又は類似の商品であり、同じく「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,セメント及びその製品」は、引用商標2の指定商品と同一又は類似の商品である。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中の「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,セメント及びその製品,木材」について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)本件商標と各引用商標との類否
本件商標は、前記1のとおり、「軒天ラックス」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、該文字は、漢字と片仮名文字とを結合したものであるとはいえ、同一の書体により等間隔でもって、外観上まとまりよく一体的に表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「ノキテンラックス」の称呼も極めて冗長というものではなく、よどみなく称呼し得るものであり、いずれの文字部分も商品の出所標識として強く支配的な印象を与えるものではない。
そうすると、本件商標は、外観及び称呼の点からみて、構成全体の一体性は決して弱いものということはできないから、これを「軒天」の文字部分と「ラックス」の文字部分とに分離して、いずれか一方を抽出して称呼するものとみることはできない。
したがって、本件商標は、構成全体をもって、一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して「ノキテンラックス」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
してみると、本件商標を「軒天」の文字部分と「ラックス」の文字部分とに分離した上で、これらの文字部分に相応して、「ノキテン」又は「ラックス」の称呼をも生ずるとし、これを前提に本件商標と各引用商標とが称呼において類似するとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、失当というべきものである。ほかに本件商標と各引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見いだせない。
したがって、本件商標は、各引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2010-04-26 
出願番号 商願2009-39998(T2009-39998) 
審決分類 T 1 652・ 262- Y (X19)
最終処分 維持  
前審関与審査官 藤村 浩二 
特許庁審判長 井岡 賢一
特許庁審判官 末武 久佳
酒井 福造
登録日 2009-09-04 
登録番号 商標登録第5262652号(T5262652) 
権利者 山王セラミックス株式会社
商標の称呼 ノキテンラックス 
代理人 平木 康男 
代理人 平木 祐輔 
代理人 安田 徹夫 
代理人 高野 清 

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